どうする家康 家康の好物、幻の「折戸なす」登場?
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2月19日の「どうする家康」(一向宗の寺に忍び込んだ)で、三河城下の人々が、瀬名(家康の妻)に、いろいろなものを差し出すシーンがありました。なす、卵、そして珍しい石ころでしたが、酒井忠次が差し出したなすは、姿形から、折戸なすではないでしょうか?
SNSでは、ほとんど指摘がありませんでした。駿府城で没した家康の遺骸(なきがら)が埋葬されたともされる、久能山東照宮が反応したものの、断定は避けています。
※埋葬先は、日光東照宮説もあります。
この、幻の「折戸なす」とは、どのようなものなのでしょうか?
「ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 初夢スペシャル~富士山・三保松原~」(2018年1月2日放送)で、タモリさんが、静岡県の三保半島折戸地区の農家を訪ねています。
ここでは、折戸なすと呼ばれる、丸い、希少のなすが栽培されています。
折戸なすは、丸い形で果肉がぎっしり。原種に近いためトゲが鋭く、形もやや不ぞろいですが、ナスらしいコクのある、濃厚な味わいが特徴です。
明治以降、栽培が途絶えていましたが、2005年に国の研究機関から種子を譲り受け、生産者とJAしみずが復活に成功させた、少量流通する、幻のなすです。江戸時代には、初物として有り難がられ、わずか5つが1両(現在の価値で10万円)で売られていました!
入手した折には、しょう油と生姜、ミョウガで焼いてみました。水分がしたたるほどジューシーで、しっかりとした甘みがあり、従来のなすとの違いに驚いた思い出があります。
徳川家康に献上していたという記録があり、家康が愛したものとも言われています。
また有名な「一富士、二鷹、三茄子」のことわざは、折戸なすともされます。一般的には縁起の良いものを並べたことわざですが、徳川将軍家ゆかりの駿河(静岡県)との関連を、指摘する説もあるからです。
どうする家康でも、信長に誘われ、鷹狩りに繰り出す家康が描かれました(実際には鷹狩りではありませんでしたが……)。
※二鷹の鷹は、愛鷹山(静岡県東部の山)説もあります。
※ドラマでは、家康に改名の前後のエピソードでしたがこのページでは「家康」で統一しています。
折戸なすは、JAしみずが、6月頃から販売を開始します。筆者が注文したときは、6月9日に届きました。興味がある方は、ぜひ春頃からマークしてみてください! とらべるじゃーな!(Twitter)でも情報が入れば、発信します。
折戸なすがこの地に生まれた、意外とも言える地形的な背景は、ブラタモリ三保松原・久能山編が紹介しています。
【ブラタモリ三保松原・久能山編】全ルート、折戸なすを写真で紹介!(とらべるじゃーな!)
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