【目黒区】旬のクラフトビールとの出会いを楽しむ路地裏バー「ANOTHER8(アナザーエイト)」
権之助坂と行人坂を結ぶ路地裏、元はガレージとして使われてきた場所をリノベーションして株式会社酒八がオープンさせたバーが「ANOTER8(アナザー8)」です。
京都市に本社がある酒八は、滋賀県で日本酒の蔵元であったストーリーを持ち、6代目に当たる現代表の先々代まで日本酒を製造していました。
今回は目黒にある「ANOTHER8(アナザー8)」を訪問。地元から愛されるその魅力の一端をご紹介できればと思います。
今日あったものが明日にはないかもしれない、「ANOTHER8(アナザー8)」はその時の出会いを楽しむ場所
「ANOTHER8(アナザー8)」には、決まったメニューがほとんどありません。ホームページやInstagramを見てもどんなクラフトビールや飲み物がラインナップされているのか、詳しい情報はなし。
実はクラフトビールは無くなり次第の売り切りで、常時8種類がラインナップ(訪れた日は1種類ハイボールが入っていました)。週末になると、一晩でなくなってしまう銘柄もあり、どんなビールに出会えるかはまさに「一期一会」なのです。
あくまでも参考ですが、私が訪れた日のクラフトビールや飲み物は以下の8種類。
- 駒ヶ岳エール(南信州ビール)
- レモンラードラー(べアレン醸造所)
- 玉<巨峰ブレンド>(京都醸造)
- 樽生ハイボール(サントリー角ハイボール)
- ジャックナイフ(Barbaric WORKS)
- 東北6HOP(Be Easy Brewing)
- ARIES8(VERTERE)
- ラオホ(富士桜高原麦酒)
クラフトビールの種類はフルーツビールやペールエール、IPA、黒ビールというように基本的な種類は置くようにし、初心者からマニアの方まで楽しめるよう幅広くラインナップするよう心掛けているとのこと。
国内外から旬のものを把握して仕入れるようにしているそうです。
そしてお料理もその日にあるものがカウンターに置かれたメニュー表に記載されていますが、この限りではありません。例えば、今日は「オムライスが食べたい」とリクエストすれば作ってくれるとのこと。
メニューがあるようで決まっていない。まさにその日の出会いを楽しむというのがお店のコンセプトとなっています。
酒八がこだわる「8」という数字に込められている意味は?
酒八の屋号にも含まれている「8」という数字。その数字には「末広がり」という意味があり、日本では古くから縁起が良いとされています。
「8」は「聖数字」として古代から尊ばれ、例えば、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)や八雲立つ、八重垣を作るなど、古代神話にもその数字がよく登場しています。
聖数字とは聖なるものを象徴的に表すために使われた数のことで、最大値(すべて、無限など)を表すものとして「8」に特別な意味を込めて使ってきたようです。
キリスト教で「7」という数字が特別視されるのと同じことですね。
酒八は運営しているお店の名前にも「8」という数字を使っています。目黒に「ANOTER8(アナザー8)」をオープンする前、京都に「BEFORE9(ビフォア9)」というお店を開業していますが、こちらも「9の前」ということでしっかり「8」を意識しています。
クラフトビールを提供するタップの数も「8」と徹底しています
ANOTHER8(アナザー8)は開口部が広く、全面ガラス張りで、初めて訪れても入りやすい雰囲気です。
店内に入り、すぐ右手にクラフトビールのタップとお料理を注文するカウンターがあります。入店したらまずこちらで注文と支払いを済ませて店内へ。
テーブル席、カウンター席の他にスタンド席も。これは外国人の方が多い目黒ならではの光景ですね。
店内の入口に近いところからスタンド、ベンチ、カウンター、ハイテーブル、ソファと徐々に目線が低くなるように座席をレイアウト。店内の回遊性を確保しながらも、フラットで開けた空間になるよう工夫されています。
ベンチシートにミニカウンターがついた席などは、お1人様やお2人様で気軽に利用できるので嬉しいポイント。仕事帰りにサクッと飲んで、という使い方が楽しめます。
ドリンクのおかわりやおつまみを追加する場合は、また入口の注文カウンターへ。自分のペースで飲みたいという場合、同行者に気を遣わなくてすみます。
「ANOTHER8(アナザー8)」のクラフトビールを2種類、頼んでみました
それでは早速、クラフトビールをいただいてみましょう。
お店の方に好みの味を伝えると、おすすめしてくれます。今回は方向性が異なるフルーツビール 「玉<巨峰ブレンド>」 と、比較的コクのある「東北6HOP」をチョイスしてみました。
「玉<巨峰ブレンド>」は京都醸造がつくっているもので、巨峰と赤ぶどう果汁が使われているビールです。ハチから抽出した特殊な酵母で発酵させており、フルーツ感や酸味などを感じさせつつもビールらしさもきちんとあります。
そしてもう1杯は「東北6HOP」です。青森にあるBe Easy Brewing(ビーイージーブリューイング)のもので、6種類のホップを厳選して醸造したIPAタイプ。
苦味がありつつも華やかでフルーティな香りも楽しめる濁りビールでした。
「ANOTHER8(アナザー8)」でイチオシのおつまみ「冷製レバニラ」
おつまみ一品目は「ANOTHER8(アナザー8)」で人気の高い「冷製ニラレバ」。レバーとニラは黄金の組み合わせですよね。
ひんやりとろりとしたレバーの食感。臭みはまったくありません。私は普段レバーが大の苦手。おいしく食べられたことはなかったのですが、こちらはかなりおいしい!
リピーターが多いというのもうなずけました。
続いて2品目は「キウイの山椒マリネ」。山椒の香りとスパイシーさがキウイとよく合います。甘い・辛い・酸っぱいが混然となり、お酒が進むこと間違いなしです。
そして3品目は「ひよこ豆のコロッケ with フムス」です。ひよこ豆を使ったコロッケは中東発祥のもので、さらにフムス(ひよこ豆のペースト)が添えられています。
ひよこ豆が大好物なのでこれは嬉しい一品。カロリー控えめでタンパク質もしっかり摂れるので、お酒のお供には最適ですね。
学芸大学に姉妹店「Another8 Corner(アナザー8コーナー)」が5月26日(木)オープン
そして、2022年5月26日(木)に「ANOTHER8(アナザー8)」の姉妹店である、「Another8 Corner(アナザー8コーナー)」が学芸大学にオープンしました。場所は以前、こちらでご紹介した「びゃく」と同じビルで1階になります。
こちらも元美容院、お花屋さんだった場所をリノベーション。「ANOTHER8(アナザー8)」や京都の「BEFORE9(ビフォア9)」同様、一度役目を終えた場所に新しい風を吹き込み、もう一度光を当てるというコンセプトを貫いています。
目黒に比べるとファミリー層も多く利用するということで、少しメニューや内装、インテリアなどを変え、学芸大学という街に溶け込むように考えられていました。
「Another8 Corner(アナザー8コーナー)」もすでに取材していますので、またこちらでご紹介したいと思います。こうご期待!
■取材協力
【店舗概要】
ANOTER8(アナザー8)
営業時間:17時~25時
住所:東京都目黒区下目黒1-2-18 横河ビルヂング101
問合せ先:03-6417-9158
Another8 Corner(アナザー8コーナー)
営業時間:15時~25時
住所:東京都目黒区鷹番3-8-10大根ビル1階