日本画の神秘的な世界!千年以上の歴史が育んだ美しさを余すことなく堪能【黒部市】
今回は、黒部市宇奈月温泉にある「黒部市芸術創造センター セレネ」で開催されている「日本画の新星たち展」を紹介します。
黒部市芸術創造センター セレネ
「黒部市芸術創造センター セレネ」は、黒部峡谷をテーマにした絵画などを常設展示している美術館です。美術館自体も美術品のような独創的なデザインで、自然に囲まれた場所に建てられています。
セレネ美術館開館30年・宇奈月温泉開湯100年記念「日本画の新星たち展」
「黒部市芸術創造センター セレネ」の開館30周年と、宇奈月温泉の開湯100周年を記念して、展覧会「日本画の新星たち展」が開催されています。この展覧会では、全国で活躍する、これからを担う作家、狩俣公介さん、川﨑麻央さん、鈴木恵麻さん、染谷香理さん、西岡悠妃さん、松岡歩さん、三浦愛子さんらの作品が紹介されています。
「日本画の新星たち展」では、千年以上前から脈々と受け継がれている技法で描かれた、美しい日本画の世界を堪能することができます。
- 開催期間:2023年3月2日(木曜日)~2023年5月7日(日曜日)
- 料金:一般1,000円、中学生以下無料
今回は、学芸員さんの解説で日本画や展示作品について詳しく聞くことができました!
日本画とは
日本画は、天然の鉱物を砕いて粉状にした絵具を用いて描かれていることが特徴です。岩絵具のサンプルとして、アズライトやガーネット、黒曜石、水晶など、宝石として知られる原石が展示されていました。
新しい絵の具が開発され、世界で岩絵具は使われなくなり消えていった日本画の技法が、なぜか日本では千年以上にわたり脈々と受け継がれてきたということです。
展示作品の中で特に印象に残った、鈴木恵麻さんの〈未来航路〉と染谷香理さんの〈巡〉という2つの作品を紹介します。
鈴木恵麻〈未来航路〉2019年
展示室に入り先ず目に入るのは、地球儀を眺めている様な、鈴木恵麻さんの作品です。
学芸員さんによりますと、鈴木さんの作品は「様々なものがギュッと凝縮して描かれている」のが特徴だということです。作品は、窓の前で地球儀を眺める人物が描かれ、窓の外には一羽の鳥が飛んでいるシンプルな絵に見えます。しかし、筆者には力強さを感じました。
よく見ると、様々なアイテムが描かれた地球儀は大きく存在感があり、女性とも男性とも判別できない人物はしっかりと未来を見据えるように右を見上げ、窓の外には動植物が無数に描かれていました。とても印象に残る一枚でした。
染谷香理〈巡〉2018年
染谷香理さんの〈巡〉という作品は、屏風に描かれた大きな作品です。女性が着物を並べて、今日はどれの着物を着ようかしらと考えているような作品です。着物の絵柄には季節を代表する植物が描かれていました。また、着物にかけられた帯には水の流れを表すような水紋が描かれている、色鮮やかな美しい作品でした。
最後に
「日本画の新星たち展」では、日本の伝統が生んだ美しい絵画を堪能することができました。また、癒しとパワーをもらえる素晴らしい作品がたくさんありました。ぜひ、「黒部市芸術創造センター セレネ」に足を運び、日本画の美しく煌びやかな作品の数々を鑑賞してください。
※常設展示されていた、平山郁夫さんや塩出英雄さんなどの日本を代表する画家たちが描いた“黒部峡谷をテーマにした絵画”は、企画展が開催中は展示されていませんでした。
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黒部市芸術創造センター セレネ
住所:富山県黒部市宇奈月温泉6-3
電話番号:0765-62-2000
休館日:4月~10月は無休
11月~3月は火曜日、および年末
営業時間:9:00~17:30(入館は17:00まで)