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『運動は脳を育てる』ってホント?【介護福祉士がイラストでわかりやすく解説】

こんにちは!認知症のケアサポーター『夢 はるか』です。わたしは、デイサービスや訪問介護の現場で15年以上働いている介護福祉士です。
子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことを通して、一人でも多くの人に認知症や介護のことを知っていただければと願っています。

最近の研究で、運動は体力の向上や維持だけでなく、脳にも良い影響を与えることがわかってきました。

運動は脳を育てる

一般的に、脳は加齢により少しずつ小さくなり機能が低下します。

しかし、運動によって脳の老化を防ぐことができます。

運動をすることで脳の血流量が増加し、神経細胞が増えるといわれています。

また、『神経栄養因子』というたんぱく質が増え、脳の容積が増えることもわかっています。

運動は認知機能の向上にも効果がある

さらに運動は、認知機能の低下に影響を与える『うつ症状』を減らしたり。『睡眠』を良好にする効果もあります。

軽度認知障害(MCI)の高齢者に対して、有酸素運動などの身体活動の促進を検討した研究があります。

それによると、全般的な認知機能だけでなく、複数の課題を行う『実行機能』や『言語』『処理速度』などの向上がみられました 。

75歳以上では『即時記憶(短期的な記憶力)』『推理』にも効果があることがわかりました。

運動は、ただ単に体力を維持するだけでなく、脳を育て、その働きを活発にする効果もあるのです。

それ以外にも、運動を通して社会とのつながりが増えたり、目標達成能力が向上するなど、社会心理学的な効果もあるといわれています。

効果的な運動の種類や、そのやり方については、回をあらためてご紹介したいと思います。

参考文献:『頭と体を元気にするMCIハンドブック』 国立研究法人 国立長寿医療研究センター 2022年

介護福祉士としてデイサービスや訪問介護の現場で働いてきました。職場の上司の指導で、研究会での発表や、学術誌へのケースレポートの投稿なども積極的に行なっています。また、子どもの頃から好きだった漫画やイラストを描くことで、認知症の知識や介護のコツをわかりやすく伝えることを心がけています。

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