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【土浦市】<レシピ付き>3分でおいしい蒲焼&白焼が完成!おうちで簡単「田中屋川魚店」の肉厚うなぎ

コイケケイコ土浦在住ライター(土浦市)

江戸時代にまで歴史をさかのぼると、霞ヶ浦の玄関口である土浦は川魚漁がとても盛んでした。獲れた魚を焼いたり、甘く煮たり。河岸には多くの川魚店が存在していたといいます。現在では数えるほどになってしまいましたが、今も昔も変わることなくおいしいうなぎを提供しているのが「田中屋川魚店」(以降「田中屋」)。明治初期創業の老舗店です。

「川口は田中屋さん」と選び親しまれる、地元で人気の川魚店

土浦駅西口より徒歩6分。「田中屋」は明治時代の初期に創業し、百二十余年の歴史を誇る川魚店です。

店内は入って左側に商品が並び、右側に調理場があります。

手前のガラスのショーケースにはうなぎの白焼のほかに、量り売りで購入できる佃煮や煮干しあります。

奥のショーケースにはパック詰めされた佃煮があります。真空パックされた小さなサイズの佃煮は1種類216円、3種類540円、6種類1080円のお手頃価格。少しずつ試してみたい方や手土産にもぴったりです。

うなぎの個性を見極めて、丁寧に割いて、焼いて

店内右側の調理場でうなぎの白焼を調理しているのは田中義一さん。先代から脈々と受け継がれた技術と伝統を守る“うなぎ職人”です。

「田中屋」では、古くより国産うなぎの名産地として知られる愛知県三河市産のうなぎにこだわって調理が行われいます。

「脂が良質で、身も皮も柔らかいのが愛知県三河産のうなぎの魅力です」と田中さん。

毎朝仕入れるといううなぎは、艶があって見るからにおいしそうです。

田中さんにお話を伺うためにうなぎから少し目を離すと、1本のうなぎが桶から飛び出してにょろにょろと私たちのもとへと向かってきました。

「桶の蓋を外すとこうして出てきちゃううなぎがいるんですよ。分からないで数分放置しちゃうと地面に跡が残っちゃうの。すごい生命力だよね」(田中さん)

脂ののったうなぎは、地面に跡が残ると消すのがなかなか難しいのだそう。「うなぎを食べると元気になる」という言葉の意味をこんなところで感じるのでした。

焼き上がったうなぎの白焼は、肉厚でふっくらとしています。体がやや右に曲がるクセのあるうなぎや弾力のあるうなぎなど一人ひとりが個性が異なるように、うなぎ1本1本にも個性があります。その個性を見極めて丁寧に割くのがうなぎ職人・田中さんのなせる業。毎朝割いて、焼いて。豊かな経験や慣れた手の感覚を頼りにおいしく仕上げていきます。

田中さん伝授!おいしい白焼&蒲焼の食べ方

お恥ずかしい話ですが、私はうなぎを自宅で調理するという経験が皆無です。さらにいうとうなぎの白焼は食べたことがなく、今回が初挑戦。どのように食べるのがおいしいのでしょうか。

「白焼なら1分半、蒲焼なら3分もあれば簡単においしく味わえますよ」と田中さん。

お店でいただけるレシピをもとにさっそくおうちで調理を試してみました!

今回購入したのは、先ほど田中さんが焼いていたうなぎの白焼(2160円)。趣のある包装紙にくるんでもらって一路自宅へ。

包装紙を開封すると、うなぎの白焼1本と蒲焼のたれが6袋、「うなぎ屋のおやじが勧める美味しい白焼の食べ方」というレシピもセットされています。

調理前に小骨の多い部分をカットするのがポイント!

首の部分と尻尾の部分を各1cmずつ切ると、小骨が気にならなくなります。切った部分をかりかりに焼いて骨せんべいのようにして味わうのも一興です。

<1分半で完成!>うなぎの白焼の楽しみ方

うなぎを食べやすい大きさに切ります。今回は半身を蒲焼にして楽しむため半分だけを使います。

「太めに切るとうなぎのおいしさが引き立つ」とのことで2~3cm幅に。

臭みを消すために日本酒を少々ふりかけます。

電子レンジでラップをしないで500~600Wで1分ほど加熱したら出来上がり。

「身の表面がプツプツと音がして脂が出てきたらおいしく仕上がった合図です」(田中さん)

食べ方はお好みですが、田中さんのおすすめは柚子胡椒。うなぎの甘みにぴりっとした柚子胡椒の風味と香りがたまりません。また、うなぎの旨みを引き出す塩での味わい方もおすすめです。アウトドアスパイス「ほりにし」とも相性も抜群なのだとか。

生姜醤油やわさび醤油、ポン酢などを添えるとおもてなし感アップ。好みの味わいを見つけて下さい。

<3分半で完成!>フライパンを使って簡単に作るうなぎの蒲焼

先ほどの白焼で残しておいた半身のうなぎをフライパンの上で調理していきます。まずはうなぎの皮の部分を下にして日本酒を少々振りかけて臭みを取ります。

蓋をして1分ほど蒸し焼きにします。油などは敷かないでOKです。

蒸したうなぎをバットやお皿などに一旦取り出して、フライパンに付属の蒲焼のたれを入れます。今回は2袋分を使ってみます。

プツプツと沸騰してきたら弱火にします。

弱火のままうなぎの皮の部分を下にして40秒焼きます。

裏返してまた40秒。

すでにおいしそうに色づいていますが、もう一度皮の部分を下にして30秒焼きます。

裏返して30秒焼いたら出来上がり!

約3分半で市販の蒲焼のような逸品ができあがりました。そのまま食べてもおいしいですし、蒲焼のたれを多めに使って温かいご飯にのせて、つゆだくの「うな丼」にするのもおすすめです。

お土産にもおすすめの煮干や佃煮

煮干しや佃煮も多く取り扱っていますが、中でも人気なのが霞ヶ浦産の新鮮な白魚を天日干しにした「白魚の煮干し」(100g756円)です。ポン酢をちょっとかけてそのまま味わうのもおいしいですし、溶き卵に白魚をまぜて玉子焼き風にして味わうのも美味。

土浦ブランド認定品に指定された「小えびの佃煮」(100g324円)は、昔ながらの甘めのタレでふっくらと炊いた逸品。酒のつまみやお茶請けにも最適です。

歴史のある川魚店ですが、スタッフの皆さんはとてもアットホームで気軽に訪れられる温かい雰囲気です。

お店に伺うとここで紹介した以外のおいしいうなぎの食べ方や佃煮や煮干しの楽しみ方もいろいろと教えてくれます。

霞ヶ浦の名産品にはどのようなものがあるかを知る勉強も兼ねて、気軽に足を運んでみてくださいね。

<店舗情報>

田中屋川魚店

住所:茨城県土浦市川口1-5-9 MAP

電話番号:029-821-1650

営業時間:平日8:00~18:00、土・日・祝8:00~17:30

定休日:水曜

駐車場:あり(無料)

支払い方法:現金・クレジットカード

ホームページ:https://www.tanakaya874.co.jp/

土浦在住ライター(土浦市)

土浦市在住のフリーランスの編集・ライター。海外・国内の旅行関連のガイドブックや書籍制作をはじめ、ブライダル情報誌の編集にも携わる。食べること・飲むことが好きで、趣味が興じて最近では食を中心にWEB、紙媒体などで取材執筆活動中。地元土浦の飲食パトロール、歴史やカルチャー学習も積極的に行っています。

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