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【京都市上京区】中国人経営層のスタディーツアーが好評!京都の100年企業が注目されるワケ【六文字屋】

MIZUHO.WORKトラベル・グルメライター/インバウンド・越境EC(京都市)

岡文織物は2023年に創業333年を迎えた老舗西陣織メーカー。1690年に初代・六文字屋半兵衛氏が仏教僧の法衣を織るために立ち上げたことから始まりました。「南無阿弥陀仏」の六文字から屋号を「六文字屋」と名づけられたそうです。

出展:岡文織物公式HP
出展:岡文織物公式HP

伝統的な京町屋の奥では、伝統受け継ぎながら現代に合った西陣織の製品が生み出され、歴史を紡いでいます。

京都の老舗企業に目をつけているのが、中国の経営層。中華人民共和国の建国から75年、これまで急速に発展した中国では多くの企業が誕生しました。世代交代の時期を迎え、会社の存続における課題を抱えています。

会社経営について、日本の老舗企業の経営者から直接学びたいというニーズが高まっています。

岡文織物では2023年から中国人向けのスタディーツアーの受け入れを始めました。ツアーでは、伝統的な機織り技術や製品の検品など、実際の仕事現場を見学し、14代目岡本就介社長から企業や伝統文化の継承などのお話を聞くことができます

ツアーの醍醐味は、対話形式の講演。中国人ツアー客に大好評です。白熱する質問タイムでは「会社を300年以存続させる秘訣」「競合との差別化」「事業承継」など、あらゆる質問が飛び交います。

中国人経営層の真剣な面持ちに、昨今の中国のめざましい発展の背景が垣間見えたような気がしました。岡本社長は会社永続のポイントとして、「日本は世襲が一般的で、比較的スムーズに事業引継ぎが行われること」や「伝統を守りながらも、時代のニーズに沿ったものづくりを続けること」を挙げており、日本らしい家族経営と文化について、改めて学ぶことができました。

質問タイムが終わると、岡本社長との記念撮影が殺到し、日中間の熱い交流が生まれているのが印象的でした。現在、京都のインバウンド観光市場では、寺社仏閣やグルメなどの観光以上に体験や講演付きツアーなどの“コト”を体験するツアーが人気です。今後も100年超企業の見学ツアーや経営者の講演はニーズが広がりそうです。

岡文織物株式会社(屋号:六文字屋)
住所: 京都市上京区五辻通り浄福寺西入る上る姥ヶ榎木町843
電話:075₋411₋9800
ツアーのお問い合わせ:インタセクト・コミュニケーションズ 京都営業所
電話:075-708-7675
メール: outbound@intasect.co.jp

トラベル・グルメライター/インバウンド・越境EC(京都市)

神社仏閣とお酒をこよなく愛する自由人。仕事は、インバウンドに関する事業に従事。個人活動としてトラベル・グルメ系の連載や寄稿も多数。京都に憧れ、4年前に移住してきた関東人です。地元出身とは異なる視点で地域を発信していきます。

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