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【ガーデニング】ぶっちゃけ「背が高い系の花」は日本じゃ難しい!植える前に押さえておくべきポイントとは

グロ子園芸愛好家 / FPライター

こんにちは、グロ子です。
種苗会社の秋冬カタログを見ながら、新しい花を選ぶのが楽しい季節になりました。

私がガーデニングにハマったきっかけはイギリス映画。
背景の美しいイングリッシュガーデンを穴があくほど観察し、同じ花をいろいろと買い揃えたものです。
何とかあのテイストを我が家でも再現したいと思っていました。
でもイギリスと日本は天候も気温も全く違います。
挑戦するならその現実を直視し、押さえるべきポイントがあるのです。

背が高い系の花の現実

日本の庭に向いてないなぁとしみじみ思うのが、背の高い花です。
この手の花がカタログに載っている時を思い出してほしいのですが、本数がっつり植えられてるところを引きで撮った写真ではありませんでしたか?
そうです。
背の高い花はまとめて植えることで見応えが増すのです。

背が高い花は、当然なことに葉と茎部分の占める部分が多い。
まとめて数本植えないと、緑ばっかり目立って貧弱になってしまうのです。
それなりの面積や大鉢を用意し、数本をまとめて植えないと、花が周りに負けてしまいます。
面積の限られた庭なら、イメージをどの程度再現できるかを先に考えておきましょう。

私が再現したい庭のイメージは上の写真。
怖ろしいもので、我が家とは根本的な部分が全く違うと気付くまで時間がかかりました。

背が高い系の花は倒れる

当然のことながら背が高い花は倒れやすい。
まとめて数株植えるなら互いに支え合いますが、一株だけでは無理があります。
日本は風が強いので、できるだけ一株でも大きく育つ、茎が数本上がる株を選んでください。

たいした風ではないと思っていても、背が高い分、てこの原理で大きく揺れます。
この場合株元で折れるので、そのままダメになる確率が非常に高い。
倒れるというと風を連想しますが、ゲリラ豪雨にも注意が必要です。
雨に濡れて花や葉が重くなるので、倒れて根元から折れてしまいます。

背が高い系の花は水が上がりにくい

花は根から水を吸い上げるので、背が高いと当然ながら時間がかかります。
葉もたくさんついているので、水分の蒸発量もそれだけ多い。
パンジーやペチュニアは、少し萎れても水やりすればすぐにシャンとしますが、背の高い花はそうはいきません。

だったらマメに水やりすればと考えがちです。
でも日本の夏は高温になるので、マメに水やりすることで過湿になる場合があります。
植えるなら、暑さとともに乾燥にも強い品種を選んでください。

エキナセアよりルドベキア

イングリッシュガーデンに憧れるガーデナーなら一度は植えるエキナセア。
背が高く可憐な花が咲きます。
本来とても丈夫な多年草ですが、成長が遅いので一株のボリュームがなかなか出てきません。
一株だけでもボリュームが出る花の方が、日本では断然育てやすい。
花期と背丈が似ている花なら、ルドベキアの方が日本のガーデニングには向いています。

ジキタリスなら支柱必須

ジキタリスは、これまたイングリッシュガーデンに弱いガーデナーが、園芸店で手に取らずにはいられない花です。
花が集まって咲くので、一株でも素晴らしい見応えがあります。
でもこれめちゃくちゃ折れます!

茎はそこそこしっかりしていますが、花部分が大きくて先端が重いのです。
日本では、見た目映えなくても必ず支柱をしてください。
多年草ではありますが、耐暑性には弱いジキタリス。
折れた部分から腐ってダメになることが多い花です。

とにかく咲かせたいも大切

イングリッシュガーデンは諦めるけど、とにかく憧れの花を我が手で咲かせてみたいという願望が止められない時があります。
ならば地植えは諦めて、鉢やプランターで育てた方が雨除けや風除けが簡単になります。
背が高くなる花は深めの鉢やプランターで育てると上手く育ちます。
そして容器に土を入れる時に支柱を深く立てておくのがコツです。
支柱がしっかりしていれば、ビニールや遮光ネットを被せるときに便利です。

花の楽しみ方はいろいろ。
他人から見たら何がなんだかわからなくても、自分が楽しめて達成感を得られればいいのです。
失敗するのは当然で、ダメなら何度でもやればいいのです。
ガーデナーに定義なし!
憧れの花をぜひ自分で咲かせてみてください。

園芸愛好家 / FPライター

花、野菜、盆栽、コンポスト、ありとあらゆる植物系お稽古事をやり尽くした園芸歴30年のFPライターです。私の強みは自分で実際に経験した幅広い園芸ネタ。FPとして「効率よく、コスパよく」園芸を楽しむコツもお伝えします。コキア友の会代表(会員私だけ)

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