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【札幌市中央区】札幌市役所本庁舎内の食堂に行ってみた。その1

ゆべーる地域クリエイター(札幌市)

久々に札幌市役所の食堂に行ってみた。

私は官公庁の食堂が好きです。その理由は安くておいしい!というだけではなく、その時代の世相のような標準的な嗜好をキャッチするにはいいかなと思っているからなのです。

「地下食堂」は午後2時に行くと、ほとんど品切れだった。

そこで、まずは一番大きい食堂がある地下に行ってみました。

残念ながら、ここの食堂は市役所にお勤めの方々の多数の胃袋と、午後1時過ぎに殺到する出入り業者の方々の波を過ぎた後になりますので、午後2時の地下食堂には、無慈悲なほどにディスプレイの中には赤い「完売」告知が立ち並びます。

実は今回この地下食堂でトライしてみたいメニューがあったのですが、残念、やはり完売でした。ここにはまた日を改めてやって来ることにしましょう。

思い出多き19階の「パーラーあおぞら」は模様替えしていた!

それではかつて良く行った、19階の「パーラーあおぞら」はどうだろう?と高層階向けのエレベーターに乗ると「うん?名前が変わっている?」ちょっと嫌な予感です。名前が「天空スペース スカイブルー」と表記されている。単に青空を英語に変えたのか、それとも別店舗になったのか?

来てみると、ああ、懐かしの「あおぞら」、かつての札幌に多かった典型的な喫茶店食堂のようなスタイルは模様替えしていました。名前だけではなくスタイルも今風?に変わっていたのですね。

割と最近の出来事らしいのです。私も長らく市役所の最上階には来ていなかったので、気が付きませんでした。

蘇る「パーラーあおぞら」の思い出。

今だから言えるのですが(別に隠すことでもありませんが)私、ガイドをやる前は15年ほど、市役所に出入りする小さな企業を経営していました(福利厚生会の指定店でした、もう業界の潮目が変わったのでサッと辞めてしまったのですが)。故に毎日昼休みにこの市役所本庁舎のあちこちにご挨拶に行き、13:00になると職員の方は皆さんは仕事を再開されるので、私はここで遅めの昼食を食べるのが常でした。

ここは高層階だけあって、当時業務用で持っていたPHSはなかなか入りにくいというメリット?があり、あまり事務所から連絡が入ることもなく、ゆっくり日替わりランチやカレーライスなどを食べつつ、店内の本棚にあった「美味しんぼ」を読むことを楽しみにしていました。(まさか後年、フード担当の通訳案内士になった時に、その時代にその漫画から得た生半可な知識が結構役に立つとは思いませんでした。)

そんな、まったり穏やかだった「パーラーあおぞら」が模様替えしてしまっていました。

でも新しい「ブルースカイ」も面白そうです。

ふむふむ時間制限があるけど、「ちょい飲み」「ほろよい」などのコースがあるのか。

でもこのお店の営業は18:00まで。ラストオーダーは17:45。17:15退庁後の短時間の中で職員の方が飲むのだろうか?だとしたら、相当慌ただしくなるはず。

それとも出入り業者の方がうさをはらすためのサービスなのだろうか?それともやはり思った以上に普通の市民の憩いの場としても機能しているのだろうか?今度確認にこちらにも来てみましょう。


お気づきかも知れませんが、私はこのyahooクリエイターズを始めた当初に比べて、飲食店の記事を書くことが少なくなっています。それはガイドとして街角の事象や交通インフラのことに対しての興味が大きくなってきた一方、どうしても個人経営や企業経営の飲食店を書く場合には手順や忖度などもあり、なかなか私が本当に提供したい本音を書けなくなってしまう事が多いと気づいたからです。(もちろん全てがそうではありませんが、たくさんの気配りをして書きたいことを抑えてまで、単に「美味しい!」などの記事を書く事に興味が無くなってしまったのも事実です。)

それ故、今後もしも私が個人経営の飲食店の記事などを書いた場合には、本心からお勧めできるところだけを書いているのだとご理解頂ければと思います。一方こうした公共の場の食堂などは、市民誰でもが利用できる場所ですので、食べるだけではなく札幌の市民生活の観察をするのにも格好の場所と思い、今後は多く書いていきたいと思っています。

となれば、18階の「ライラック」に行くしかない!

ということで、パーラーあおぞら改め「ブルースカイ」のワンフロア下にある、「ライラック」に本日は行ってみましょう。

私が出入り業者だった頃は、結構ここは市役所の上級職の方や議員さんが打ち合わせに使っていて、時には煙モクモクだったなあ、という印象があります。

もうしゃべっても時効でしょうが、当時私は良く議会事務局のスタッフに知り合いが多くて遊びに来ていたのですが、彼らは議会のテレビ放送をいつもチェックしていて、何か面倒なことが起こると、ここに集まりサッと打ち合わせをしていたような、そんな印象があります。

というわけで、市役所内の食事処では一番格調高かった?ライラックですが、久々に来てみると、なんだかとっても利用しやすそう!

ランチのサンプルにとてもひかれますが、ここにもご丁寧にビールが。やはり北海道民はビール大好きなのか(そうでしょう)。

多分、昔とは内装も変わったのではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。

とにかく一瞬、可愛らしい感じで、託児所か何かの待ち合わせスペースのようにも思えたので、「入って良いでしょうか?」とスタッフの方に聞いてしまいました。もちろん問題なしです。

そして、やはり頼んでしまいました。ビールを。15:00のサッポロクラシックは格別です!

しかしここでも「市の職員の方々が飲めるのは、17:15の退庁から18:00の閉店までなのか(17:45ラストオーダー)???かなり慌ただしいのでは」なんて考えてしまいました。いやいや、それだけではなく市民に広く使ってもらいたいという優しさなのだと思います。

そして、懐かしい感じがするカツカレーが到着しました。

インド式ではないザ・日本のカレー日本式のカツレツ福神漬けドレッシングのかかったサラダ味噌汁まさに日本の定番。半世紀以上変わらない究極の、なごめる美味しさです。

絶品グルメではないかも知れないけど、確実に美味しい。

インバウンド旅行客には観光客用のものを食べるより、まずこうしたローカルフードから本当の日本を知ってもらいたいと思います。

ビールと共に、ご飯ものと味噌汁と付け合わせのサラダを食べる。観光地の海鮮丼でも和牛でもなく、こうした手ごろな物を食べている日本人のメンタリティ、つまり祝祭ではなくささやかな日常の寛ぎを重視しているということを理解して欲しいと思います。

そして、北海道には東京や関西のように街中華が多いわけではないので、その分日常の食事をカレーライスや唐揚げ定食、ジンギスカンが多くを担っているというのも特徴かなと。

そして、この「ライラック」は窓から眺める風景が最高のおつまみです。

そして、ここにも「ほろ酔いセット」が!

これは美味しそうなものがたくさんありますね!個人的にはジンギスカン定食やエビチリ定食などが気になります。クラシックはいつでも私を待ってくれているみたいなので、ぜひまた来てみたいと思います。

■ライラック■

住所:札幌市中央区北1条西2丁目 札幌市役所18階

営業時間:10:30-18:00 ただし17:45ラストオーダー

定休日:土曜日日曜日、その他市役所が閉庁の日

地域クリエイター(札幌市)

通訳案内士(全国&札幌)、そしてライターや町おこし組織の認定ガイドとして、いつも札幌市内の出来事やおすすめ情報を探しに歩いてます。コーヒーショップ、ワイン、レストランなどが大好き。またホルン奏者でもあります。

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