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【ランナーってどういう性格の人が多いの?】一般の人との違いは?そして特に速いランナーの特徴は?

たくや/ランナー医師、ランナー、ランニングコーチ
ランナーに多い性格、速いランナーに多い性格にはどんなものがあるのでしょうか

ランニングが趣味の人は、真面目で我慢強い性格と思われがちです。ですが個々のランナーと接していると、その性格は様々です。実際にランナーに多い性格というのはあるのでしょうか。そして速いランナーは、どんな性格をもっているのでしょうか。そんなランナーの性格を分析した研究の総括論文が2018年に公開されています。その文献をみてゆきましょう。

一般の人に比べて、マラソンランナーの特徴は?

ランナーは、非ランナーと比べてどんな性格をもっているのでしょうか。
ランナーは、非ランナーと比べてどんな性格をもっているのでしょうか。

知的で想像力に富む

ランニングが趣味のひとは、一般の方から「走るだけなのにどこが楽しいの?」とよく聞かれます。ですがランナーはそんな”走るだけ”の競技の中に、一体感や達成感、充実感を感じて歓喜するのです。それは、知的な想像力と言えるのではないでしょうか。

控えめで地味、内気で真面目

ランニングは自分との戦いです。ほかの球技や団体競技と比べると、どうしても地味で華やかではありません。そんな競技特性からか、ランナーは控えめで内向的で、真面目に頑張る性格の人が多いようです。

意志が強い(課題への取り組みや、挑戦、我慢することに対して)

個人競技のランニングを継続するためには、強い意志が必要です。寒くても、雨が降っても、痛いところがあってもランニングを継続しているランナーは多くいます。そんな強い意志、言い換えると頑固な方が多いようです。

トライアスロン競技者は、不安が少なく、自信が高い

トライアスリートの研究です。頑張って努力をしても、完走できる保証も、目標を達成できる確実性もありません。それでも努力できるのは、達成できない不安より成し遂げる自信が高いからといえるでしょう。

一般のランナーに比べて、速いランナーの特徴は?

速いランナーは、一般のランナーと比べてどんな性格をもっているのでしょうか。(Photo taken by Candra Winata on Unsplash)
速いランナーは、一般のランナーと比べてどんな性格をもっているのでしょうか。(Photo taken by Candra Winata on Unsplash)

感受性が高い

しっかりと練習ができたときに強い満足感を感じたり、記録を達成した時により大きな喜びを感じる。そんな感受性が高いランナーは、競技力の高いランナーが多いようです。

鬱や混乱が少なく、活動的

これが競技力が高くなる要因か、もしくは良い結果を得た結果かはわかりませんが、そういう傾向があったようです。安定した練習を積むためには、精神的な安定が必要で、また活動的になってモチベーションを維持する必要があるのでしょう。

良い妬み

周囲に優秀な人がいたとして、文献内ではそれを超えようと努力することを良い妬み。足を引っ張ろうとするのを悪い妬みとしています。周囲の優秀な人を目標として、それを超えようと頑張れる人は、速いランナーになるようです。

朝方のライフスタイルで、クロノタイプが早い

これは性格とは少し違うかもしれませんが、競争力のあるランナーは朝志向で、行動が活発になる時間帯(クロノタイプ)が早い傾向にあったそうです。朝志向の方は時間管理が上手で、ランニングの練習も計画的に行ってレベルアップできるのでしょうか。

まとめ

ランナーの精神的な傾向をあげました。ランニングを継続するためには、地味で内向的なマラソンにあった性格のみならず、そこから価値を見出す知的な想像力や、練習を継続する頑固さ、そして目標達成に対する不安が少なく自信が高い傾向にあるようです。

そして高い目標を叶えるためには、喜びや悔しさを強く感じる感受性や、精神的安定、他人の結果に嫉妬せずに活力に変える考え方や、朝方の生活がよいようです。

医師、ランナー、ランニングコーチ

41歳まで某大学病院の消化器肝臓内科で勤務、現在は都内の一般病院で内科医をしています。また、中学でランニングを始めて走歴は約40年、その経験を活かしてランニングステーションでコーチもしています。総合内科専門医・消化器病専門医・肝臓専門医・抗加齢医学会専門医、JMJA公認ランニングドクター他、資格は多数。フルマラソンの完走は67回でベストタイムは2時間50分31秒(2019湘南)。ランナーからよく聞かれることやランナーに伝えたい事を、科学的なエビデンスと経験をもとに記事を書いています。

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