Yahoo!ニュース

【土浦市】1/24オープン「麺屋い志だ」の自信作・醤油ラーメンとイタリアン風”和え玉”を食べてみた

コイケケイコ土浦在住ライター(土浦市)

2022年1月24日に「麺屋い志だ」がオープンしました。おしゃれな店構えは、一見ラーメン屋さんとは思えないほど。どのようなお店でどんなラーメンが味わえるのでしょう。さっそくお邪魔してお店のこだわりや自信作のラーメンをいただいてきました。

女性ひとりでも入りやすそうな雰囲気のある暖簾が目印

ラーメン屋さんというと、中の様子が伺えるオープンな雰囲気が私のイメージでしたが「麺屋い志だ」はちょっと様子が違います。シンプルで佇まいがおしゃれなのです。

とても可愛らしいイラストは、デザイナーとしてもイラストレーターとしても人気のあるリリー荒川さんが描いたもの。「麺屋い志だ」の屋号もリリーさんが書いてくださったものだそう。レトロでありながらどこかモダン。このお店の雰囲気にぴったりです。

ちなみに「麺屋い志だ」では、浅草開化楼の麺を使っています。後々レポートしますが、いわゆる「ラーメン」以外のメニューに合わせた特製の麺を楽しむこともできます。

店内はカウンター10席のみながら、ゆったりと落ち着けます

席は厨房を囲むように配されていて、荷物はテーブルの下に置くことができます。間接照明が柔らかな雰囲気を醸し出し、流れる音楽はジャズだったりボサノバだったりとムードたっぷり。ラーメン屋を訪れたというよりは、なんというかイタリアンレストランを訪れたような…。

つくばの人気イタリアンで腕を振るったシェフがラーメン屋の店主に転身!

おしゃれな雰囲気だった理由は、店主の石田さんのお話を伺って納得しました。このいかにも美味しいそうなものを作ってくれそうな表情が印象的な「麺屋い志だ」の店主の石田浩樹さんは、つくば市にあるイタリア料理の名店「トラットリア エ ピッツェリア アミーチ」で腕を振るったその人でした。

「イタリアン出身ですがラーメンが大好きで、独立して店を構えるならラーメン屋を開こうと考えていたんです」と、石田さん。

鶏と煮干しをベースにしたラーメンのほかに、丼ものや日替わりメニューも

注文は、券売機で食券を購入するシステムです。ちなみに一番上の大きなボタンが定番4メニュー。左端が切れてしまっていますが、「鶏と煮干し 醤油」(850円)、「鶏と煮干し 塩」(850円)、「鶏のにごり(白湯)」(900円)、「真鯛と貝」(1000円)になります。

限定、和え玉、今日の丼、今日のおつまみ(現在お休み中)、今日のDolce(デザート)のボタンは、価格順に1番から最大で5番まであります。取材に訪れたその日の限定ラーメン「カキと煮干し」は1000円の品なので2番のボタンを選びます。2種類ある和え玉は2番がタラコクリームで400円、3番のジェノベーゼは500円といった具合です。

初訪問ならまずはシンプルに「鶏と煮干し 醤油」にトライ!

石田さんに初来店で味わうならどのメニューを味わうのがおすすめかを伺ったところ、考える間もなく「醤油ですね」というお答え。世の中のとんこつ、家系ブームとは真逆の醤油ラーメン。確かにシンプルなメニューだけに味の良し悪しがストレートに分かります。ある意味真っ向勝負のメニューなのかもしれません。

「イタリア料理店でのシェフ時代に培った鶏と魚介から出汁を取る作業をラーメンでも生かせると思ったんです。納得のいく出汁が取れた時にこれ(出汁)に合うラーメンはなんだろうと試した結果、醤油味にたどり着きました」(石田さん)

まずはスープをいただくと、鶏のコクと醤油が絶妙に混ざり合った味わいが口の中に広がり、魚介の香りがすっと鼻から抜けていきます。どんぶりを抱えてずずっと飲んでしまいたくなるくらいのおいしさです。太すぎず、細すぎずの麺にスープが絡みつき、おいしさはさらなる高みへ。厚みのあるメンマも石田さんのこだわり。こりこりとした食感がたまりません。

チャーシューは2種類。小さいチャーシューは、バラ肉を醤油で煮たもので噛むほどに滋味深い味わいが広がります。ハムのように大きなチャーシューはロース肉を低温調理して仕上げたもの。生ハムのようなやわらかさと塩気を楽しめるのがさすがイタリアン出身といったところです。

ラーメン大盛の代わりにパスタのような味わいの和え玉をオーダー

「麺屋い志だ」ならではというと、なんといってもこの和え玉でしょう。この写真だけ見るとイタリア料理のお店かパスタ専門店のそれのようです。

取材にお伺いした時にちょうど翌日の仕込みをされていて、メニューにはない「渡り蟹のトマトソース」の和え玉をいただきました。写真はトマトソースを温めているところ。蟹の爪が入っていい出汁が出ています。

麺はソースに合わせて変えています。この渡り蟹のトマトソースには太めの麺が合うということで開化楼に特注した太麺を使用。パスタ用の乾麺というよりは生パスタに近い感覚のもちもち感です。蟹の爪は、はしたないと分かっていてもついチューチューと吸ってしまいます。食べ応えのあるひと皿です。

欲張ってもうひと皿作ってもらいました。石田さんから「そんなに食べて大丈夫ですか?」と心配されましたが、仕方ありません、だって美味しいのですから。

もうひと皿はこの日の和え玉メニューのひとつであったジェノベーゼです。

先ほどの渡り蟹のトマトソースに比べて麺が細くなっているのがお分かりいただけますでしょうか。エクストラバージンオイルの風味豊かなバジルソースは、シンプルだけれど爽やかで奥深い味わいです。トッピングの松の実の食感と香ばしさ、パルミジャーノレッジャーノ(チーズ)の風味とほどよい塩気が相まってするすると胃袋に入っていきます。

和え玉は、先にラーメンを注文することが条件で味わうことができます(単品での注文は不可)。「麺屋い志だ」のラーメンは大盛りや替え玉がなく、その代わりにまったく違う味わいの和え玉が楽しめます。

ちなみにラーメンは、私は初来店でしたので醤油味をいただきましたが、一番人気は真鯛と貝なのだそう。次に伺うときは一番人気のそのラーメンをぜひいただきます!

店舗情報
麺屋い志だ
住所:茨城県土浦市中高津1-15-21 藤井ビル101 MAP
電話:0298-86-7324
営業時間:11:30~14:30(土・日曜のみ15:00まで営業)
定休日:火曜
駐車場:あり(無料)
ホームページ:https://mennya-ishida.com/
Instagram:menya_ishida
Twitter:@menya_ishida

土浦在住ライター(土浦市)

土浦市在住のフリーランスの編集・ライター。海外・国内の旅行関連のガイドブックや書籍制作をはじめ、ブライダル情報誌の編集にも携わる。食べること・飲むことが好きで、趣味が興じて最近では食を中心にWEB、紙媒体などで取材執筆活動中。地元土浦の飲食パトロール、歴史やカルチャー学習も積極的に行っています。

コイケケイコの最近の記事