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認知症予防に効果的な『運動の種類とやり方』3選【介護福祉士がイラストでわかりやすく解説】

こんにちは!認知症の支援サポーター『夢 はるか』です。

ようやく、気持ちのよい春の陽気を感じる季節になりましたね。

満開の桜を眺めながら「今年こそ、運動を始めてみようかな」なんて、考えています。

以前にもご紹介しましたが、運動には体力の維持だけでなく、認知機能の向上うつ症状の減少良好な睡眠などの効果があり、将来の認知症予防にも役立つそうです。

サイト内リンク:『運動は脳を育てる』ってホント?

とはいえ、日頃の運動習慣がない人にとっては、まず「どんな運動から始めたらいいのかな?」と考えてしまいますよね。

そこで最近の研究から、認知症予防に効果があるとされる運動の種類と、そのやり方について、イラストを交えて具体的に紹介します。

1.ウォーキングなどの【有酸素運動】

有酸素運動とは、からだ全体を使って一定時間継続的に行う運動のことをいいます。

有酸素運動の効果を、認知症予防の観点から検討した研究は多くあります。

それらの研究によると、有酸素運動には、全体的な認知機能実行機能言語の改善に効果が認められています。

高齢者が取り組みやすい有酸素運動には ジョギング、ウォーキング、水泳(水中ウォーキング)、エアロビクスなどがあります。

2.筋肉に負荷をかける【レジスタンストレーニング】

レジスタンストレーニングは、筋肉に負荷をかける動きをくり返し行い、筋力増強を促す運動です。

機器を使う方法や、自分の体重を負荷にして行う自重運動などがあります。

レジスタンストレーニングを対象とした研究では全般的認知機能注意力実行機能言語に改善効果が見られました。

家でもできるレジスタンストレーニングには、上のイラストのような、腹筋運動、スクワット、壁に手をついた腕立て伏せ、お尻の上げ下げなどがあります。

3.『運動の組み合わせ』で効果アップ!

有酸素運動やレジスタンストレーニングを、それだけ行うより、組み合わせて行うほうが認知機能改善に効果があることがわかっています。

有酸素運動とレジスタンストレーニングのほかにも、太極拳やバランス運動などとの組み合わせの取り組みがあります。

認知課題と運動課題を組み合わせ、認知症予防を目的としたエクササイズに『コグニサイズ』があります。

コグニサイズの効果を検証した研究では、全体的な認知機能言語流暢性に加え、他の研究ではほとんど有効性が確認されていない記憶脳萎縮に対する改善効果が認められています。

コグニサイズについては、回を改めて紹介させていただきたいと思います。

サイト内リンク:記憶や脳萎縮に改善効果【コグニサイズ】とは?国立長寿医療研究センターが開発した認知症予防体操

参考文献:『頭と体を元気にするMCIハンドブック』 国立研究法人 国立長寿医療研究センター 2022年

介護福祉士としてデイサービスや訪問介護の現場で働いてきました。職場の上司の指導で、研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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