Yahoo!ニュース

意外と知らないグレードの落とし穴!カー・オブ・ザ・イヤー受賞、新型レヴォーグのグレードを徹底的解説

矢田部明子自動車ライター

YouTube「矢田部明子のガレージライフ」でも公開中

デザイン、走行性能、利便性も◎。よし、購入するぞ!と思っても、次に選ばなくてはいけないのが「グレード選び」。同じように見える車でも、グレードによって付いている装備や、走行性能が違うという車種もあります。また、グレード選びの難しいところは、装備が沢山付いているグレードの方が良い!というわけではないことです。「とりあえず一番良いグレードにしたけど、この機能1回も使わなかった」ということがあっては勿体無い。大事なのは、自分に合ったグレードを選ぶことなのです。とはいっても、グレード選びって色々あって難しい…。ということで、メーカーの方に詳しく聞いてきました。ぜひ、購入の時の参考にして下さると嬉しいです!

新型レヴォーグってどんなクルマ?

新型レヴォーグ sti スポーツEX
新型レヴォーグ sti スポーツEX

新型レヴォーグといえば、2020-2021年 カー・オブ・ザ・イヤーに輝いた注目のクルマです。私は自動車ライターとして活動しているのですが、2020年に登場した沢山の新車の中で、試乗してみて一番グッときたクルマでした。私でも良いクルマだと分かるくらい、コスパ&乗り心地などその他の性能がバランスがとれていて、総合的に◎なクルマでした。走行モードの豊富さから運転が楽しくなる、疲れにくい、同乗者も快適で長距離を運転する機会の多い方には特にオススメです。

そんな新型レヴォーグのオススメオプション、現段階の売れ筋、オススメグレードなどを細かく伺ってきました。この先何年~何十年と運転していく上で、せっかく購入したのに「失敗だったな……」と思いたくなければ、グレード選びはしっかりしましょう!

新型レヴォーグは6グレード

雪の中の走行性能も抜群!
雪の中の走行性能も抜群!

車体の大きさなどは変わりませんが、グレードによって走り&乗り心地が違ってきます。ここが、グレード選びの大きなポイントになりそうです。特に、運転が苦手な人がハンドルを握るとき、酔いやすい子供が乗るときなど、様々な状況を想定して【走り】【乗り心地】がバシッと合う車を選びましょう。乗り心地は私の感覚でお伝えしますが、購入の際は絶対に試乗した方が良いと思います。

グレードによって、走り&利便性や走りに違いがあるので抑えておきましょう。

●GT  310万2000円 (それぞれメーカーオプション価格を除く、税込価格)

一番お買い求め安くSUBARUの最新技術を凝縮した、ベースグレード。ベースグレードといえども、オプションで色々付けなくては物足りないということはありません。運転席&助手席にはシートヒーターが付いていたりと快適性もgoodです。

17インチにサイズアップ
17インチにサイズアップ

乗り心地は【乗り心地はとったほうがいい】「穏やかで快適な乗り心地」です。

●GT EX  348万7000円(それぞれメーカーオプション価格を除く、税込価格)

GT グレードをベースに、アイサイトXという安全装備が付いて38万5000円ほど価格が高くなっています。アイサイトXは、安全装備のところで詳しく説明しています。

●GT-H  332万2000円 (それぞれメーカーオプション価格を除く、税込価格)

GTよりも装備が充実しています。ドアミラーの角度を覚えてくれているので、乗るたびに調節しなくていい&停車したら自動でミラーを畳んでくれる「ドアミラーメモリー&オート格納機能」が付いています。面倒臭がりな私にはピッタリの機能だなと感じました。こんな感じで、あったら便利だな!という機能がGT グレードよりも搭載されています。

ほかには、タイヤサイズがGTよりも1サイズ大きい18インチタイヤで、スポーティで やや硬めの乗り心地です。(不快な硬さではないです)

●GT-H EX   370万7000円(それぞれメーカーオプション価格を除く、税込価格)

GT-Hグレードをベースに、アイサイトXという安全装備が付いて38万5000円ほど価格が高くなっています。 

●STI SPORT  370万7000円(それぞれメーカーオプション価格を除く、税込価格)

最上級モデルで、専用外装など他のグレードよりもスポーツカーを思わせる外観です。内装は、ボルドーカラーの本革シートを標準装備しスパルタンな雰囲気で他グレードよりも特別感があります。このグレードの最も注目すべきは「電子制御ダンパー」を採用していることです。電子制御ダンパーを採用することで、3つの走行モードを選べます。走りを楽しみたい人は「スポーツ&スポーツ+」をセレクト。運転が苦手な人が【運転しやすい】走りを味わえる「コンフォート」。自分好みにカスタマイズできる「インディヴィデュアル」などがあります。

個人的な感想としては、新型レヴォーグは電子制御ダンパーが目玉です。この機能があるのは、値段の一番高いSTI SPORTだけとなります。

●STI SPORT EX  409万2000円(それぞれメーカーオプション価格を除く、税込価格)

STI SPORT EXグレードをベースに、アイサイトXという安全装備が付いて38万5000円ほど価格が高くなっています。

ボディカラーで抑えていた方がよいポイント

スバルといえば!というカラー「WRブルー・パール」は、STI SPORTのみです。売れ筋は「クリスタルホワイト・パール」で、受注した方の34%がこの色をセレクトしています。

安全性能について

アイサイトXは長距離運転にかなりオススメ!
アイサイトXは長距離運転にかなりオススメ!

安全機能のうち、これとこれだけは付ける!というような細かい選択をするのではなく、安全機能がギュッと詰め込まれたパック「アイサイト」が全グレードに標準装備されています。アイサイトには、前を走っている車への追突の回避支援を行うプリクラッシュブレーキなどが付いています。これは、追突の危険がある時は、警報や軽いブレーキで注意を促し、万一の時は追突回避のための強い自動ブレーキを作動させる機能です。全グレードに標準装備されていることから分かるように、グレードによって安全装備に差を付けていません。

EXが付くグレード には「アイサイト」をさらに進化させた「アイサイトX」が搭載されています。アイサイトについている安全装備にプラスして「カーブ前速度制御」や「渋滞時ハンズオフアシスト」など、自動車専用道路での運転負荷を軽くする機能が搭載されています。長距離を運転する人には、かなりオススメです。メーカーの技術が集約されたアイサイトXは、38万5000円と安い金額ではないですが、この値段でスバルの最先端安全機能が搭載できるならコスパ◎です。

価格を抑えることも重要ですが、家族を乗せることも多いと思うので、万一の事故の際に被害を最小限に抑えるためにも先進安全技術はあって越したことはないと思います。

注目の装備&メーカーオプション、アクセサリ

レヴォーグはメーカーオプション設定がほとんどありません。なので、オプションを付けていくほど価格が上がってしまい「えっ一番低いグレードを選んだのに、最上級グレード並の値段になってしまった」という心配がないのも◎

ちなみに、人気のあるディーラーオプション、トップ3は「ETC、ドラレコ、ベースキット」となります。

オススメグレードはこれだ!

STI SPORT EX
STI SPORT EX

STI SPORT EXがオススメです。電子制御サスペンション、アイサイトXと新型レヴォーグの良さがギュット詰まったグレードだからです。もちろん、予算の兼ね合いもあると思いますが、STI SPORT EXを選ぶと新型レヴォーグの良さがより体感できます。メーカーも、一番の推しグレードもこちらです。ちなみに、現段階で一番売れているのも、このグレードで51%の人がセレクトしています。走りや装備が結構違うので、自分に合ったグレードを選んで下さいね♪

頭に入れておくと、グレード選びがスムーズになるかも

電子制御サスペンションをつけるならSTI SPORT。11.6インチ大型ディスプレイやフル液晶メーターをつけるならEX仕様を選んでください。

《写真》吉野健一

自動車ライター

幼い頃からガンダムが好きで、ロボットや車に興味を持つようになる。その後、工業高等専門学校に入学し、物質工学・機械工学など専門工学を学ぶ。現在は自動車雑誌など多くの媒体で執筆。愛車はランドクルーザー76でオフロードコースを走るのが趣味。

矢田部明子の最近の記事