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遠出をしないで電車に乗って日帰りハイキング 爽やかな秋空の下、自然の中でウォーキングを楽しむ一日

わか子ライター

日和田山(ひわださん)は埼玉県の西南部にある日高市のシンボルと言われている山です。

標高が305mと低い山なのですが、関東平野の端に構えるため、山頂からの見晴らしは低山とは思えないほどの素晴らしい景色が広がっています。麓には曼殊沙華で有名な巾着田があり、その名前の由来は山から見下ろしたときに高麗川の流れる地形が巾着に見えるからと言われています。標高が低くても山は山なのですが、ハイキングコースも整備されており、初心者に最適な山でもあります。秋の爽やかな季節、日和田山に登り自然が造った巾着を眺めるハイキングを楽しんでみませんか?

日和田山に登る男坂と女坂

日和田山登山口より登り始めるとすぐにトイレと自動販売機があり、その先に進むと日和田山に祀られている金毘羅神社の一の鳥居があります。

金毘羅神社 一の鳥居
金毘羅神社 一の鳥居

一の鳥居を過ぎた先には男坂と女坂の分岐があります。山歩きが初めての方、体力や技術に自信のない方は要所に手すりもある女坂をお勧めします。男坂は比較的傾斜がある岩場なので、岩場に慣れていない登山者が挑戦するにはちょうど良いです。

男坂の岩場と麓を見下ろす風景
男坂の岩場と麓を見下ろす風景

岩場を登り切った先に二の鳥居と金毘羅神社が見えてきます。振り返ると巾着田を見下ろす景色が広がっています。お天気が良ければ富士山も見えます。

日和田山金毘羅神社鳥居
日和田山金毘羅神社鳥居

日和田山山頂

岩場を登った山の中腹にある金毘羅神社より奥に10分程進むと日和田山山頂に到着します。山頂の碑の近くに石塔があり、享保と彫られているので1700年代初めに造られており、今から約300年前の古いものになります。

日和田山山頂の碑と石塔
日和田山山頂の碑と石塔

山頂からは東側に武蔵野台地の素晴らしい景色が広がっています。

日和田山山頂からの景色
日和田山山頂からの景色

高尾山や筑波山から眺める景色も素晴らしいですが、日和田山も負けない程の絶景を楽しめます。

物見山、北向き地藏

日和田山山頂よりさらに奥に進める登山道が続いています。体力があれば、もう少し先までハイキングを気持ちよく楽しめます。

林道をさらに進むと途中に東屋とトイレと売店、自動販売機があります。その先の小さなお社を通りすぎ小高いピークを登った先で物見山に到着します。

ハイキングコースの風景 東屋と向こうにトイレ
ハイキングコースの風景 東屋と向こうにトイレ

この先の物見山山頂は展望はありませんが、付近が開けておりベンチも整備されているので、ここで山ご飯を楽しまれている方が多くいます。

北向地蔵尊

物見山よりさらに40分程度進んだ先に北向地蔵が祀られています。
江戸時代にさかのぼり、1783年(約240年前)に起きた浅間山の大噴火。この浅間山の噴火で天明の大飢饉となり、その後何年間も飢饉や疫病をもたらしまた。村人たちは噴火の3年後である天明6年に栃木市にある岩船地蔵尊より分身を譲り受け、岩船不動尊と向かい合うように北向きに建て村の守護神として祀ったのが北向き地藏です。

北向き地藏
北向き地藏

基礎の正面には、右 白子ヨリ 子ノ権現道、左 横手ヨリ大山道と道案内が書かれているとあり、この場所はかつての交通の要所で、信仰の道を旅する人々にとって大切な道標でもあったお地蔵さまであることが解ります。

休憩と山ご飯

このコースはベンチが随所に設置されているので、休憩をしながら楽しむことが出来ます。
絶景を楽しみながらの山ご飯ならば、日和田山山頂がお勧めですが、人気の山なので混んでいる事が多いです。
先に進んだ物見山の山頂からは展望はないのですが開けており、ベンチも設置されているのでこちらで山ご飯を楽しまれている方が多く、私もここで山ご飯をしました。登山口からの距離を考えてもお腹が空いてきそうな距離を歩いた場所になります。

交通手段

日和田山は大変交通の便が良く、人気がある理由の1つです。

電車の場合

登山口最寄りの駅は西武鉄道の高麗駅であり、駅から徒歩15分ほどの場所に登山口があります。

池袋駅から約1時間。急行に乗り飯能駅まで約51分、飯能駅で乗り換えて2駅で高麗駅に着きます。電車移動時間は1時間程で、料金は片道544円(大人1人)です。西武鉄道では飯能駅まで特急に乗ることも出来ますが、高麗駅には止まらないので、飯能駅で乗り換えることになります。乗車時間は8分程短くなりますが、特急料金は600円(池袋‐飯能間、大人1人)です。

西武新宿駅からは1時間20分程。途中の所沢駅で西武池袋線西武秩父行きに乗り換えます。料金は片道576円(大人1人)です。

車の場合

登山口近くに有料の駐車場が何か所かありますし、駅近くにもあります。

高速道路は圏央道狭山日高ICが最寄りで約15分、少し遠くなりますが圏央鶴ヶ島ICからは約25分です。いずれにしろ、曜日や時間帯により渋滞することがあるのですが、関越自動車道を使う場合だと圏央道狭山日高ICは回り込む形になり距離が長くなるのと、IC付近が渋滞することが多い印象があるので(曜日や時間帯にもよりますが…)、圏央鶴ヶ島ICが良いかと思っています(個人の意見です)。

登山口駐車場 無人販売がありました
登山口駐車場 無人販売がありました

下山後のお楽しみ

野菜の直売所

日和田山登山口に入る手前のカワセミ街道沿いに野菜の販売所が数か所あります。個人がされているのでいつでも買えるという訳ではなく野菜の種類も限られますが、タイミングが良ければ新鮮野菜が嬉しい価格で購入できます。確実に購入できるか解りませんがかなりお勧めです。

JAいるまのアグレッシュ日高中央

野菜や果物他いろいろたくさんの品ぞろえのお店です。パンやお饅頭も購入できますし、味も美味しいです。閉店時間が比較的早いのと、早めの時間の方が品ぞろえは良いです。
こちらも曜日と時間によってですが、お店の前の県道15川越日高線が渋滞することがあります。

宮沢湖温泉 喜楽里別邸

登山後に汗を流しに行くのであれば、少し距離がありますが、人造湖である宮沢湖畔にある日帰り温泉施設です。宮沢湖を眺める絶景露天風呂がお勧めです。

日和田山 ハイキングコースマップ 西武鉄道ホームページ(外部リンク)
※こちらのコースはこの記事のコースの反対向きに回るコースになっています
日高市観光ガイドマップ ・巾着田ガイドマップのダウンロード 日高市ホームページ(外部リンク)

ライター

東京都在住のおばさんです。子育てが落ち着いてきた頃より趣味で登山や街道歩き等を始めました。歩く旅は大変だというイメージがありますが、歩く事で解る楽しみもあります。実際に歩く旅をして、歩く旅の楽しさをお伝えしたいと思っています。

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