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シワも曲がりも怖くない!バイクのシート張り替えはDIYで挑むべき理由

DIY道楽のテツ元プロの溶接工で2児の父。バイク大好き&ママチャリ乗ってます

「バイクのシートの張替えは難しい」って思ってませんか?

もちろん、ちゃんとやれば難しいのですが、そこはソレ。プロじゃないDIY、まして自分のバイクなら多少曲がろうが皺がよろうがおかまいなし(?)破れたまま、座るたびにお尻に水が染みてくるシートならば速攻で張替えにチャレンジしてみましょう!

必要な道具はこれだけ

手動のタッカーでもなんとかイケます。気楽さではむしろエアよりいいかも。
手動のタッカーでもなんとかイケます。気楽さではむしろエアよりいいかも。

用意する道具は ①タッカー ②マイナスドライバー ③ラジオペンチ ④防水シート ⑤ハサミ これだけで何とかなります!タッカーは手動式で充分ですが、安物は打ち込む力が弱いので、できればちゃんとしたものを選んだほうがイライラが少ないです。マイナスドライバーは先端が薄くて丈夫なものが理想。

それでは、張替え作業に取り掛かります。

ここでフィットしなかったらアウト。でも先に確認しないと悲惨なことになります・・・
ここでフィットしなかったらアウト。でも先に確認しないと悲惨なことになります・・・

①用意したシート表皮を当てがってみる

そもそも買ったシート表皮が合っているか?チェックします。シートは立体縫製になっているので形状が合わないとどんなにがんばっても皺になります!ってことで実際に合わせてみて、間違ってないかチェックしましょう。

②古いシートを剥がす

先端が薄くて丈夫なマイナスドライバーが理想
先端が薄くて丈夫なマイナスドライバーが理想

表皮はステープル(コの字型の針)で固定されています。これは、専用の取り外し工具を使えば早いのですが、マイナスドライバーでこじ開けてラジオペンチで引っ張れば割と簡単に抜くことができます。最初にマイナスドライバーで浮かすのがミソ。

上に引っ張るというより、テコの原理で捻りながら持ち上げるとスルッと抜けます
上に引っ張るというより、テコの原理で捻りながら持ち上げるとスルッと抜けます

コツさえ掴めば面白いように外れます。そして・・・ 針を全部外したら、表皮をバリバリと剥がします

スポンジは何とか大丈夫そうだね。てか、防水シートは入ってないのか??
スポンジは何とか大丈夫そうだね。てか、防水シートは入ってないのか??

③干す

乾いている様子でも、干したほうが無難
乾いている様子でも、干したほうが無難

防水シートが入っていたものでも水が侵入して湿っていることがあるので、シートスポンジはしっかり天日干しをします。

④防水シートを仕込みます

ゴミ袋でも大丈夫。
ゴミ袋でも大丈夫。

純正のシートでも、防水シートは入っていたり入ってなかったりしますが、せっかくなので防水シートを入れておきます。つっても、「防水シート」なんていってますが単なるゴミ袋。ここで分厚いのを使おうとすると滑って大変だったりするので、薄いので充分です。

二重にする必要はないので、切って広げてかぶせました。
二重にする必要はないので、切って広げてかぶせました。

全体を包み込んで、とりあえずは裏でテープで仮止めしておきましょう。

⑤いよいよ難関、タッカー留め

最初のセンター出しが重要。マジックでベースと表皮に印をしておくのも間違い防止になりますね。
最初のセンター出しが重要。マジックでベースと表皮に印をしておくのも間違い防止になりますね。

緊張の最難関、タッカーを使ってシートの表皮を留めていきます。さぁ、いよいよ正念場の始まりますよ~~

緊張の瞬間 ・・・ だけど、ズレてたらやり直せばOK。気楽にいこう、気楽に!
緊張の瞬間 ・・・ だけど、ズレてたらやり直せばOK。気楽にいこう、気楽に!

手順としては、最初に全体のセンターをおおむね出したら、先端部・後端部の真ん中を留めます。

この時、表皮を引っ張りすぎず、たるまない程度にしておいたほうがあとから無理がかかりにくいようですね。で、先端と後端が仮留めできた状態で、もういちど全体的なバランスをチェックします。ズレてたら、針を外してまた位置決めをします。

今度は左右の位置決め。片方に引っ張りすぎないように注意
今度は左右の位置決め。片方に引っ張りすぎないように注意

次は、シートの中央部をピンと張った状態で左右をパチン。最初から引っ張っちゃうとセンターがズレるので、両方引っ張った状態で位置を確認してからタッカーを打ち込んでいきましょう。

ちなみに、スクーターのシートが一番楽でした。中央に段差があるシートが一番難しいですね~
ちなみに、スクーターのシートが一番楽でした。中央に段差があるシートが一番難しいですね~

ここからは割と楽になります。

順番や引っ張り方はシート形状によりますが、とにかくシワにならないように気を付けながら引っ張りつつ、どんどん留めていきます。イメージとしては、固定している中間を留めて、またその中間点を留めていくような流れになると思います。

ここまでくればゴールは間近
ここまでくればゴールは間近

最後に、シートの角にあたる部分を折り畳みながら留めていきます。そして、全部留めたら余っている表皮と防水シートをハサミでカットしましょう。

てことで、張り替え完了!!おおっ眩しい!!!

多少シワがあっても、新品の表皮の輝きには敵わない。すげーきれい。
多少シワがあっても、新品の表皮の輝きには敵わない。すげーきれい。

如何でしょうか? よくよく見なくても微妙に皺があったり、ステープルの打ち込みがやたらに波打ってたり・・・ 作業中は夢中になって気づきにくいのですが、出来上がったのを見ると「なんで?」ってくらいにズレていたりします。

なんでこんなに曲がってるんだろう ・・・ ぽかーん( ゚д゚) としてしまう。いやほんとに。
なんでこんなに曲がってるんだろう ・・・ ぽかーん( ゚д゚) としてしまう。いやほんとに。

でも大丈夫。自分のバイクだし。プロじゃないし!そもそも組み立てちゃえば見えないし!!

多少シワになろうが、ステープルが曲がろうが、シートが新しくなるインパクトに比べれば比になりません!表皮が新品になるだけでバイクの印象はガラリと変わるもの。ハンドル、ステップよりもライダーに最も接するパーツだけに乗っているときの気分も変わります。

破れたシートのままで、跨ったときにお尻に水が染みてくるなんて・・・論外ですものね。

新品シート買うのに比べればシート表皮の値段なんてタカが知れているので挑戦しない手はありません。バイクの印象がガラリと変わるのでお勧めいたします~!

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元プロの溶接工で2児の父。バイク大好き&ママチャリ乗ってます

はじめまして!「DIY道楽」のテツと申します。「無いものは作る」という父の教えと、道楽者の血筋の母に育てられ、思いついたものを片っ端から作る人生を歩んできました。小さな頃から工具を握り、家の中の何もかもを自分の手で修理・改造してきました。 趣味は、古くなったオートバイや自転車を見つけては、レストアして新たな命を吹き込むこと。この趣味が、DIYスキルをさらに磨く助けとなっています。また、週末には自転車や徒歩で旅をしながら、新しいアイデアを見つけることも私の大きな楽しみです。 お付き合いのほど宜しくお願いいたします!!

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