【日本の名字①】「それ、ペンネームですか?」反則レベルのカッコ良さに、思わず憧れてしまう姓・5選
親が自由に考えられる“名”と違い、選ぶことは通常かなわない“姓”。
生まれる側からすれば、ほぼ運ともいえる“名字”ですが、その中にはあまりのカッコ良さに
「私も、その名字がいいです!」。
そんな風に言いたくなってしまう姓が、実在します。
そこでこの記事では、思わず反則レベルにも感じられるほど、カッコいい名字を5つピックアップ。
その由来なども含め、ご紹介したいと思います。
①【獅子王(ししおう)】強者感ナンバーワン!
アニメ「勇者王ガオガイガー」という作品の、主人公とも同じ姓なのですが・・実在する名字です。
かつて平安時代には、京都で暴れ回ったとされる“ぬゑ”という大妖怪の伝説が存在します。
それを退治した英雄が、天皇から授かった一振りの刀。
それが“獅子王”という名刀であり、由来はそこから来ていると言われています。
数年前、TBSの「水曜日のダウンタウン」という番組でも取り上げられ、実際の“獅子王さん”が登場されていました。
小さいころのあだ名は、その文字通り“ライオン・キング”だったそうで。
その響きのカッコ良さ、あふれ出る強者感には、思わず羨ましさを感じずにはいられません。
②【鳳凰(ほうおう)】全国にわずかのレア名字
これもまた、かんぜんにファンタジーを思わせる、カッコ良さを誇る名字。
クリエイティブな趣味や、お仕事をするときなども、そのままペンネームに出来てしまいますね。
英語で表現すると、伝説の鳥・フェニックス。
その神々しさは、響きやイメージだけでも格調高く。もし自己紹介をする時には、
他にどれだけ人数がいようとも、一瞬で覚えてもらえること、間違いなしです。
現実でも、そのレア度は屈指のレベル。
全国では唯一、熊本県のみに存在する姓で、その人数もわずか10人ほどと言います。
由来は不明な点が多いのですが、仏教に関連している可能性が言われています。
たとえば10円玉に描かれている“平等院鳳凰堂”なども、その名を冠していますが
寺院にまつわる何かから、派生した名字という流れが、考えられる名字です。
③【栗花落(つゆり)】風流な響きの魅力
おそらく“鬼滅の刃”が好きな方であれば、一瞬でピーン!と来たことでしょう。
作品でも屈指の人気キャラ“栗花落カナヲ”。
彼女と同じ姓になりますが、これは現実にも存在する名字です。
知らなければ、とても読み方が分かりませんが、古くからの日本語で“梅雨入り”の意で、当て字として使われて来ました。
この季節は栗の花が散る時期・・なので、“栗花落”の3文字。
前述の“鳳凰”にも匹敵するレア名字で、現在は全国に数十人いらっしゃるそうです。
また兵庫県では室町時代に、「栗花落」という一族が存在したと、文献に記されています。
もし、この姓であれば自己紹介のとき「鬼滅の栗花落カナヲと同じ名字です!」
そんな風に言えば、きっと1発で覚えて貰えそうですね。
④【神宮寺(じんぐうじ)】ドラマの登場人物?
〇〇神宮といえば、神社のこと。それに“寺”が付いたこの名字は、
文字通り神仏混合の神社仏閣に、その由来があると言います。
山梨県の大月市では、戦国武将で有名な武田氏の一族が「神宮寺」を名乗っていた記録もあり
現代では全国に1000人ほど、いらっしゃるといいます。
それにしても、この名字は思わず、ドラマや小説の登場人物をイメージしてしまいます。
それも端役でなく、物語の鍵を握る重要な役どころ・・という立ち位置です。
あいにく筆者の知人にはいませんが、もし現実の出会いで「神宮寺〇〇と申します」。
お相手がそんな風に名乗ると、それだけで“由緒ある家系”や“優秀な人”なのかな・・というイメージを抱きそうです。
(※もちろん、実際にそうかも知れませんが)
⑤【皇(すめらぎ)】あふれ出る特別な格式
格調の高さといい、読み方の特別感といい、数ある名字の中でもトップレベルを誇るのが、この姓。
フィクション作品なら完全に主役級か、強力な能力を持つキャラ等に、名づけられそうです。
その文字通り、古来の“やまと言葉”で「天皇」を表します。
名字としては滋賀県のとある寺院の住職が、この姓を名乗ったことが由来とされます。
このお寺にはかつて、近くを訪れた聖徳太子がお箸を地面に突きたて、“ハナノキ”が生えたという伝説が残っています。
聖徳太子は別名“うまやどの皇子”ですから、そのことに因んでいると伝えられているのです。
こちらも前述の“鳳凰”や“栗花落”に匹敵するレア名字ですが、ぜひ一度、どこかでお目にかかれたら嬉しい名字ですね。
名字に宿るロマン
今回、とくに特別感のある名字・5選を、ご紹介しました。
しかし、どのような姓であっても、その由来や歴史を辿ってみると、思わぬ発見があるものです。
あなたも是非、折に触れて。ご自分の名字・・あるいは、この記事のように特別な名字に着目して、調べてみるのも楽しい1つかも知れません。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。