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小学生が行く!富士SUPERTEC24時間レース!

矢田部明子自動車ライター

今回は、小学生が行く!富士SUPERTEC24時間レースシリーズ第二段をお届けしていきたいと思います。

ちなみに、第一段はコチラ!

第一段では、カーボンニュートラル燃料について&なかでもバイオディーゼル燃料についてお届けしていきましたが、第二段はMAZDAピットを取材することが出来たので、実際にレースで使ってみてどうだったか?をレポートしていきます。

この記事の見所は、なんといっても小学生が ざっくばらん に色々聞いてくれたことです。子供だからこそ質問出来る内容が盛りだくさんなので、ぜひご覧あれ!

それでは、早速いってみよ〜↓

レース車両はこれだ!

55号車  MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept
55号車  MAZDA SPIRIT RACING MAZDA3 Bio concept

小学生のこれ知ってた?レースで走るクルマは、実は買える

日産: 230号車 NISSAN Z Racing Concept
日産: 230号車 NISSAN Z Racing Concept

SUBARU: 61号車Team SDA Engineering BRZ CNF Concept
SUBARU: 61号車Team SDA Engineering BRZ CNF Concept

トヨタ: 32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept
トヨタ: 32号車ORC ROOKIE GR Corolla H2 concept

ホンダ: 271号車 CIVICTYPE R CNF-R
ホンダ: 271号車 CIVICTYPE R CNF-R

レースで走るクルマと聞くと、見たこともない&買えないようなクルマばかりだと思っていました。ところが、例えばレースのベース車に選ばれたMAZDA3は228万円から買えるそうです。ただ、24時間レース用に改造されたクルマだとのこと。過酷なレースで使えるように、エンジンに少し手を加えていると教えてくれました。また、レース1ヶ月前の4月に練習でサーキットを走った時にダメだったところを治して、本番に臨んだそうです。なぜダメだったのか?をしっかり考えて、2度と同じ失敗を繰り返さないようにみんなで話し合ったと教えてくれました。

例えば、熱がクルマにこもって故障してしまわないように、フロントグリルを大きくして風を入りやすくしたり、インタークーラーという熱を冷ます役割のある部品のサイズを大きくしたそうです。出来ることは全てやった!と自信満々の顔で笑っていました。

小学生のこれ知ってた?55番に隠された真実

レースに参戦するクルマを確認していると、ゼッケン番号が「55」「120」などバラバラ……。55台もいないのに?ということで聞いてみると、なんと自分達で好きな数字を選べるとのこと。55番という数字を選んだのは、1991年にルマンというレースで日本車で初めて総合優勝したクルマ、「マツダ787B」が付けていたゼッケンナンバーだったからだそうです。55という数字を見て、懐かしいなぁ〜と思う人も多いとのことでした。

前列左から、前田育夫さん、寺川和紘さん、堤優威さん、後列左から、関豊さん、井尻薫さん、坂口良平さん

小学生のこれ知ってた?ドライバーに選ばれるのはどんな人?

運転するドライバーは、歳上だから選ばれるというわけではないそうです。選ばれるのは、ベテランで経験が豊富だからどんなトラブルにも対処できるであろう人、まだまだだけどこれから成長してほしい人、単純に速く走れる人など色々。坂口良平選手は、イケメンだから選ばれたと言っていました。パパだったら、友達に羨ましがられそうだなと思いました。

レース結果

ST-Qというカテゴリーを、4位でゴールしました。なんと、24時間レースを完走したのは初めてとのことで、これまでは走っている途中に大きな事故に見舞われ棄権していたのだそうです。ちなみに、今回も私達が到着する前の日の夜11時30分ごろに、トラブルが……。なんでも、ダンロップコーナー立ち上がり箇所で、走れなくなって止まってしまったのだそうです。

理由は、タイヤとホイールを車にくっ付けていたネジが折れてしまったからとのこと。ハブボルトのような小さな部品でも、1つ壊れてしまうと車が走らなくなってしまうということに驚きました。その後、2時間ほど修理作業を行い、再び走り出したそうです。

順位について聞いてみると、この24時間レースに関しては、ゴールすること&データをとることが重要なのだそうです。クルマを動かす未来のエネルギーである「バイオディーゼル燃料」を早くみんなが使えるように、レースのような厳しい状況でも耐えられるようにすることがまず大事だということでした。どうすれば安全に使えるようになるかを探るために、レースに挑戦しているということです。

その話を聞いて思ったのは、去年はゴール出来なかったのに、今年は出来たというわけだから、間違いなく技術はどんどん進歩しているということなのだと思います。がんばれ!バイオディーゼル燃料!がんばれ!MAZDA3!来年は優勝だ!

ドライバー&ピットクルーに色々聞いてきました!

ピットでは、阪口良平 選手(添付写真左)&関 豊 選手(添付写真右)にインタビューすることが出来ました。24時間走り続けるレースはスーパーGTのようなレースとは違い長丁場になるため、色々勝手が違うのだそうです。

小学校のこれ知ってた?チームのみんなは24時間飲まず食わず?

24時間走り続ける選手とピットクルーさん達は、終始臨戦態勢というわけではないそうです。途中で睡眠、食事、時にはレースと関係のない話もするそうです♪特に食事制限はせず、好きなものを食べるということでした。ただし、お腹を壊してしまう可能性のあるお刺身などの生ものは控えるそうです。ピットには、美味しそうなお菓子や、カレーライスがありました。しかも、出来合いではなく手作り!

小学校のこれ知ってた?過ごし方の違い

ただ、ピットクルーとドライバーには少しだけ違いがありました。ドライバーは運転に備えてオンとオフをしっかり切り替えますが、チーフメカニックの舛田賢一さんは2日間くらい寝ずに起きているということでした。運転をする人の過ごし方、ピットクルーの人の過ごし方がありました。

ということで、以上が富士SUPERTEC24時間レースレポートでした。もちろん、順位が高ければ嬉しいことですが、その先にある技術の発展が目的なことを知りませんでした。どのチームもカーボンニュートラルを実現させるために、一生懸命頑張っていることが分かりました。

カーボンニュートラル実現に向けて、頑張って下さい!

※記事は、小学生記者たちが書いてくれた記事を添削したのみとなっています。みんなでしっかり考えて書いてくれました。

自動車ライター

幼い頃からガンダムが好きで、ロボットや車に興味を持つようになる。その後、工業高等専門学校に入学し、物質工学・機械工学など専門工学を学ぶ。現在は自動車雑誌など多くの媒体で執筆。愛車はランドクルーザー76でオフロードコースを走るのが趣味。

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