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【ニセコ】本間製菓の「おけそく」/お盆行事は地元の干菓子でご先祖様をお迎えしましょ

伊達千歳地域グルメと観光旅行ライター(札幌市)

皆さまこんにちは、ニセコのお盆ライター伊達千歳です。

世の中、あっという間にお盆の季節で、この時期のスーパーマーケットの陳列棚には、お盆用のお菓子がずらりと並べられていますね。

毎年おなじみの商品ですが、その中で地元のお菓子屋さんが作っているものがありましたので、紹介します。

【ニセコ】本間製菓の「おけそく」/もともとは積んだおモチのこと

改めてみると不思議な干菓子
改めてみると不思議な干菓子

ニセコの隣町の共和町というところに、「本間製菓」という、老舗のお菓子屋さんがあります。

今後おいおい取り上げていきたいですが、みたらしだんごやすあまなどを取り扱っていて、昔風の懐かしい味を伝える、なかなか骨太で歯ごたえのある食感が特徴。

いつも寄るスーパーマーケットのお盆特集の陳列棚に、上記のような謎の干菓子があるのは毎年のことで、大手企業の商品がほとんど。

しかしよくよく見ると本間製菓さんの商品がありました。

「オケソク」って何?
「オケソク」って何?

成分表示を見て見ると、「オケソク」と書かれています(475円)。

カタカナ表記というのが気になったので購入してしまいました(笑)。

原材料の内訳が、「味甚粉(みじんこ)」と砂糖のみ。

恐怖の炭水化物94.4%……これはもう砂糖のカタマリで、子供のおやつですね。

味甚粉(みじんこ)というのは、もち米を蒸して乾燥したものを煎って砕いて粉にし、白砂糖と混ぜて型に入れ、写真のような「オケソク」や落雁(らくがん)の形に固めます。

展開したらキレイ
展開したらキレイ

「おけそく」とは、御華束・御花束と書き、もともとは仏前に供えるお餅やお菓子など供物を置く、足つきの台のこと。

そのうち、台の上にあるお餅やお菓子そのもののことを指すようになりました。

フリー写真素材より
フリー写真素材より

左右の赤い足つきの台が、そもそもの「おけそく」。

もともと本州の慣習ですが、もっとわかりやすいのが下のような画像で、「オケソク」の今の形の原型です。

「積み団子」という呼び方もあるくらいで、私たちが良く見るスーパーの「おけそく」は、それを簡略化して販売しているものです。

【ニセコ】本間製菓の「オケソク」/高級品だった砂糖そのものをお供えするという考え方も

色付きバージョン
色付きバージョン

色付きのバージョンもあり、こちらは一番小さい「菊5重」(297円)。

本間製菓さんの色付きオケソクはいろいろな種類があって7・9・11重まであり、積み重ねられて行ってどんどん高くなっていきます(価格も)。

でんぷんと水あめ加算
でんぷんと水あめ加算

型どった砂糖や落雁を代用することも多いですが、もともとはお餅です。

後年、高級品だった砂糖そのものをお供えする時代を経て、歴史の浅い北海道の私たちにとっては、お餅より砂糖菓子の方が身近になったのでしょう。

本州の方は、各お寺さんごとに「おけそく」の形や積み方が違うので、気を遣うそうです。

色が綺麗
色が綺麗

私の実家のお仏壇にも、この謎の干菓子「おけそく」がお供えされていて、私を含め親戚の子供たちには「おいしくない」と大不評でしたっけ。

でも今はあの時の味気ない「ぼそぼそ」の食感さえもが懐かしいですね。

あの食感は原材料の「味甚粉(みじんこ)」のせいですが、このまま甘味として食べる他にも、調味料として料理に使う人が多いようです。

私はちょっとだけおせんべいのように食べて、あとはコーヒーに入れる砂糖代わりに使おうと思ってます。日持ちがするから便利ですね。

「オケソク」インパクトで売れてる売れてる
「オケソク」インパクトで売れてる売れてる

大手企業の商品より100円ほど高いですが、お盆の干菓子は地元企業のものを使ってみませんか?

本間製菓さんの昔懐かし日本の和菓子、独特のぼそぼそ感もいっそう深みがありますよ。

本間製菓
住所:岩内郡共和町老古美83番地71
電話・FAX:0135-67-7175 
営業時間:10:00-17:00
定休日 不定休
※公式HPは⇒こちら
※倶知安町やニセコ町のスーパーマーケットで取り扱ってます。

地域グルメと観光旅行ライター(札幌市)

おいしいものと新しいことが大好きなサラリーウーマンです。コロナで試され続けている北の大地のお店や人を応援するため、たくさんの話題スポットをご紹介します。

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