『自然農』って言葉、おかしくない?
『農業』は人が行う人為的なことなのに何が『自然』なのか?
と思う方も、そこまで気にしない方も、自然農って何?って人もいると思います。
今回は、考えてみると野菜栽培の手間や失敗を減らせるかもしれないお話です。
自然の流れに沿った農のやり方
今回も書き始めたらノッてきてしまい、話が大きい方向へ脱線してしまったのでそれはまた今度にしまして、実用的な話からしますm(_ _)m
自然の流れを利用すると楽になるし抗うと大変になる
農業はそもそも太陽光をエネルギーとして土、水、空気から体を作り上げていく植物を栽培することで、自然の恵みそのものです。
そこにあえて『自然』を重ねるのはなぜか?…を書き始めたら長くなったのでそれはまた今度にするとして、
栽培に活かせるポイントとしては自然観察をして自然界の流れ(スケジュール)を理解、把握すると栽培が楽になり、逆にそれに逆らうようなことをすると余計なエネルギーが必要になります。
旬がなくなった現代の野菜
自然の流れ(スケジュール)を一番理解しやすいのは『野菜の旬』という考え方。
しかし、現代では人間の都合と欲望、それを叶えられる科学技術力によって旬が消えた野菜も多くあります。
産地リレーのおかげもありますが、例えば夏野菜であるトマトやナス、キュウリは施設栽培により年中栽培されていますし、イチゴなんかはひどいもんです笑
日本の自然環境下で栽培(露地栽培)すると実るのは4~5月なのですが、現代ではイチゴの旬は12月~3月と言われています。施設栽培が中心となったため旬の意味が変わりました。
3月の種まきって実は不自然?
春の訪れを感じる季節の3月は農作業の開幕シーズンでもあり、この時期から畑に直接種蒔きできる野菜も増え始めます。
ダイコン、ラディッシュ、コカブ、ニンジンなどなど…
でもね、これってよくよく観察していると不自然なんです。
だって、↑この野菜たち3月にはまだタネ作るどころか、ニンジンは花すら咲かせない季節だから。
という話を動画でもしてますのでよかったら↓こちらも見てみて下さい。
不便な不自然を克服してきた人類の農業技術
『不自然』といっても、実際に種蒔きして育てることはできますし、そこまで難しくはありません。ただ、夏~秋の種まきよりも発芽に時間が掛かったり上手く育てるのにコツが必要になったりします。
またその植物の特性上、大きくならずに花を咲かせようとしてしまったり、逆に早く蒔きすぎても実を付けないということもあります。
これらには夜の長さで季節を感じ取る『日長性』という性質が関係しています。
それが栽培するうえで不都合な場合には『品種改良』で特性自体を変化させてきました。
そういった先人達の努力によって現代ではいつでも美味しい野菜を安価に購入して食べることができますし、大多数の人が農業を命を懸けてまでやる必要もなくなりました。
だからこそ、趣味で行う範囲の野菜栽培では自然の流れを観察して感じ取って栽培に活かしてみるという視点を取り入れてみても面白いんじゃないかと思います。
なにより、わかってくると楽に栽培できるようになりますし楽しいですよ^^