花粉の季節に「べにふうき緑茶」!日本茶のプロが愛飲するおいしく飲めるべにふうき緑茶とアレンジ方法
毎年、この時期は「べにふうき緑茶」を毎日朝昼晩と飲んでいます。
花粉症歴約20年の私。
べにふうき緑茶が話題になり始めたのも20年ほど前で、当時は入手困難なくらい希少だったものが、今は生産者も増え、ネットで検索するとどれを選べばよいのかわからないくらいたくさん出てきます。
今までの記事でも取り上げてきましたが、いろいろ飲んできた中で一番飲みやすくお手頃なものとさらに飲みやすくするアレンジ方法をご紹介します!
なぜ「べにふうき緑茶」?
花粉シーズンとともに店頭に並ぶ「べにふうき緑茶」。
なぜ「べにふうき緑茶」なの?
そして「べにふうき」って何?
と気になる方も多いはず。
「べにふうき」はお茶の品種の1つです。
お米にこしひかりやあきたこまちなどがあるように、お茶にもたくさんの品種があります。
日本で一番メジャーな品種は「やぶきた」で、煎茶の70パーセント以上にこのやぶきた種が使われているので、普段よく飲む味でもあります。
その他にも煎茶向きの品種、抹茶のために開発された品種などもあります。
「べにふうき」は元々は紅茶用の品種
日本茶の品種はより好まれる味を目指して品種改良されてきました。
「べにふうき」は紅茶用に開発された品種なので、国産の紅茶である「和紅茶」にはべにふうきがよく使われています。
「べにふうき」の「べに」は漢字で書くと「紅」。つまり紅茶用の品種である、という意味でつけられた品種名なのです。
べにふうきの和紅茶は香り高くすっきりした味わいで、今では海外での品評会でも受賞するものが多くなり、国内外で評価も高いものとなっています。
べにふうき「緑茶」でなければいけない理由
べにふうきの茶葉には「メチル化カテキン」というアレルギー症状を抑えると言われる成分が含まれています。
※詳しくはこちらの農研機構のサイト(外部サイト)をご覧ください。
紅茶は摘んだ生の茶葉を萎れさせしっかり酸化発酵させるのですが、その過程でメチル化カテキンは別の成分に変わってしまうそうです。
そのため、メチル化カテキンを摂取したい場合は酸化発酵させない「緑茶」で飲む必要があるのです。
ただし、薬ではなく嗜好品の一つなので効果を期待するというより、この時期だけ普段飲む飲み物をべにふうき緑茶に変えてみて楽しむ、くらいのスタンスで飲むことをおすすめします。
おすすめの「べにふうき緑茶」はこちら!
実はメチル化カテキンを含むべにふうき緑茶は強めの苦渋味が特徴。
なかなかのパンチのある味なので、飲んでみたけど長続きしなかった、という方も多いようです。
この20年いろいろなべにふうき緑茶を飲んできた中で、最も飲みやすく、花粉症でなくてもおいしく飲めるものをご紹介します。
釜茶房まえづる「釜炒り製法べにふうき緑茶」
ここ数年は毎年こちらのお茶を取り寄せて家族で飲んでいます。
べにふうき緑茶特有の苦渋味が比較的少ないため、飽きずにおいしく飲めます(個人の感想です)。
カフェインも含まれるため夜寝る前や乳幼児にはおすすめできませんが、小学生以上で味が好みであれば1日に2杯程度なら飲んでも大丈夫かと思います(個人差あり)。
茶葉は釜炒り茶なのでくるくるとカールしており、お茶はこのような黄色から山吹色です。
「釜炒り茶」とは摘んだ生の葉を蒸してから乾燥させる煎茶と違い、最初から釜で炒って作る緑茶の製法です。
香りは普通の緑茶と違い、中国の緑茶に少し似ています。
こちらのべにふうきの釜炒り茶は、ややフラワリーな香りと釜炒り茶特有の少しスモーキーなすっきりした香りがします。
癖のないさっぱりした味と香りなので、食事の際に飲んでも料理の味の邪魔をせず、お菓子にも合います。
メチル化カテキンを抽出するためには熱湯でいれるのがよいのですが、苦渋味が気になる方は、普通の煎茶をいれるときのように一煎目は80度くらい、二煎目からは90度以上の熱湯でというように、少しずつ温度を上げると味や香りの変化も楽しむことができますよ。
ティーバッグもあります
急須やティーポットでお茶をいれるのが面倒なときは、ティーバッグを利用します。
テトラ型なので抽出しやすく、旅先やオフィスなど外出先でも便利です。
より飲みやすくなった理由
「釜茶房まえづる」の前鶴さんに、今年のはなんだか香りがよくとても美味しく感じるのですが何か変えました?とお尋ねしたところ、特に大きく変えたところはないが一昨年の夏から肥料を変えたのでそのせいかも?とのことでした。
お茶は農作物なのでその年の気候や肥料などでも状態が変わり味や香りに影響するため、毎年全く同じものはできないのです。
シングルオリジン(単一農園単一品種)であれば、その毎年の違いを比べて楽しむという日本茶マニアも。
飲みにくいと感じたら冷茶にしてみる
それでもやはり苦渋味が苦手な方は、熱湯でいれたお茶に氷を入れて冷茶にすると飲みやすくなります。
冷たいと苦渋味を感じにくくなるためです。
マイボトルで持ち歩く場合も、冷たい状態なら酸化しにくいためおいしさがキープしやすいです。
但し、あまりに長時間持ち歩くと味や香りはもちろん成分も変わってきますので、早めに飲み切るようにしてください。
生姜を入れてべにふうき緑茶のアレンジティー
先述の農研機構のサイトでは、べにふうき緑茶に生姜を入れるとメチル化カテキンの効果を増強するとされているので、実際にべにふうき緑茶に生姜のすりおろし汁を少し入れてみました。
べにふうき緑茶のジンジャーティーです。
少しはちみつを入れてもおいしいですよ。
生姜を毎回すりおろしたりスライスするのが面倒な場合は、まとめてすりおろしたりスライスしたりして、ジップロックに平らにして入れ冷凍庫へ。
使う分だけぱきっと分けて出すとすぐに使えて便利です。
花粉シーズンもおいしく楽しく乗り切る
花粉シーズンは今日もあれに悩まされるのか…と憂鬱になりがちですが、べにふうき緑茶を楽しみつつ乗り切ってみてはいかがでしょうか。
今回ご紹介した「釜茶房まえづる」さんのサイト(外部サイト)
Amazonでも購入できます。