涼しい夕方に外で飲む1杯も美味しいと感じる今日この頃。そんな本日のお店は…

JR「藤沢駅」南口から徒歩5分。ビルの地下1階にしっとりと佇む『焼きとりふた神』。目立つ看板などはなく、誰かのお誘いでなければ気が付かない1軒へご案内します。

『焼きとりふた神』の店内は、黒を基調としたシックな内装。洗練されたオープンキッチン前のカウンター席と、テーブル席2卓のみという大人の隠れ家です（2023月5月現在はカウンターのみ使用）。

店主は『里のうどん』が運営する焼きとり屋『里のやきとり』で店長を務めた二神真さん。

「長後で育つ『藤沢産赤鶏』の焼きとりをはじめ、藤沢産野菜を使った『鵠沼おでん』など、地産地消を活かしたメニューをご提供しています」「コロナ禍に対応すべく『食材ロスをなくす取組み』を考えた結果、当店は『コースのみ』というメニューの形になりました」とにこやかに話します。気さくでフラットな二神さんですが、「藤沢産赤鶏」のことを学ぶために「直接養鶏場の門をたたき働かせていただいた」というバイタリティの持ち主です。

そんな『焼きとりふた神』のメニューは、二神さんの説明通り「4種類のコース」のみ。

コースではあるけれど...少々アバウトな感じがいいでしょう？(笑)また思っていたよりも良心価格に感じますよね。二神さんは「のんびり店主がマイペースに営業しているお店なので、自由気ままなラインナップです」と笑います。今日はこれらのメニューの中から、二神さんイチオシの「焼きとり3本」と「鵠沼おでん」をピックアップしてご紹介します。

まずは「焼きとり3本」。

写真左から「山梨県／健味どりの手羽先」「山梨県／健味どりのハツ」「藤沢産／赤鶏のモモ」。そこに「自家製の卯の花」と『Shoko-Tei（ショウコウテイ）』の「サラミ」が添えられています。

「藤沢産／赤鶏のモモ」は、通常の鶏肉（ブロイラー)よりも倍の日数をかけて育てるため、肉質に弾力があり舌の上で踊る食感。噛むほどに濃い旨みが口に広がり、ほかの鶏肉とはひと串の満足度が異なります。「山梨県／健味どりのハツ」はコリッとした歯ごたえが◎。「山梨県／健味どりの手羽先」は滴る脂まで美味しい1本でした。どれも炭火焼きの香ばしさと上品な塩加減も絶妙なバランス。これはお酒のピッチがあがりますね。笑

ちなみに、各テーブルには「南信州・大鹿村の大鹿一味唐辛子」が置かれています。辛いだけでなく旨味と甘味も楽しめますので、こちらもぜひお試しを。

続いて「鵠沼おでん」。

先ほどのサラミと同じ『Shoko-Tei』の「鵠沼魚醤」を使った「鵠沼おでん」は、野菜から出るお出汁と魚醤の旨みが幾重にも重なりあう逸品。「まさかの『焼き鳥屋』でこんなに美味しい『おでん』に出会うとは...！」と驚かされるとともに、優しい味わいに頬がゆるみました。キャベツや大根、絹さやなど、いろいろ入っている具の中でも、私はトマトが一番グッときました（魚醤との相性が抜群です）。

「『ここに来れば、藤沢の旨いものが食べられる』そんなお店でありたいですね」と話す二神さん。メニューはコースのみですが、追加注文などは対応可能とのこと。お店の味をじっくり知るには【山】のコースからがおすすめです。