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ボイジャー1号から奇妙な信号を受信!太陽系の深淵で何があった?

宇宙ヤバイchキャベチ

科学系YouTuber

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どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。

今回は「ボイジャー1号から奇妙な電波信号を受信」というテーマで動画をお送りしていきます。

●太陽圏を超えたボイジャー

今から45年前の1977年に、太陽系の地球より外側にある惑星や、太陽系の外側の領域の探査を目的とした探査機ボイジャー1号と2号が打ち上げられました。

2022年現在、ボイジャー1号は太陽や地球から約155au、2号は約130auの位置にあります。

ちなみに1au=地球と太陽の距離≒1.5億です。海王星までの距離は30au程度なので、非常に遠い世界です。

ここまで太陽から離れると、私たちの住む地球近傍の環境とは全く異なる環境になっていると考えられています。

太陽系の主である太陽は、太陽風と呼ばれる超高温のガスを超高速で常に放ち続けています。

太陽風は非常に高温であるために熱運動によって原子核と電子が電離してしまい、ガスがプラズマの状態になっています。

この太陽風は平均450km/s、温度100万度という状態で地球を通過し、地球の磁気圏と衝突することで極地で見れる美しいオーロラの原因ともなっています。

Credit: NASA/JPL-Caltech
Credit: NASA/JPL-Caltech

ですがそんな太陽風でも太陽から離れるにつれて減速し、最終的に太陽から約100auほど離れた所まで届くと、太陽と別の恒星間にある星間物質と混ざりあうと考えられています。

最終的に太陽風のプラズマと星間物質が混ざり合う境界面をヘリオポーズと呼び、このヘリオポーズの内側の太陽風が届く領域を「太陽圏(ヘリオスフィア)」と呼んでいます。

ボイジャー探査機はあまりに遠くまで離れて行ったため、1号は2012年8月に、2号は2018年11月にそれぞれ太陽圏を脱出し、星間空間に到達したと考えられています。

●奇妙な電波を受信

ボイジャーは打ち上げから45年経った現在でも2機とも運用が継続されており、太陽圏を超えた星間空間を直接探査できる唯一の探査機として、貴重なデータをもたらし続けてくれています。

そんなボイジャー1号から先日、奇妙な信号が送られてきたと話題になっています。

これはどうやら探査機の状態を示すデータの一部に不具合が生じているためであるそうです。

正しいデータを反映できなくなっているのは、「AACS」と呼ばれるシステムであると考えられています。

AACSのデータはまるでランダムに生成されたかのような無効なデータになっており、実際の状態を反映できていないとのことです。

ですがAACSは正常に機能していると考えられます。

それはAACSは姿勢制御システムであり、このおかげでボイジャー1号は電波送信用のアンテナを地球に向け、無効であるとはいえデータを送ることができているからです。

今回不具合が見られたAACSの状態を示すデータは、ボイジャー1号におけるいくつかのシステムによって生成されています。

現時点ではどのシステムの不具合によって無効なデータが生成されているのかわかっていないそうです。

そのためこの問題の性質がより詳細に理解されるまで、この問題が実際に解決できるのかどうか、そして探査機の今後の活動に影響が及ぶのかどうかも予測できません。

元々ボイジャー探査機は、ここまで長期にわたって活動が続けられる予定ではありませんでした。

しかも星間空間は高エネルギー宇宙線の影響も大きく、現在でもその環境で活動できていること自体が奇跡的だと言えるでしょう。

それでも、数々の奇跡を起こしてきたボイジャーは、今回の問題をも乗り越え、さらに今後も継続的に私たちに未知の情報をもたらし続けてくれることを期待せずにはいられませんね。

●探査機ボイジャーが遺した美しい画像集

最後に、これまでボイジャーが地球に届けてくれた、美しい実写画像をいくつか紹介したいと思います。

星間空間に至るまでに、ボイジャー1号は木星・土星・タイタン、2号は木星・土星・天王星・海王星の探査に成功しています。

Credit:NASA/JPL
Credit:NASA/JPL

こちらはボイジャー1号が撮影した木星大気の画像です。

大赤斑を含む複雑でどこか禍々しいような構造が、詳細に映し出されています。

Credit:NASA/JPL
Credit:NASA/JPL

こちらはボイジャー1号が撮影した土星の画像です。

ボイジャー1号は土星の環の複雑な構造を明らかにしています。

Credit:NASA/JPL
Credit:NASA/JPL

ボイジャー2号は1986年1月24日に天王星に最接近し、たった1日弱の短い探査期間でしたが、天王星の衛星やリング、磁場の存在、大気についてなど様々な情報を新たにもたらしました。

現時点でも天王星を直接訪れた探査機はボイジャー2号のみとなっています。

天王星の環は天王星自体よりも若いことが明らかになり、ある天体が天王星に近づきすぎたことで破壊され、リングが形成されたという新たな知見をもたらしました。

Credit:NASA/JPL
Credit:NASA/JPL

天王星の最接近から約3年半後の1989年8月25日、ボイジャー2号は海王星に最接近しました。

現時点でも海王星を直接訪れたのはボイジャー2号が唯一となっています。

この美しい画像も超有名ですよね!

ボイジャー2号は海王星表面に大暗斑があることを発見しました。

海王星は太陽系で最も風が強く、風速は2000km/hにもなるそうです。想像を絶する世界ですね!

そしてボイジャー2号により、海王星に新たに6つの衛星が発見されました。

Credit:NASA/JPL
Credit:NASA/JPL

そして最後に1990年にボイジャー1号によって撮影された、「ペイル・ブルー・ドット」と呼ばれる非常に有名な画像を紹介します。

右側の縦に広がる茶色い帯の真ん中下あたり、小さい点が見えると思います。

これは私たちが住む地球です。

この小さな小さな点の中に私たち人類を含むすべての生命、そして全ての歴史が詰まっているのです。

この神秘的な画像は海王星の遥か彼方、地球から60億kmの地点から撮影されました。

現在のところ最も遠い場所から撮影された地球の画像として有名です。

今回の関連で、ボイジャーが太陽系の深淵で実際に録音した「音」を以下の動画で紹介しているので、併せてご覧ください!

https://www.jpl.nasa.gov/news/engineers-investigating-nasas-voyager-1-telemetry-data

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