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【四條畷市】高架下に今も残る橋台の跡──明治期の鉄道遺構を巡る<YouTube動画あり>

具志堅浩二フリーライター(四條畷市・交野市)

 四條畷・交野両市に残る明治時代の鉄道遺構を巡る記事企画。前回は交野市内でしたので、今回は四條畷市内の遺構を訪ねてみました。

 目的地は、四條畷市岡山東1丁目にある遺構です。四條畷市立歴史民俗資料館の第37回特別展「シデウナハテ 関西の軽井沢・日本的フィヨルド─明治〜昭和期の四條畷観光と鉄道─」の配布冊子には、「岡部川橋梁橋台跡」と記されています。

橋を渡ったところでレンガの構造物を発見
橋を渡ったところでレンガの構造物を発見

 10日午前、JR学研都市線の高架沿いの道を行くと、小さな川のすぐ近く、高架下で青々と元気に茂った雑草の奥に、レンガの構築物を見つけました。自転車を道路に沿って停めて、近づいてみます。

近づいてみました
近づいてみました

崩れているところもありますが
崩れているところもありますが

構造物としての形はきちんと残っています
構造物としての形はきちんと残っています

 レンガは一部崩れているところもありますが、構造物としての形はきちんと残っています。平たい上部の幅は線路よりも広く、川に接するところで途切れていることから、鉄道の橋梁の橋台であったことが想像できました。

線路の幅よりも十分な広さがあります
線路の幅よりも十分な広さがあります

 冊子によると、この橋台が建築されたと想定される年代は「明治31年」と記されています。四条畷駅〜長尾駅間で鉄道が開通したのと同じ年です。以来、この橋台は日々行き交う列車を支え続けたのでしょう。

上の高架を走るのはJR片町線
上の高架を走るのはJR片町線

 今はその役割を終え、ときおり高架上を通過する列車の音があたりに響き渡る中、鉄道の歴史を伝え続けています。
 今後も、冊子を参考に四條畷・交野両市内の遺構を訪ね歩いてみたいと思います。

岡部川橋梁橋台跡はだいたいこのあたり(Yahoo!マップ)

フリーライター(四條畷市・交野市)

1968年大阪府生まれ。バス・タクシー業界紙、電機業界誌の記者などを経て、2015年に独立。現在は、ヤフーニュースオリジナルTHE PAGEや週刊エコノミストなどで、環境問題、食料安全保障、公共交通から街ネタを含めて幅広いジャンルの記事を取材・執筆中。Yahoo!ニュース エキスパートでは、「地域とそこに住む人が好きになる」記事を追い求めて頑張ります!

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