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20年前の手塚治虫のガチャガチャがすごかった!海洋堂の圧倒的クオリティにシビれる

大木奈ハル子/ていない東京で小さく豊かに暮らす40代

メルカリで夫が買った、海洋堂のガチャガチャがすごかった。

ざっとネットで調べたところ、20年以上前の製品のためか詳細や写真をまとめたページがなく、このまま風化させるにはもったいない、詳細をWeb上に残しておかねばと思っため、写真たっぷりで記事にしておきます。

スプーンサイズの小さなフィギュアの完成度がすごい

手塚治虫ミニヴィネットアンソロジー W3(ワンダー・スリー)」は、海洋堂が制作した、幅5cm、高さ6.5cmほどの、小さなフィギュア。

ヴィネットとは情景という意味で、物語性のあるフィギュアのことを指します。

当時は定価270円で販売されていたようです。

主人公の3匹、ボッコ(ウサギ)、プッコ(鴨)、ノッコ(馬)の、躍動感のある佇まいや、豊かな表情が、美しい造形と繊細な彩色で表現されています。

ボッコやプッコは、小指の爪の半分ぐらいのサイズしかない小さな頭部なのに、この表情のニュアンスときたら!アップで撮影すると、いかに緻密かがわかります。

サイドや後ろ姿も隙ナシ!

ボッコのウエストラインなど、手塚治虫らしい美しい曲線が立体化されていて見事です。

おもちゃというには、あまりにも完成度が高い。
270円で手に入る、作品の世界観が見事に再現された手のひらサイズのアートに、感動してしまいました。

フィギュア組み立て前

キャラクター3体+スタンドの4つの部品を組み合わせる、簡単な組み立てです。

新古品で買ったのですが、ボッコは白が基調色なので、色移りしないように、別のビニールに入っていました。なんという配慮。

手塚治虫ミニヴィネットアンソロジー について

2002年と、20年以上前のネット黎明期の製品のため、海洋堂のホームページにも記録がなく、Web上の断片的な情報とフィギュアに付属したミニ冊子を繋ぎ合わせてわかったことを記録しておきます。

手塚治虫の膨大な作品は、その時代その時代に作品に触れ楽しんだ人々はも
ちろん、これから21世紀に生きる未来人たる子どもたちへ向けたメッセージ
でもあります。何十年かのちに、宇宙ステーションや月面のコロニーで誕生
した子どもたちは、眼下の地球に生きる動物も植物もみんな人間と同じよう
に生を受けまっとうし子孫を生み続けていく生命体だということを、まっす
ぐに受けとめられるようになるでしょう。
そして、国境を越え、人種も民族も宗教も問わないグローバルな世界観を身
につけることでしょう。
私たち手塚プロダクションはさまざまな事業を通してそれを伝え続けること
が使命のひとつであると考えています。人が人のことや地球のこと、世界の
ことを少しでも思ったりするこき、そこに手塚治虫はたしかに生きています。
これからも、ずっと。
「手塚治虫@ワールド・会社案内」より抜粋

商品概要

  • 発売:2002年
  • 定価:270円
  • サイズ:幅5cm/高さ6.5cmほど
  • 商品形態:ガチャガチャと紙箱の2パターン販売?
  • シリーズ企画/製造元:株式会社海洋堂
  • 発売元:株式会社ムービック
  • 原型製作:香川雅彦
  • 本体素材:PVCㆍABS
  • 製造:中国

手塚治虫ミニヴィネットアンソロジー冊子の画像

これは第一弾。

  • リボンの騎士
  • 三つ目がとおる
  • ブラック・ジャック
  • W3(ワンダー・スリー)
  • ジャングル大帝

の5種が販売されました。

その後シリーズ化し、第三弾まで制作されたようです。

第二弾

  • どろろ
  • ふしぎのメルモ
  • 海のトリトン
  • マグマ大使
  • ヒゲオヤジ

第三弾

  • リボンの騎士
  • ユニコ
  • ハムエッグ&ピノコ
  • ヴァンパイア
  • 火の鳥

近年大人向けのガチャガチャがブームになり、テレビなどでも特集されたりしていますが、「たかがおもちゃ」と侮れないなと、しみじみ感じました。

東京で小さく豊かに暮らす40代

朝メニュー愛好家。都心の小さな1Rで夫婦暮らし中。「ささやかな贅沢」と「遊び心のある節約」をテーマにグルメ・カルチャー・ライフスタイルなど雑多に発信しています。東洋経済オンラインにて「チェーン店最強のモーニングを探して」連載中。ブログ「せまいえ(1ルームで2人暮らし)」運営。著書に「台所図鑑」

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