涼しげな水郷景観が魅力の水元公園には、貴重な水辺の生き物がたくさんいます。
現在、園内の「ハス池」周辺には、東京都（区部）では準絶滅危惧種に指定されているチョウトンボが数多く飛んでいます。輝く青い羽がとても優雅です。

ハス池があるのは、水元公園の南東部に建つ「水辺の生きもの館」の奥です。
大きなハスの花が咲き誇る池をよく見ると、キラキラ光る青紫の羽を持つチョウトンボが、あちこちに飛んでいることに気付きます。

通常のトンボのような直線的な飛び方をせず、チョウのようにヒラヒラ飛ぶことからその名が付いたチョウトンボ。メタリックな羽で飛ぶ姿は、とてもエレガントです。

とは言え、飛んでいる最中のトンボはじっくり観察したり写真に撮ったりするのが難しいもの。
ハス池には橋が二箇所に架かっているので、そこから欄干のそばのハスを眺めると、止まっているチョウトンボがよく見つかります。

オスのチョウトンボは水から突き出たハスのつぼみや茎の先に止まって、縄張りを主張します。
つぼみは丸く大きく成長したものよりも、より尖った形のものに、よく止まる印象です。

ハス池の北側に沿って伸びる水路（小合溜）にも、多くのチョウトンボが飛んできます。
こちらも、水面を覆うように茂るハスの尖ったつぼみに注目です。

きれいな水をたたえた、植生豊かな池沼だけで見られるチョウトンボ。
希少で美しい姿を見に、水元公園のハス池周辺へ足を運んでみてくださいね。見惚れます！

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