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それ「肝臓が悪い」サインかも!-肝臓が悪くなると現れる症状は?-分かりやすく解説!

ご覧いただきありがとうございます。

おがちゃん先生です。

今回は「肝臓が悪くなると、

どんな症状が現れるのか?解説していきます。

肝臓(かんぞう)とは?

肝臓は右上腹部にある大きな臓器です。

そして、肝臓はたくさんの働きがあり、

"体内の大化学工場"のような存在です。

肝臓が悪くなるとどうなる?

肝臓は「沈黙の臓器」といわれていて、

肝機能が低下しても、初期は症状が現れにくく

進行していくことで、様々な症状が現れます

では、実際にどんな症状が現れるのか?

働きと症状を合わせてみていきましょう。

症状①:むくみ(浮腫)

肝臓では、体内の水分バランスに関わる

アルブミン」という物質が合成されています。

そして、肝臓が悪くなると、

このアルブミンの合成が低下することで、

体内の水分バランスが乱れむくみが起こる。

他にも、むくみが起こる理由はありますが、

理由の1つは"アルブミン"が関係しています。

症状②:黄疸

黄疸おうだん)とは、

目や皮膚などが黄色っぽくなる症状です。

そして、肝臓では「胆汁」という、

"脂肪を消化しやすくする液体"を産生します。

肝臓が悪くなると、胆汁の成分(ビリルビン)

を処理する能力が低下することで、血液中に

たくさん流出してしまい"黄疸"が起こります。

症状③:食後高血糖

食後高血糖とは、食後2時間が過ぎても、

血糖値が高い状態であることです。

通常、食事をして血糖値が上がると、

すい臓から分泌されるホルモンの作用で、

肝臓に糖が取り込まれます

しかし肝臓が悪くなると、糖の取り込み率が低下

、食後に血糖値が下がりにくい状態となります.

症状④:出血傾向

出血傾向というのは「血が止まりにくくなる」、

ささいな怪我で出血しやすくなる」状態です。

肝臓では「フィブリノゲン」などの、

血を固めるときに必要な物質を合成します。

肝臓が悪くなると、これらの物質の合成が

低下することで「出血傾向」となります。

症状⑤:女性化乳房

女性化乳房(じょせいかにゅうぼう)は、

男性において乳房が発達した状態です。

肝臓では、

女性ホルモンを分解する役割があります。

肝臓が悪くなると、この分解能力が低下し、

女性ホルモンが増加し"女性化乳房"となります。

症状⑥:肝性脳症

肝性脳症(かんせいのうしょう)は、

有毒な物質が蓄積することで、

精神・神経症状などが起こる合併症です。

肝臓では、アンモニアなどの物質を、

毒性の低い物質に変える働きがあります(解毒)

しかし肝臓が悪くなると、解毒作用が低下し、

アンモニアなどの有毒な物質が脳に到達して

肝性脳症」を引き起こします。

症状⑦:その他

①〜⑥の他にくも状血管腫・腹壁静脈怒張

・ばち指など様々な症状があげられます。

最後に

肝臓が悪くなる原因としては、

B型・C型肝炎ウイルスの感染

●アルコール(常習的な飲酒)

非アルコール性脂肪肝炎

●自己免疫性肝疾患(免疫の異常)など…

また、前述したように、

肝機能低下の"初期では症状が現れにくい"

ことから、定期的に健康診断をうけ、

サインを見逃さないようにすることも大切です。

では、今回はここまでです。

参考になれば幸いです。

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【参考文献】
1)落合慈之(監修)(2019):「消化器疾患ビジュアルブック」第2版,株式会社学研メディカル秀潤社
2)医学情報科学研究所(2014):「病気がみえるvol.3,糖尿病・代謝・内分泌」第3版,メデュックメディア
3)岡田隆夫ら(2013):「標準理学療法・作業療法学,生理学」,第4版,医学書院
4)坂井健雄ら(2018):「人体の構造と機能①,解剖生理学」第10版,医学書院

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(Yahoo! JAPANクリエイターズプログラム記事より)

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