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マフラーとネックウォーマー!どちらが災害に便利か考えてみた件!

栗栖成之防災士×探偵ライター
AC写真

冬の定番アイテムとして有名なのが、マフラーとネックウォーマーです。これからの季節には欠かせない暖房アイテムですが、災害時にどちらが有効なのかを今回は考えてみました。

筆者的にはネックウォーマー推しなので、その理由を含めてお伝えしましょう。

災害時になぜマフラーやネックウォーマーが必要なのか?

手編みのネックウォーマーと市販のマフラー
手編みのネックウォーマーと市販のマフラー

先にマフラーとネックウォーマーを、災害時で比較するのは何故かをお話しましょう。

もちろんいずれも冬に日常使いするアイテムであり、特別な防災グッズではありません。しかしながら、冬場の災害では寒さとの戦いにもなります。

多くの避難所は学校の体育館となるため、暖房はほとんどありません。避難所運営マニュアルの寒さ対策は、概ね次のような内容になっているはずです。

  • ポータブルストーブなどの暖房器具を設置する。
  • 床にマットや畳を敷く
  • 隙間風をガムテープで塞いで建物の機密性を確保する
  • 施設内の通気性を考慮し、間仕切りを撤去する
  • 備蓄している毛布やストーブを活用する
  • 冬山用の断熱マットや保温性の高いシートを活用する

毛布の配布は個人単位に行われますが、そのほかは避難所の施設への対策です。そのため、装備がなければ寒さにふるえてしまうことでしょう。

体の寒さ対策には三首と呼ばれる「首・手首・足首」を温めることが効果的とされています。そのなかの首をマフラーやネックウォーマーで温めることで、寒い避難所でも意外に温かく過ごすことができます。

従って、冬場の災害には首を温めるマフラーやネックウォーマーが必須といえるのです!

マフラーは巻き方によってズレることがある

あくまでも個人的な意見ですが、マフラーは長さによってカバーできる範囲が異なってきます。

一般的に市販されているマフラーは、長さ160~180cmで幅は30~50cmほどです。手編みのマフラーなら200cm以上の長さも可能ですが、そのようなマフラーを誰もが持っている訳ではありません。

細かいことをいえば、ウール・カシミヤ・ニット・ファーなど素材によっても温かさが変わります。ただ、160cmあれば2重にして、首をぐるりと巻くことは十分可能です。

ところで、みなさん経験したことがあるはずですが、マフラーって首に巻いていてもズレてきませんか?

筆者は散歩中に何回も巻き直してしまいます。「二重巻き」「ワンループ巻き」「ネクタイ巻き」の3つが基本とされていますが、どの巻き方をしてもズレてしまい、巻き直すたびに温かさが逃げて寒い思いをしていました。

ネックウォーマーはズレない!

手編みのネックウォーマー
手編みのネックウォーマー

ところが、数年前からマフラーでなくネックウォーマーに変えると、ズレることなくそのまま温かさを保持できます。

頭から被る必要があるため髪をセットした女性には不向きとなりますが、災害時となれば話は別です。災害時に髪の毛のセットを気にする方は、ほとんどいないでしょう。

とにかく、マフラーよりもズレがない、巻き直す必要がないことから、筆者はネックウォーマーを推しています。

ネックウォーマーはカバーする範囲の調整ができない

ただし、マフラーなら巻き方を工夫することでカバーする範囲の調整が可能ですが、ネックウォーマーは本体の長さ(高さ)が決まっているため調整ができません。

そのため、短めのネックウォーマーは避けて、長め(高さのある)のネックウォーマーがおすすめです。

手編みでも安くオーダーできる

筆者のネックウォーマーは1シーズンに1回、手編みでオーダーして作ってもらっています。1シーズンでダメになるのでなく、数が欲しいので1シーズンごとにオーダーしています。

ネックウォーマーのサイズは、高さ約20cm・長さ約50~60cmなので、材料の毛糸はマフラーの3分の1で済みます。そのため、製作時間も短く済みコストも安くなるため助かっています。

最近は100均ショップの毛糸も質が良くなっているため、2玉~3玉(220円~330円)の材料費で済んでいますよ。

ネックウォーマーは手首や足首にもフィットする

手首にフィットしてハンドウォーマーになる
手首にフィットしてハンドウォーマーになる

ネックウォーマー推しの理由はほかにもあり、手首や足首にも簡単にフィットする点です。ネックウォーマーを8の字にして手首や足首に巻くと、快適にフィットします。

普段はこのような使い方はしませんが、避難所などではネックウォーマーが5つあれば、それこそ三首の「首・手首・足首」の全てを温められるため、寒さに凍えることがなくなります。

また、コロナやインフルエンザ予防にマスクをしますが、ネックウォーマーをマスクに被せるように着用すれば、意外におしゃれに見えます。あと、ネックウォーマーはヘアバンドにもなりますよ。

足首にフィットしてレッグウォーマーになる
足首にフィットしてレッグウォーマーになる

どちらがイイか試してみてはいかがでしょう!

今回は災害時の暖房アイテムとして、マフラーとネックウォーマーどちらがイイか?についてお話しました。

あくまで個人の感想ですが、普段使いにもマフラーよりネックウォーマーを推しています。

おしゃれをするならマフラーかも知れませんが、有効性を考えるとネックウォーマーでしょう。

  • 手編みでもマフラーより安価
  • 数を持っていると避難所で便利
  • 手首や足首に巻ける
  • ヘアバンドにもなる

みなさんも一度、どちらがイイか試してみてはいかがでしょう。

防災士×探偵ライター

これまで、洪水・土砂災害・地震・津波・高潮など、あらゆるハザードマップを作成。2017年に防災士とひょうご防災リーダーの資格を取得。2014年からWEBライターとして活躍し、現在では経験と資格を活かしてさまざまなメディアに多ジャンルにて記事を投稿中!フリーでの執筆活動をメインにしつつ、探偵として地域の困りごとも解決している。

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