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【ゴルフ】動作と精神の準備 プリショットルーティーン確立の重要性とは

Akira Yasu

ゴルフライター

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プリショットルーティーン

使用クラブを選択して狙いを定めてからスイングが始まるまでの一連の動作のことを、プリショットルーティーンという。どういう素振りをするか、どう歩いてアドレスに入るか、そこからどうセットアップを完了するかは、良いスイングをする上でとても重要。良いプリショットルーティーンを確立して定着させることで、スイングの再現性が高まり、イメージ通りのショットを打ちやすくなるのだ。

プリショットルーティーンは2つの意味を持つ。動作の準備と精神の準備だ。

動作の準備

スイングの再現性を高めるためには、アドレスの再現性を高める必要がある。毎ショット違う流れでアドレスしていては、アドレスの再現性は高まらない。同じアドレスにしているつもりでも、両肩や両足のライン、左右の体重配分や前傾角度などがずれやすくなる。

目標方向を見て狙いを定め、弾道をイメージする。そして、アドレスに入り、足踏みをしながらクラブヘッドをセットし、グリップ、スタンス、姿勢を決めていく。決めていく過程でワッグル(※)を取り入れるのも効果的だ。こういったルーティーンを確立することで、アドレスの再現性が高まりリズミカルにスイングしやすくなる。

※ワッグル:スイングに入る前に手や足を小さく動かす予備的動作のこと。体の硬直を防ぎスイングのリズム感をつかみやすくなる。

精神の準備

ゴルフはメンタルスポーツだと言われている。スコアの変動によって、気持ちが昂ったり苛立ったりすることがある。ホールやシチュエーションの難易度が高い時は、緊張感が一気に高まったりする。しかし、メンタルが波打つ度合いが増すと、スイングのリズムやテンポが乱れやすくなり、イメージ通りのショットが難しくなってしまう。プレーを安定させるためには極力フラットな精神状態でいたい。

良い精神状態でプレーするために効果を発揮するのがプリショットルーティーンの確立だ。

2017年に発表された、過度な緊張状態「あがり」に焦点をあてた論文「スポーツ選手の「あがり」の対処法に関する実践的研究ーパフォーマンスルーティンに着目してー」では下記の通り述べられている。

プレショットルーティンについては多くの選手が使用するとともに,指導者による利用も報告されており,「あがり」への対処に有効であることが示唆されている。

2017年に発表された論文「ルーティン動作が非アスリートの集中力と作業精度に及ぼす効果」では興味深い研究結果が報告されている。ダーツでルーティーンの有無によって脳波や成績がどう変化するのか、についてだ。

下記の通り、脳波はルーティーン有りの方が良い結果となったようだ。

ルーティン動作によって、概ねリラックスな状態に適度な緊張が加わり、かつ意識が集中している状態が導出できていることが明らかになった。

成績もルーティーン有りの方が良い結果となったようで、脳波と成績の変化をまとめると下記の通りになる。

作業前にルーティン動作を付加することによって、集中力が増して作業の精度が高まることが、非アスリートによって実証された。これは、動作なしや対照動作に比べてルーティン動作の方が、安定した精度の高い作業成績をもたらした結果に基づく。

これらのような報告からも、プリショットルーティーンの確立は平静を保ちながら高い集中力を発揮するために有効と言えるだろう。

ツアー選手のルーティーンを参考

3月4日(木)から3月7日(日)に、日本女子ツアー今年初戦(2020年、2021年統合)となるダイキンオーキッドレディスが開催される。テレビ中継や試合会場(原則1日1,000人)での観戦を楽しみにしているゴルフファンは多いだろう。

観戦時は試合展開や選手のスイングだけでなく、選手のプリショットルーティーンにも注目して欲しい。そして取り入れて欲しい。最初はお気に入りの選手のマネでも良い。そこからアレンジしてより良いものに変えていけば良いのだ。

暖かくなってくる3月は、日本のプロツアーが始まるだけでなく、多くの地域でゴルフシーズン到来となる。コースラウンドの機会が増えるゴルファーは多いだろう。プリショットルーティーンの確立をテーマの一つにしてゴルフ上達を目指してみてはどうだろうか。

引用文献
・進夏未, 當山美唯, 東美空, 田中和子, & 吉村耕一. (2017). ルーティン動作が非アスリートの集中力と作業精度に及ぼす効果. 科学・技術研究, 6(1), 85-88.
・柄木田健太, & 田中美吏. (2017). スポーツ選手の 「あがり」 の対処法に関する実践的研究-パフォーマンスルーティンに着目して. 健康運動科学, 7(1), 9-14.

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