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新宿に深夜3時まで開いている老舗!まずはお得な焼鳥6本コースとふわふわの鳥雑炊【鳥田むら本店】

今回冒険するのは、東京都東京都新宿区新宿の「鳥田むら本店」。新宿のど真ん中、新宿三丁目駅からほど近くに、いかにも昭和感あふれる店構え。昭和49年に創業だというから、かれこれ半世紀近くの歴史を誇るわけだ。小さなカウンターと小上がり。今どき新宿でこれほど懐かしさを覚える焼鳥屋も珍しいかもしれない。

困ったら焼鳥コース(6本)で

飲み屋が連なる新宿三丁目も、23時を過ぎればさすがに入店できる店も少なくなるものの、ここは相変わらず煌々としている。営業はなんと深夜3時まで。今どき、大手の焼鳥チェーンでもないのにそんな遅くまで営業している店は珍しいと思う。

暖簾をくぐると、これがまた賑わっているわけだ。カウンターの隅に座り、とりあえずの生ビールで乾杯。ぷはっと息をつく。

「鳥田むら」には昔から独自ルールがある。焼鳥はまず一人当たり「6本」頼むのがお決まり。しかも、単品のネタの注文は1種類2本から頼む必要がある。

そう聞くと敷居が高く感じるかもしれないけれど、そこは安心。そういうときは「焼鳥コース(6本)」の出番。これなら一人客でも気兼ねなく楽しめるわけだ。

お通しはいつも、鶏皮ぽん酢
お通しはいつも、鶏皮ぽん酢

まずは「はさみ」「ぼんじり」「砂肝」

焼鳥コース(6本)の内容はいつも決まっている。まず出されるのが、はさみ(みそ)とぼんじり(たれ)、砂肝の3本だ。「はさみ」というのは、いわゆる「ねぎま」にあたる王道ネタ。それを、白味噌のたれにからめるのが「鳥田むら」の個性だ。

醤油やみりんをベースとしたたれとも異なる、こっくりとして甘みがあとを引く味わい。ぼんじりと砂肝もいいけれど、いの一番に食べたくなるのが、このはさみ(みそ)なんだよなぁ。

ぼんじりもたれをまとって、コク深く。皿に添えてあるカラシをちょいと付けて食べれば、いっそう風味よく。これも、いい酒泥棒になる。

続いて「手羽」「レバー」「皮」

続いての3本は、手羽とレバー、皮だ。ただ、レバーは冷めると途端においしくなくなるので、真っ先に食べるのがおすすめ。そして、皮。途中でからしを付けて味変するのもいい。

なにより、手羽は骨が外れやすいよう仕事されているのがポイント! 骨の端を指で摘まんでひねると、するり、抜けてしまう。2本の骨を抜いたら、あとは肉塊を頬張るだけ! やわらかい手羽肉のうまみや脂の甘みが口いっぱいに広がっていく……。いい。やっぱり焼鳥屋の手羽は、ごちそうだなぁ。

〆はふわふわの玉子が浮かぶ鳥雑炊で

鳥雑炊
鳥雑炊

焼鳥を6本たいらげたなら、あとは〆の鳥雑炊を待つだけ。まぁ、変哲もない雑炊なのだけど、玉子はふわふわとして口あたりが優しい。それを、するりするり食べ進めていくと、底に沈んだ梅干しを見つける。それをくずせばまた味変。さわやかな酸味が後味をさっぱりさせてくれるというわけだ。

焼鳥6本と鳥雑炊。さくっと飲んで帰るにはちょうどいい塩梅。今どきの焼鳥屋らしさは微塵もないけれど、むしろ昔ながらの焼鳥屋の風情を味わいに行く店だと思う。その割に、意外と若い客も多いのだから、不思議なもんだ。

▼冒険のおさらい

①焼鳥は一人6本注文するのが決まり

②白味噌だれの「はさみ」がくせに

③〆は鳥雑炊がおすすめ!

店舗情報
【店名】鳥田むら本店
【最寄り駅】銀座駅
【住所】東京都新宿区新宿3-11-2
【予約】03-3356-7955
【定休日】日曜、祝日
【串のアラカルト】あり(2本縛り)
【コース(セット)】1518円

毎週、焼鳥三昧! 焼鳥を斜めに逆さ撮りする〝ヤキトリスト撮り〟は元祖にして名刺代わり! 「焼鳥は串柄、人柄」をテーマに、大衆的で気兼ねない町焼鳥から、鶏にこだわり1本1本に心血を注ぐ専門店まで焼鳥まみれの日々を送っています。焼鳥好きの方、フォローよろしくお願いします!

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