古民家カフェで一汁五菜の発酵ランチ。ヴィーガンにも子どもにも優しいお店〈横浜市緑区〉
「今、横浜の中でも中山がアツいんじゃないか」そんな風に思わせてくれるカフェがありました。
築50年超えの古き良き佇まい 菌カフェ753(ナナゴーサン)
今回ご紹介するのは、緑区中山の古民家カフェ「菌カフェ753」です。
市営地下鉄グリーンラインとJR横浜線が乗り入れている「中山駅」。駅から徒歩10分程、通りから民家エリアに入った所に築50年超えの古民家が佇んでいます。
樹齢100年はあるような桜の木がお庭の主役です。
桜の季節は、さぞ見事なんだろうな。
お庭を愛でる縁側席、奥にはテーブル席が設えられています。
優しいおひさまの光が入ってくる窓に向かったカウンター席に通していただきました。
木枠の窓も時折鳴る振り子時計もノスタルジーで、すごく、良い。
完全無農薬野菜と自家製発酵調味料
「菌カフェ」。名前の通り、発酵食をベースに食材にとことんこだわったお店です。
オーナーシェフの辻一毅さんは東京・都立大学前駅でビストロを営みつつ、中山にあるこちらのカフェオーナーも務めています。
自家製の味噌・醤油をはじめ、その他の発酵調味料も仕込んでいるそうで、多種類のストックがありました。
また、食材や発酵の原種になる野菜は、地元の虹色菜園で採れた完全無農薬野菜を使用しています。何と、シェフ直々に畑に足を運び、農作業しているというじゃないですか。
東京と中山のカフェと畑と。
根っからの料理人なのですね。加えて発酵の仕込みも管理も手間がかかるとお察しします。
私も以前、パン作りのために酵母を起こして育てていましたが、生き物ゆえに思うようにいかず挫折した苦い経験がありますよ…。
ただただ、尊いです。
おすすめランチをいただきました
メニューはこちら
お子さまメニュー。「子どもも連れてきていいよ」って言ってくれてるみたいで、嬉しい。
おすすめの「菌カフェ御前」一汁五菜をオーダーしました。
ごはん、お味噌汁、小鉢が5品。
食材や調味料にお肉やお魚を一切使用していないのでヴィーガンにも対応した内容となっています。
こちらの御前に+333円でメインのお肉をつけてみたのがこちら。
この日のメインは、国産豚肉とひよこ豆のトマト煮。
自家製発酵トマトの奥深い味は鮮烈で、余韻が続く。
とても印象的な一皿でした。
小鉢も日替わりで内容が変わるそうです。
・青梗菜と長いもの白和え 緑胡麻使用
・納豆の刻み油揚げ和え 自家製醤油使用
・さつまいも、ゴーダチーズの炒り卵
・キノコのコンフィ 同店人気の定番小鉢
・柿と人参の沖縄産もずく和え 自家製梨ビネガー使用
ご飯は黒米と、炊き込む直前に精米した分づき米を混ぜて炊いたもの。
一口すすって、心が震えたお味噌汁。 しみじみ美味い。
それが「動物性の出汁を使わず具の野菜から出た出汁とお味噌の味だけ」と知って、重ねて感動。
お味噌が美味しいとこんなに滋味深いのですね。
食後のコーヒーで心身共にさらにゆるっと緩みます。
中山が今あつい! 広がる地域のコミュニティ
コーヒーを飲みながらふと目に止まった「735通信」。
中山の109号線より南のこのエリアは「753プロジェクト」として、ギャラリーや趣味のための貸しスペース、コワーキングスペースなどが集合しているようです。
徒歩2分圏内に8施設が集合する753コミュニティ。
月に一度、広場で開催されるマルシェも面白そうです。
753ヴィレッジHPはこちら
民家でつながる753コミュニティ、ちょっとワクワクします。
その中でも食を担う菌カフェ753の、滋味あふれる料理をいただいて確信しました。
中山が面白いエリアになってきてる!
次回のリピートランチでは散策も加えて、ゆるりとした753時間を過ごしに行きたいと思います。