【札幌市中央区】moyuk SAPPOROオープンで人流に変化ありそうな予感!
moyukができて、ポールタウンと狸小路のパイプが太くなった!
7/20にオープンしたmoyuk SAPPORO(モユクサッポロ)。すでにレストラン、ショッピング施設や水族館に関してはたくさんの人が訪問済でしょうし、情報もたくさん出回っています。しかし少しだけ交通ヲタ、そして何より全国通訳案内士(ガイド)という職業柄、どう人を案内すれば良いか?をメインに考えている私としては、一番気になるのはmoyuk SAPPOROができたことによって変化する人の流れの変化です。
実際、行ってみて感じた事を書きます!
A.「エスカレーター天国」!地下と地上のアクセスが格段に向上。
これは札幌だけの話ではありませんが、日本どこでも20世紀のある時期までに基本が作られた地下街では、エスカレーターがない、あるいは必要数よりも少ないところが多いと思うのです。
静岡の地下街でエスカレーターはもちろんエレベーターもテナントビルにしかなく、ガイド中でバリアフリーが必要なのにとても苦労した経験があります。
札幌もご多分に漏れず1972年の札幌オリンピックを目指して1971年にオープンしたオーロラタウン、ポールタウンは、やはり当時の設計ですので、階段は急だし、エレベーターの数も十分ではなくエスカレーターもあまりなく、地上との行き来があまり便利ではないな、と思うことがあります。
これは、今ほどバリアフリーが要求されていなかったという世相もあるでしょうし、更には特にエスカレーターを作ってしまうと共用スペースが取られてしまうので、それよりもそこにテナントを入れて収入をあげたいという思惑もあったのでしょうか?本州ではその例があったのは確認しています。
しかし!1971年の開業時より、ポールタウンと狸小路との交差地点には、本当に貴重なエスカレーターがあります。
エスカレーターはエレベーターより移動が手軽というものありますし、実はインバウンド団体観光客では数十人単位みんなで一緒に行動したい(時には日本人では信じられないほど、いわゆる群れて行動したがる文化の方々も多いです。)のでエスカレーターに固執して探す方もいます。
西側(狸小路4.5.6.7丁目方面)には上り下りのエスカレーター、東側(狸小路1.2.3丁目方面)には上りだけエスカレーターがあります。下りは階段ですね。
そもそも札幌の地下街構想は、駅前通りで分断されている狸小路3.4丁目を地下歩道を連結させたい!という発想からスタートしたようです。まさにこのエスカレーター&階段はさっぽろ地下街の成り立ちに関係しているのですね。
ポールタウンのこの看板のある真上が、駅前通り(ポールタウンの真上)と狸小路の交差点です。
ここから狸小路に上がって行きます!狭いエスカレーターなので渋滞する時もありますね。。。
今度は地上に出て観察です。上がってきたエスカレーターはちょうどmoyukのメイン出入口の辺りに出ました!(下りは階段利用。)
そして今回、moyukのオープンによって、さらにエスカレーターで地上と地下を行き来できるルートが、ほぼ同じ場所で2つも追加になりました!
1. ポールタウンにできたmoyuk地下入口から入って、そのままショッピングエリアを通過しないで行き来できる建物内の連絡用エスカレーターを利用する。
こちらがmoyukのポールタウンに面した地下入口です(地下2階となります)。場所は上記の従来エスカレーターのすぐ北(大通駅側)です。
この入り口から入って写真右手の地上と地下の連絡用エスカレーター(すみません、私が勝手に付けた仮称です)を使うと、すぐに狸小路との往来が可能です。従来のエスカレーターよりほんの少し東側(狸小路2丁目に近い方)に出ます。
従来は狸小路からポールタウンに行くには下りは東側は階段のみだったので、このルートを使ってエスカレーターでポールタウンに降りる人は増えそうですね。
2. 同じくポールタウンにできたmoyuk地下入口から入って、左折してショッピング&レストランエリアに入り店内エスカレーターを利用する。
このエスカレーターを使って、店内を回遊しながら2フロア上がって1Fから狸小路に出ることも可能です。この場合は、従来のエスカレーターと同じくmoyukのメイン出入口の付近に出ます。
もちろんポールタウンに降りることも可能です。
つまりmoyukの誕生によって、
★従来からある、ポールタウンと狸小路をつなぐエスカレーター(下りは階段)
★moyuk内の地上と地下の連絡用エスカレーター
★moyuk内の店内エスカレーター
と3つもポールタウンと狸小路が往来できるエスカレーターが、ほぼ同じ位置にできたのです。
まさにエスカレーター天国!
このエスカレーター群がもたらすポンプアップのような効果によって、狸小路がもっと活性化するのではないでしょうか。昨年できたばかりの「狸COMICHI」とは1ブロックしか離れていませんので相乗効果も期待できそうです。
聞くところによると、従来のエスカレーターはなくなるのではないか、という話もあるそうですが、できたらこのままでいて欲しいと個人的には思います。
B.市電「狸小路駅」がmoyukの目の前に!
moyuk開業で狸小路の人通りが増えそうな要因は、エスカレーター以外にもまだあります。
市電の狸小路駅(停留場)がmoyukの真ん前になりますので、特に市電沿線に住む方が気軽にここでショッピングしやすい環境のなるのではないかと思います!そしてそのまま狸小路やポールタウンへの回遊も増えそうではないでしょうか?
またポールタウンを歩いていて疲れた時、大通かすすきののどちらかの地下鉄駅まで行かなくても、この充実したエスカレーター群を使って、気楽に狸小路駅にアクセスできるようになりますね!
C.狸小路だけではなく創成イーストまで人通りが増える?
今後、エスカレーターの充実やmoyukそのものの集客力で、狸小路を歩くようになる人が増えるでしょうし、その人流が今まで若干マイナー感があった狸小路1丁目、そしてそこから突き抜けて創成イースト方面にも効果が及び、人が増えるのではないでしょうか。
特に、今は創成川の上の狸二条広場で小樽ビール主催の「狸二条ビアガーデン」が8/19まで開催されていますので、この期間は狸小路から創成川、イーストが一体感を増している気がします。この期間にもしかすると、創成イーストも狸小路と連続したエリアとして一層認識されるかも知れません。
おまけ/moyuk SAPPOROには魅力的な飲食店も多そう。
今回はmoyukができることによっての人の流れの変化にスポットを当てていますので、飲食店ネタは取材していませんが、とても魅力的なものも多そうでしたのでチラッとご紹介を。いずれも昨日、私が立ち寄った時にトライしたものです。
まずB1「きたキッチン モユク店」のワインコーナー。北海道ワインのセレクトがなかなか面白く、特に奥尻ワインのピノグリは、おそらく世界でも有数の海産物とぴったりマッチするワインだと思います。これが有料試飲500円で飲めるのは素晴らしい。美味しかった!
そうしてこの奥尻ワインピノグリの他、私が個人的に大好きなニキヒルズのケルナーHatsuyukiもある!そのほかも面白いものがいろいろ。
こちらの「BEER BAR THE SAPPRO STARS」もご機嫌でした。
エーデルピルスがあった!ある意味、日本のクラフトビアの走りのようなビールですね。季節限定の上富良野産のホップを使ったフライと合う!苦味が聞いて爽やか。おすすめのおつまみ。
蕎麦屋「そばまえ」の「狸小路の冷やしたぬき蕎麦」。大盛にして、そばは更科に変更。これは本当に風味が強く美味しい。イカの塩辛も付けてみました。
そして〆(しめ)として、スペシャルティコーヒーとパウンドケーキが良い感じのコーヒースタンド「Rain coffee stand」を発見。大好きなエチオピアのイルガチェフェ・チェルベサYirgacheffee Chelbesaを堪能。ダークチェリーやスパイスの風味がありました。私は実はもっと浅煎りが好きなのですが、ここでまた良いものを発見できるかも。また行ってみよう!
というわけで、交通の要にもなりそうだし、ショップもまだまだ面白そうなところがたくさんありそうなmoyuk SAPPORO。ツアーなどではここをフリータイムの集合場所としても使えそうですし、また定期的に観察したいと思います。
おまけのおまけ。
このmoyukの建っている場所は、元々はサンデパートビルがあり、サンデパート(1962-1984)、YESそうご電器(1984-2002)、ドン・キホーテ&ゲオ(2002-2018)がありましたね。そのビルが取り壊し新しいビルを建てるため最近の数年はクローズして、しばらく覆いが被さっていました。それは覚えている方も多いと思います。
それではポールタウンにできた現在のmoyuk地下入り口の場所には、何があったか覚えていますか?
答えは下記の写真です。
たまたま、今年の2月に撮影しました。やはり工事中で覆いがかけられていましたが、そこに開業当初のポールタウンの写真が掲示されていました。そう、オリンピックの時代にはポールタウンには地下に水槽やシンボル塔などがありました。そうした時代の写真です。
この頃(1971-2)はオーロラタウンにも滝や川があったりしましたし、札幌のあちこちに水を使ったモニュメントがあった記憶があります。
「過去を思い出すディスプレイ」があった過去。。。というのも面白いですね!
■moyuk SAPPORO■
住所:札幌市中央区南2条西3丁目
営業時間:ショップによって異なります。こちらをご参照ください。
公式サイトは、こちら。