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【京都土産】スイーツでもない!工芸品でもない!200年続く老舗の掃除道具

南とりっぷ旅&グルメライター

京都ならではのお土産といえば、スイーツやグルメ、工芸品はもちろんですが、日常使いの品々にも素晴らしいいものが見つかります。「桔梗利 内藤商店」は、ホウキやタワシ、刷毛など、掃除道具や日用品の老舗です。京都の暮らしの逸品を、探してみてはいかがでしょう。

≪三条大橋のたもとにある名店!常連さんは海外にも≫

創業は文政元年(1818年)、京都・三条大橋の西詰にあって、三条通に面したお店は、昭和初期を思わせるレトロな雰囲気です。プライベートジェットで買いにくるお客さんもいるほど、海外にも知られるお店です。

優しい笑顔の七代目女将内藤幸子さん(写真)。八代目の内藤洋子さん、九代目の江後重典さんと共に、創業300年を目指します。

≪質の高い掃除道具はお寺や神社も御用達!≫

「竹手ホウキ」は、伏見稲荷や八坂神社、日光のお寺など、全国の神社仏閣で愛用されている人気の品。京都の職人が嵐山産の竹で作ったメイドイン京都な商品です。

お店の軒先や壁にぶら下がっているのは、関西でよく使われる棕櫚(しゅろ)を使ったホウキ。前日に伺ったときはすべて完売していた人気の品です。

棕櫚は弾力があってしなやか。耐久性があり腐りにくいのが特徴で、髪の毛やホコリもしっかり集める優れもの。ホコリも舞わず、電気も使わないエコ商品です。

ホウキは皮と鬼毛(おにげ・写真右)の2種類あって、作り方や価格も大きく異なります。
木の幹の皮を使った皮ホウキは、穂先が細く柔らかで、フローリングの床にオススメ。床をなでるように掃きます。
一方の鬼毛は穂先が硬く、畳や絨毯に最適。畳の目に沿って掃くと心地よい掃き音がします。一本の繊維を完全に割いてから作るので手間がかかり、職人さんが1日1本しか作れない逸品。価格の違いもそのためです。

≪身体も洗えるタワシや芸妓さんが使う化粧道具も≫

棕櫚(しゅろ)で作られた「タワシ」も職人さんの手作りです。一般的なタワシよりも柔らかく、スポンジと同じように使うことができて、まな板の細かい筋に入り込んだ汚れを掻き出す優れものです。

ボディ専用品は、背中も洗えるように紐がついて、普通のタワシより繊維が長めで柔らかく感じられ、使ううちにさらに柔らかくなるそうです。

羊の毛でできた「白絵刷毛」は日本画や水彩画で使われ、毛がとても柔らかいので、油絵など絵の上についたホコリ取りにもオススメです。発掘現場で使う刷毛として購入する京大の教授もいらっします。

友禅染めに使う馬毛の筆も柔らかく、芸子さんや舞妓さんは化粧道具に使います。

京都は銭湯の街。

そこで使われるパームヤシを使った四ツ目編みのバスマットは、見た目の美しさはもちろん、丈夫で吸水性が高く乾燥も早いのが特徴。ごつごつした足触りも天然素材ならではの心地よさ。

とっても可愛い「たわしストラップ」
職人さんがタワシと同じ製法でつくったストラップ。もちろんタワシとして使えます。お土産にも人気です。

内藤商店で取り扱う商品は、購入時に商品の正しい使い方を説明してくれるのも高ポイント。間違った使い方をすると、本来の性能を発揮できず、早くダメになることもあるからです。

京都で探す日用品。まずは内藤商店を覗いてみませんか。

桔梗利 内藤商店
住所:京都市中京区三条大橋西詰
電話:075-221-3018
営業時間:9:30〜19:30(不定休)
※値札等に記された価格は取材時のものです。料金改定もあるので、価格についてはお店にお問い合わせください。

旅&グルメライター

草津温泉にどっぷりハマって、自動車雑誌の編集者から旅ライターに転身。観光、温泉、グルメにスイーツ。旅先のお役立ち情報をお知らせします。特に、その観光地の良さはどこ?このホテルやお宿のいいところはナニ?このスイーツの美味しさの秘訣は?そんな具合いに、みなさんの気になるポイントを一歩も二歩も踏み込んで紹介します。

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