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これが急須?全国チェーンのカフェで本格的な日本茶が飲める!「進化系の茶器」で楽しむ癒しの時間

日本茶ナビゲーター Tomoko日本茶インストラクター

歩き疲れてちょっと休憩したいとき、どんなお店に入りますか?

コーヒーチェーンは数多くあれど、日本茶が気軽に飲めるお店って少ないですよね。

私のようなお茶好きやコーヒーが飲めない人は、お店選びに困るのです。

しかたなくコーヒー店でアイスティーを飲むのか(コーヒー以外の選択肢が少ない)、それともウーロン茶で我慢するのか(今飲みたいのはこれじゃないのよ)・・・。

なぜ、日本茶のお店って少ないのでしょう(涙)。

カフェでも気軽においしい日本茶が飲めるといいのに・・・。

日ごろからそんな悩みを持っていたところ、ちょうど先日「10月1日よりスタートする店内で本格的な日本茶が楽しめる新しいスタイルの急須の体験会があるので、日本茶の専門家の方にもぜひ見ていただきたい」とナナズグリーンティーさんからご案内があり、それは気になる!とうかがうことに。

全国にお店があるカジュアルなスタイルの日本茶カフェのチェーン店オリジナルの新しい急須?

そしてお店で急須を使ってリーフの日本茶が気軽に楽しめるなんて!

ナナズグリーンティー(nana's green tea)とは?

わくわくしながら向かった先は、全国にカフェを展開する「ナナズグリーンティー」の自由が丘店。

今や、北は北海道、南は沖縄まで国内に73店、海外には5か国8店舗ある、抹茶ラテや抹茶スイーツで有名な日本茶カフェのチェーン店です。

ナナズグリーンティーの人気メニュー「抹茶ラテ」。ラテに使われている抹茶の種類も甘味のある「ナナズブレンド」とすっきりとした「静岡県産オーガニック」から選べます。
ナナズグリーンティーの人気メニュー「抹茶ラテ」。ラテに使われている抹茶の種類も甘味のある「ナナズブレンド」とすっきりとした「静岡県産オーガニック」から選べます。

最寄り駅や出先で見かけたことのある方、ふらっと立ち寄ったことのある方も多いのではないでしょうか。

私も以前は最寄り駅にお店があったので、外出時にお茶が飲みたくなった時によく入っていました。飲み物だけでなく軽い食事やスイーツも楽しめ、子連れでも気軽に入れます。

最寄り駅の店舗はその後閉店してしまったため、今回久しぶりにお店に入ってみるとメニューも増えて期間限定のスイーツもたくさん(この秋新作スイーツも出るそうですよ)!

ナナズグリーンティー創業者の朽網一人さん。抹茶をはじめとした日本の食文化やその精神などの伝統を大切にしながら、その魅力を身近に楽しめる商品を展開しています。
ナナズグリーンティー創業者の朽網一人さん。抹茶をはじめとした日本の食文化やその精神などの伝統を大切にしながら、その魅力を身近に楽しめる商品を展開しています。

ナナズグリーンティーは代表の朽網一人(くたみかずと)さんが2001年に前身である「グリーンティーカフェ」を自由が丘にオープンし、2006年に「ナナズグリーンティー」に名前を変え横浜赤レンガ倉庫に一号店をオープン。

その後、オリジナルの抹茶スイーツやドリンクの人気で店舗数をどんどん増やし今に至るそうです。

海外での抹茶人気もあり、北米と台湾やシンガポールなどアジアにも展開。

現在は抹茶ブームを経て、健康志向などから海外でも茶葉でいれる日本茶に注目が集まっているとのこと!

海外の日本茶事情もとても興味深いです。

抹茶は京都の老舗「山政小山園」のもの!

チェーン店だからといって侮るなかれ。

私が特に驚いたのは、京都で300年以上続く宇治抹茶の老舗「山政小山園」の抹茶をベースに抹茶ラテや抹茶スイーツをナナズグリーンティーだけの「ナナズブレンド」でオリジナルで開発しているところです。

山政小山園の抹茶はお茶会や茶道のお稽古でもよく使われており、茶道経験者なら知らない人はいない、茶道の家元からも「茶銘」を賜る抹茶専門の老舗茶問屋です。

カフェで気軽に飲めるナナズグリーンティーの抹茶ドリンクや抹茶スイーツにこのような本格的な抹茶が使われていることを今回の取材で初めて知りました。

山政小山園の抹茶使用のオリジナル「抹茶クレームブリュレ」。濃厚な抹茶の香りとほろ苦さがおいしい(10月半ばから自由が丘店で販売スタート。他店舗でも順次販売予定とのこと)
山政小山園の抹茶使用のオリジナル「抹茶クレームブリュレ」。濃厚な抹茶の香りとほろ苦さがおいしい(10月半ばから自由が丘店で販売スタート。他店舗でも順次販売予定とのこと)

これまで知らずに飲んだり食べたりしていましたが、抹茶はプロもマニアも認めるクオリティーの高いものを使っていたのですね。それは人気なわけだ!と納得。

今回店内でいただいた抹茶ラテとスイーツもしっかりと上質な抹茶の香りが楽しめました。

※山政小山園の抹茶については以下の過去記事をご参照ください。

美と健康と「抹茶」!海外の抹茶事情と抹茶の選び方

ホンモノの「抹茶」とは?宇治の老舗の挑戦!究極の抹茶体験プロジェクト【ALL FOR ONE】に注目

こだわりの食材で作るフードメニュー

抹茶の本物志向で驚いていたところ、さらに驚くべきことが。

カフェで提供されるフードメニューで長年人気があるのが天然マグロのどんぶりなのだそうですが、なんとこちらも本格的な材料を使っているとのこと。

ご飯は有機栽培米、マグロは和歌山県の那智勝浦港にあがった延縄(はえなわ)漁でとれた天然マグロで、新鮮なまま瞬間冷凍したものを各店舗に送り、お客様においしくリーズナブルに提供できるようにしているそう。

さらに、あんみつに使われる寒天は伊豆諸島の神津島でとれた天草を原料に作られたものでだそうです。私も幼少期に天草からところてんを作ったことがありますが、手間がかかり大変なのです。

これらを全国の店舗ののメニューにさらっと出しているとは!

お茶以外でも並々ならぬこだわりを感じます。

子連れでも家族でシェアして食べられるメニューもあり、一人でも家族でも安心して楽しめるカフェは利用する側としてとてもありがたいです。

そしてその食材を食べることで産地の方々の応援に繋がるならさらにうれしい!

SDGsにもつながる素敵なサイクルだと思います。

コンセプトは「新しい日本のカタチ」

ナナズグリーンティーのコンセプトは「新しい日本のカタチ」とのこと。メニューも伝統的なものを使いながら、新しい感性で作られているのがわかるラインナップです。

お茶に関して言えば、抹茶とチーズを合わせたスイーツやほうじ茶にキャラメルを合わせたドリンクもあれば、シンプルに、抹茶(薄茶)、宇治煎茶、玄米茶、ほうじ茶、和紅茶も茶器で楽しめるのです。

店内は、若い方はもちろん祖父母から孫まで三世代で利用しても落ち着けそうな「現代の茶室」をイメージしたお洒落な空間です。国内外のすべての店舗がそれぞれ違うデザインなのだそうです。

そしてその「新しい日本のカタチ」の一つとして、この10月に新登場するオリジナル急須

こちらにもやはりたくさんのこだわりが詰まっていました!

新登場!ナナズグリーンティーのオリジナル急須「360KYUSU」

一般的な急須は陶磁器製で、うっかり蓋を落として半分に割れてしまった!とか、蓋のツマミが割れて取れてしまった!とか初心者の方にはアクシデントが起きがちです。

急須を買ったはいいけど茶こし部分が目詰まりしたりお手入れが面倒で棚にしまいっぱなしという方もいたり、そもそも急須を持っていないという人も数多いのが現状です。

急須の手触りやぬくもりを感じながらお茶を楽しんでいただきたいと日本茶ワークショップなどで「茶葉でいれるお茶のおいしさ」をお伝えしても、ハードルが高いと感じられる方も多く・・・。

本格的な急須を使う前段階として初心者の方のためにもっと気軽に楽な気持ちでお茶をゆっくりといれられる、五感で楽しむツールがあるといいのにと常々思っていました。

もちろん、お茶をいれることに慣れている人ならどんな茶器を使ってもそれほど失敗することはないのですが、初めてお茶に触れる人や普段はお茶をいれない人には急須って敷居が高いんですよね。

ナナズグリーンティーでもこれまで陶器の茶器を使ってきたそうですが、やはり海外などで慣れていないお客様だと割ってしまったり不安な要素もあったとか。

そこで、お客様やスタッフも安心して使える「割れない素材」で「全く新しい形」の急須を開発しよう!と急須をリデザインするプロジェクトがスタートしたそうです。

左からブランディングデザイナーの西澤明洋さん、中央はプロダクトデザイナーの鈴木啓太さん、代表の朽網さん。
左からブランディングデザイナーの西澤明洋さん、中央はプロダクトデザイナーの鈴木啓太さん、代表の朽網さん。

代表の朽網さんがお茶の産地で中上級品の茶葉がなかなか売れない状況や後継者不足を聞き、ペットボトル茶が主流になっている昨今、日本のおいしいお茶を日本人ですら飲んでいない状況を打破するには「(簡単に扱える)道具が大切なのではないか」と考え、ナナズグリーンティーの店舗デザインも手掛けるブランディングデザイナーの西澤明洋さんに相談。

そして、西澤さんが「それを形にできるのはこの人しかいない!」とプロダクトデザインを鈴木啓太さんに依頼。

朽網さんの依頼からおよそ一年で新しい急須「360KYUSU」が完成、そしてその半年後に今回の発表会が開催となったそうです。

新しい急須「360KYUSU(さんろくまるきゅうす)」の開発

今までは店内の日本茶メニューはスタッフのオペレーションも考慮して誰でも同じクオリティでお茶がいれられるテトラ型ティーバッグを使用していたそうです。

しかし、新しい急須では「本物を、できるだけ簡単に!」「リーフでいれたお茶を五感で楽しむ」要素を入れたいという想いも加わり、プロダクトデザイナーの鈴木さんによる試作に次ぐ試作の末にできたのが「360KYUSU(さんろくまるきゅうす)」です。

左から蓋、湯のみ、急須本体、そして一番右が全て重ねた状態。マグカップくらいの大きさです。パッケージの箱もシンプルなデザインです。販売価格は税込4800円。
左から蓋、湯のみ、急須本体、そして一番右が全て重ねた状態。マグカップくらいの大きさです。パッケージの箱もシンプルなデザインです。販売価格は税込4800円。

360度、つまり、どの向きからも注げる画期的な急須です!

構造はいたってシンプルで、コンパクトに収納できます。

入れ子式で大きい方が急須、小さい方が湯呑みで、蓋のギザギザ部分が茶こしとなります。

どこから見ても美しくだれもが使いやすいデザイン

一般的な急須は(後手や宝瓶などでない限りは)右手用となっていて、左ききの方には使いづらいものですが、360KYUSUはどの角度からも注げ左利きでも使えるユニバーサルデザインです。

お店で使うことを考え耐久性を重視した結果「トライタン」という樹脂製にしたそうです。

ガラスのように透明ですが落としても割れない素材で食洗機も使えます。なんと車でひいても壊れないくらいの強度があるのだそうです。

さらにほどよい厚みもあるため、温度が伝わりにくく中に熱湯を入れても外側は熱くはならず、ほんのり温かいくらいで無理なく持てます。

茶葉を入れてお湯を注いだ状態。左は普通煎茶、右はほうじ茶。どちらも静岡県藤枝産のオーガニックのものだそう。ふたのギザギザのスリットが茶こしの役割をしています。
茶葉を入れてお湯を注いだ状態。左は普通煎茶、右はほうじ茶。どちらも静岡県藤枝産のオーガニックのものだそう。ふたのギザギザのスリットが茶こしの役割をしています。

使ってみてわかったのは、保温性もあるので注いだお茶が冷めにくいこと。

冷たいお茶ならそのまま冷たさがキープできます。

冬は暖かいお茶を、夏は冷茶で、と重宝しそうです。

また、茶渋が付きにくく洗いやすいので、お手入れがとても簡単という点もポイントです。

陶器と違い急須自体に匂いが吸着しないため、フレーバーティーやハーブティーにも使えそうです(かつお節とお湯で簡単に出汁をとるのにも使えそう)。

一人暮らしでも使えるコンパクトさと、家族でも使える容量を兼ね備えています。

実際に使ってみましたが、最後の一滴まで注ぎきれ、ふちの絶妙なカーブのおかげで雫がたれにくくなっています。

簡単に快適に使えてデザインも素敵なら、毎日のお茶の時間が楽しくなりそうです。

茶葉からじんわりお茶が抽出される様子を見るのも癒されます。

プロダクトデザイン開発秘話

360KYUSUを実際に見て、そして触った瞬間、茶道具の棗(なつめ)のようななめらかな手触りと曲線に驚きました。

持った時の安心感、お湯を入れた時の温かさ、蓋を開けるとお茶の香りがふわっと漂ってきます。

プロダクトデザイナーの鈴木さんの手前にずらりと並んでいるのが試作品の数々。ここにあるのはほんの一部で、もっとたくさんの試作品を3Dプリンターで日々制作してはテストを繰り返したそう。
プロダクトデザイナーの鈴木さんの手前にずらりと並んでいるのが試作品の数々。ここにあるのはほんの一部で、もっとたくさんの試作品を3Dプリンターで日々制作してはテストを繰り返したそう。

デザインの開発期間は短く、なんと3か月

3か月間毎日3Dプリンターで試作品を作り、それを使ってひたすら毎日茶葉でお茶をいれる、を繰り返し、完成までに作成した試作品は数えきれないくらいだそう。

特に、ふたのギザギザのスリット部分の数や大きさをミリ単位で調整するのに難儀したとのこと。

世の中にあるものを自分がデザインする中で進化させて長く使えるものにしたいという想いで、急須も「もっと使いやすく、だれでも使えるものを」とこの形にしたそうです。

グッドデザイン賞の審査委員も務めつつ、古美術にも造詣が深いデザイナーの鈴木さんならではのデザイン。

千利休が好んだような「余計なものをそぎ落としたシンプルな美しさ」やわびさびも感じてもらえたら、とおっしゃっていました。

360KYUSUを両手で持つと、不思議とお茶のお点前をしているような気持ちになります。

お茶とともに自分に向き合う時間、忙しい中で一瞬でもほっとする時間、そんな時間に寄り添ってくれる茶器があれば、見える風景も違ってきそうです。

パッケージもシンプルに

当初はカフェでの運用のために作られた急須ですが、試しにアメリカ・シアトルのお店に持って行ったところ「素晴らしい」「この急須を買いたい」という声が多く、2023年10月1日の国内外全店舗での運用開始と同時に販売もスタートすることに。

それに伴い、プレゼントにも利用できるようにとブランディングデザイナーの西澤さんがパッケージデザインやWEBデザインを担当したそうです。

パッケージデザインについて説明する西澤さん
パッケージデザインについて説明する西澤さん

箱は白を基調としたシンプルなもので、デザインの中にも英語と日本語の表記が。

箱の中には使い方のリーフレットが入っており、写真付きで日本語と英語でわかりやすく説明が書いてあります。

詳しいいれ方の動画のQRコードも付いているので、初めてこの急須でお茶をいれる人も安心です。

店内で楽しめる茶葉は京都宇治「売茶中村」選定の茶葉!

ナナズグリーンティーの店内とテイクアウトで楽しめる茶葉は、なんと、京都の宇治にお店を構える「売茶中村(ばいさなかむら)」選定の茶葉なのだそう。

「売茶中村」さんは日本茶マニアの間ではとても有名で、いつか訪れたいお店の一つです。

小型の製茶機を使って店内で製茶するため、少量のロットでの茶葉の管理が可能。

シングルオリジン(単一農家単一品種)でオーガニックの茶葉も多く扱う話題のお店なのです。

今回の会には売茶中村から中村清孝さんもお越しになり、急須や茶葉についてのお話しも伺うことができました。

昔ながらの急須にはもちろんそれなりの良さがあるけれど、初心者には少々扱いづらい点がある。
初めて使うなら360KYUSUのような使い勝手の良いもので楽しくお茶をいれてみてほしい。
慣れてきたらいろいろな茶器をそろえて楽しむのも、世界が広がってよいかもしれない。

中村さんのお話しにも大変共感いたしました。

左が中村清孝さん。宇治の老舗「中村藤吉本店」の5代目の三男さんで、独立した後、宇治の平等院の近くで日本茶専門店「売茶中村」を経営されています(現在はご子息とともに経営)。
左が中村清孝さん。宇治の老舗「中村藤吉本店」の5代目の三男さんで、独立した後、宇治の平等院の近くで日本茶専門店「売茶中村」を経営されています(現在はご子息とともに経営)。

店内で楽しむ日本茶メニュー

特に海外ではオーガニックの茶葉が人気なため、海外展開もしているナナズグリーンティーの茶葉にはオーガニックのものも使われています。

選択肢が多くて毎回選ぶ楽しみのあるメニュー。この他に季節の限定メニューもあります。写真中央には360KYUSUの写真も。
選択肢が多くて毎回選ぶ楽しみのあるメニュー。この他に季節の限定メニューもあります。写真中央には360KYUSUの写真も。

もう既にお店のメニューには360KYUSUの写真が掲載されていました。

お茶の種類は、煎茶、ほうじ茶、玄米茶、和紅茶(国産の紅茶)、と4種類。

煎茶は宇治、伊勢(三重県)、静岡県産オーガニック、と3つの産地、ほうじ茶は宇治と静岡県産オーガニックの2つの産地から茶葉が選べます。

産地まで選べるなんて、チェーン店ではかなり珍しいです!

その日の気分で選んだり、家族や友人と別々のお茶を注文して飲み比べるのも楽しそうです。

静岡県藤枝産のオーガニックのほうじ茶。ふたの内側の線は茶葉が約4g計れる目安だそう。初心者の方向けの親切な設計はプロダクトデザイナーの鈴木さんによるもの。
静岡県藤枝産のオーガニックのほうじ茶。ふたの内側の線は茶葉が約4g計れる目安だそう。初心者の方向けの親切な設計はプロダクトデザイナーの鈴木さんによるもの。

茶葉を使っていれる温かいお茶は、注文後、カウンターでスタッフの方がお湯を入れ、目安の浸出時間(待つ時間)を教えてくれます。

トレーに載せてお客様がセルフサービスでテーブルへ持って行き、お客様ご自身で頃合いを見て湯のみに注ぐ方式だそう。

二、三煎目に使うお湯は、自由が丘店は店内にお湯のタンクがありセルフで自由に急須に入れることができるそうです。他の店舗については、スタッフの方にお湯をと申し出ると、お湯を持ってテーブルまで来てくれるシステムとのこと。

またテイクアウトの温かいお茶もスタッフの方が360KYUSUを使っていれたものになるそうです。

体験会では実際にオーガニックのほうじ茶をいれて飲んでみましたが、こうばしくすっきりとした香りでスイーツや食事にもよく合うテイストでした。

360KYUSUでのサーブは10月1日からスタート。もうすぐですね!

新しい形の急須で楽しむ癒しの時間

扱いやすい茶器だとお茶をいれるハードルがぐっと下がります。

お手入れが簡単だとさらにストレスなくお茶がいれられます。

茶葉がゆっくり開く様子を見ながら、お茶の香りと味わいを楽しむゆとりの時間。

二煎目の茶葉が開いた状態。お茶の香りがふわっと立ちのぼります(写真では店内で提供の茶葉とは別の物を使用)
二煎目の茶葉が開いた状態。お茶の香りがふわっと立ちのぼります(写真では店内で提供の茶葉とは別の物を使用)

あわただしい中でも少しでもそういう時間があれば、リフレッシュやリラックスに繋がります。

無理なく楽しんでほしい、そして茶葉からいれたお茶を飲むことで茶産地の農家さんの応援に繋がれば。

代表の朽網さんの想いが伝わる急須でした。

左が一煎目、右は二煎目のお湯を入れた状態(写真では店内で提供の茶葉とは別の物を使用)
左が一煎目、右は二煎目のお湯を入れた状態(写真では店内で提供の茶葉とは別の物を使用)

現在、抹茶に関しても新たなプロジェクトが進んでいるそうです。

どんなものが登場するのか、今後の展開にも目が離せません。

※360KYUSUの詳細はナナズグリーンティーのサイト(外部サイト)にも掲載されています。

※同時に詳しい開発秘話の座談会の様子(外部サイト)も公開されています。デザインに興味がある方には興味深い内容となっています。

  • 深蒸し煎茶は葉が細かく注ぐ際に少しコツが必要なため、お店での提供は葉の形状が大きい普通煎茶を使用しているとのこと。
  • 茶葉の販売もオーガニックのものから順次スタート予定だそうです。

取材ではナナズグリーンティー様のご協力により360KYUSUを無償でご提供いただき、実際に筆者が自宅にて様々なお茶をいれて使用感を試しました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。

日本茶インストラクター

【お茶の世界の扉を開く日本茶ナビゲーター】 日本茶専門店で7年勤務、茶道歴25年の経験を活かし、大手百貨店や外国の大学等でのワークショップで国内外2,000名以上の方に日本茶の魅力を伝える。美味しい日本茶とそれにまつわる伝統工芸品を後世にも繋いでいきたい、日本茶への愛と想いで日本茶情報を発信中。日本茶の商品開発やカフェ・飲食店での日本茶コーディネートや淹れ方指導。NPO法人日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター(2004年取得)。

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