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【ニセコ町】ニュー三幸ニセコアンヌプリ店/古きと新しきの統合舞台のゲレンデレストラン!必見社長人形!

伊達千歳地域グルメと観光旅行ライター(札幌市)

みなさまこんにちは、ニセコの洋食ライター伊達千歳です。

ニセコエリアにはいくつかのスキー場がありますが、その中の「ニセコアンヌプリ国際スキー場」は2番目に古いゲレンデです。

比較的日本人が多く、しかも家族連れに人気で、庶民的でアットホームな雰囲気が特徴。

私も中学か高校のスキー授業は、このニセコアンヌプリ国際スキー場でした。

本日ご紹介するのは、サマーシーズンにはクローズしてしまう冬季限定のレストラン。

個人的には、「日本人のためのニセコ」をちょっとだけ残してほしい場所になってほしいな、と願っています。

【ニセコ町】ニュー三幸ニセコアンヌプリ店/アンヌプリ国際スキー場のゲレンデランチ!

巨大な建物
巨大な建物

ニセコアンヌプリ国際スキー場の駐車場のすぐ近くの「ヌックアンヌプリ」という建物の意味は、「アンヌプリの小さな居心地のよい空間」になるそうな。

ゲレンデ内にあるので便利。2階からも1階からも入れます。

ここにレストランが入っていることは知っていましたが、サマーシーズンは完全クローズしてしまうので、どんな場所なのかあんまりよく知りませんでした。

2F建てで、1Fはスキーレンタルやスキースクールの受付エリア兼休憩所。

この建物の中では、みなさんスキーブーツでゴットゴットと移動しています。

奥の階段を上って2Fが、小樽の老舗レストラン「ニュー三幸(サンコー)」。

……昔はそのまま「巨大ショッピングセンターのフードコート」風だったのを覚えていますが、シンプルにまとまっていて、今風のいい感じ。

メニューが張り出されていて、タッチパネル式の食券機で食券を購入、カウンターで引き換え。

この日は少しお昼過ぎに寄ったのですが、メインメニューの6割がすでに売り切れでした。

混雑時は入店制限があるので、注意してくださいね。

レストランは、天井がとても高い開放感のある空間で、壁やカウンター、備品も全てきれいで、気持ちよく食事できます。

大きな窓のすぐ外側は、大迫力のゲレンデビュー!

この巨大な空間がスキーを楽しむ人たちの活気でみっちみちに満ちあふれていて、漂う高揚感だけで1日の疲れまで癒されるよう。

料理ができたら食券の番号をアナウンスしてくれるのですが、その声の張りが本当に生き生きしていて「うわー楽しそうに働いてるなー」と感心したくらい。

別にBGMなど流れていないのに、雰囲気だけで踊りだせそう。

キッチンからスタッフさんの笑い声が聞こえてきて、非常に雰囲気がいいゲレンデレストランです。

【ニセコ町】ニュー三幸ニセコアンヌプリ店/とってもナウなゲレンデ食

ポークカレー(1000円)
ポークカレー(1000円)

売り切れが多かったので選択肢が少なく、今日のオーダーはポークカレー(1000円)とチキンアンドチップス(850円)。

私の記憶にあるゲレンデ食とは、なんといいますか「お腹が満たせればいい」という感じのものが多かったので不安でしたが、最近の国際化を意識してか、とてもおしゃれな見た目でびっくり。実際に美味しかったです。

お肉がころんころん入っていて満足。量もちょうどいいです。

カレーとラーメンがメインなのは変わりないですが、見せ方についてはかなり工夫をしている様子で好感度高し。

チキンアンドチップス(850円)
チキンアンドチップス(850円)

鶏のから揚げはギトギトしておらず軽やかサクサク、白身魚のフライも柔らかくて美味しかったです~。

こういうバスケット風になっているの、いいですね。昔の野暮ったさを感じさせないよう、スタイリッシュさやスマートさを追求しているのが伝わります。

やっぱり躍進めざましい、倶知安町のHANAZONOリゾートやグランヒラフに負けないよう、食事についても努力しているのでしょう。

外国の方々もたくさん来ていましたが、このスキー場は小学生から中学生くらいの子供を連れた日本人の家族連れが多いのが目につきます。

初級~中級者向けのなだからな斜面が多く、お子ちゃまがチャレンジするのに向いている場所です。

そういう年ごろから、国際色豊かでこれほど雰囲気のいい環境に触れられるのはとてもいいことなので、こういったお客さんをガッチリつかんでほしいです。

【ニセコ町】ニュー三幸ニセコアンヌプリ店/メニュー一覧表……と、お人形

「オフシーズンメニュー」となっており、オンシーズンと比較すると少々大人しめのボリュームになっていますが、参考にしてください。

ラーメンとカレーライスがメインなのは変わりませんが、物価が上がっている分、価格がお高めになったのは仕方ないのかな。

ここのレストランを運営しているニュー三幸という会社は、小樽の老舗ビアホールレストラン。

歴史ある古き良き洋食屋さんが、年々レベルが上がっていく世界最先端のスキー場のゲレンデ食にチャレンジング。

街中のレストランとゲレンデでは、ランチする雰囲気や環境が全く違うので、微妙に「お客さんが求めるもの」が違ってくるのですが、その差を上手に埋めていると感じました。

社長が応援してくれています!
社長が応援してくれています!

ところで、下膳口近くにこのようなお人形があるのを、みなさまご存じでしょうか。

とてもスルーできなくてスタッフさんに聞いてみたところ、「社長お手製の、社長ご自身のお人形です」という驚愕の回答。

……社長と言っていました……確かに「社長」と言っていたのです……。

令和のアンヌプリゲレンデの片隅に、どうみても昭和かそれ以前の先人の苦労と歴史が偲ばれるこのいで立ち、社長さんはどのような思いで自分の身代わりをこのように仕立て、ここに置いたのでしょう。

【ニセコ町】ニュー三幸ニセコアンヌプリ店/過去と未来の栄耀栄華を合わせて

ニセコアンヌプリ国際スキー場の経営主体は中央バス観光開発株式会社なのですが、中央バスはもともと小樽に本拠を構える運輸会社です。

そしてニュー三幸は、戦後間もない1953年の創業から70年という歴史を持つ、北海道の栄華を極めた古都・小樽の老舗洋食ビアホールレストラン。

最近、サッポロビール系の会社と統合しましたが、つまりニセコアンヌプリ国際スキー場自体が、小樽カラーが非常に強い場所。

さきほどの「社長のお人形」も、ガラスの浮き玉をベルトがわりにしていたので、小樽を意識しているのではないかと思います。

なんていうかですね……おじさんたちがものすごく頑張っているのがビシバシに伝わってきて、ガンガン応援したくなるのですよこういうの。

「北海道の由緒ある古都・小樽」という素地に、海外からの異文化という次々と降る流星群を浴び、HANAZONOやグランヒラフとも違う、21世紀のアンヌプリがどのように再創造されていくのか、非常に楽しみです。

レストランニュー三幸ニセコアンヌプリ店
住所:北海道虻田郡ニセコ町ニセコ481(地図はこちら
営業時間:10:00〜16:30(ラストオーダー15:30)
     ※ナイター営業期間は19:30まで(ラストオーダー18:30)
※公式HPは⇒こちら
※冬季限定営業(ゲレンデの雪が融け次第クローズ)

地域グルメと観光旅行ライター(札幌市)

おいしいものと新しいことが大好きなサラリーウーマンです。試され続けている北の大地のお店や人を応援するため、たくさんの話題スポットをご紹介します。

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