【姫路市】野菜の概念を覆す農園家族の挑戦。珍しい品種が多々、12月18日はピオレ姫路でイベント出店も
ドルチェオーレ、バイオレットハーモニー、スティックセニョール、もものすけ。何の名前か分かります? 野菜です! 網干区興浜の畑でちょっと珍しい品種を栽培している一家のもとを訪ねました。
食べ物で体を良い方向へ
「はるかぜ農園」。代表の赤穂亜衣子さんと夫の健次さん、長女・陽香(はるか)さん(7歳)、次女・颯紀(さつき)さん(5歳)が5反弱の畑で野菜作りに励んでいます。年間約80品種。農薬化学肥料に頼らず、米ぬかで作るぼかしや緑肥、牛糞といった肥料で育てています。
農園は7年半前からスタート。当初はジャガイモやタマネギを栽培していましたが、亜衣子さんの妊娠を機に品目や品種が変わっていったそうです。「その頃、貧血に悩まされていました。自分一人の体ではないし、食べ物で体調を良い方向へ持っていきたかったのです」と亜衣子さん。調べた結果、栄養が豊富でスーパーフードと呼ばれる「ビーツ」を作ろうと決めました。
亜衣子さんは「ビーツのおかげで、次女がお腹にいるときには問題なく過ごせました。家族も風邪をひきにくくなったなどの変化があります」と話します。
農業高校出身の健次さんのレクチャーを受けるほか、本やインターネットで情報収集し、昨年は右田農園(たつの市)のインターンシップに参加して、知識を深めてきました。
次々に現れる稀有な野菜
千姫も畑に入り、久しぶりにふかふかとした土の感触を。踏んではいけない箇所に注意し、ウロウロと。すると、見聞きしたことのない品種が。
「なんそれ!」と叫びそうになったパープルのカリフラワー。オレンジ色もあります。
そして……、
もものすけは、カブです。するりと皮がむけて、食感は桃の果肉に似ています。
冒頭に記したドルチェオーレ(茎カリフラワー)、バイオレットハーモニー(紫ニンジン)などなど、稀有な野菜がいっぱい。
亜衣子さんと陽香さんは、スティックセニョール(茎ブロッコリー)の収穫をしていました。
「うちの野菜大好き!」と言う陽香さん、颯紀さんは歌を口ずさんでごきげん。2人とも種や苗植えから、収穫、手入れまで行っています。インスタグラムで希望者を募り、サツマイモや白いトウモロコシの収穫体験を実施した際は、来園した子どもたちを和ませたり、野菜について解説したりする役割も担ったそうです。この日も難しい野菜名を教えてもらいました。
健次さんの自信作、自然薯も2人がPR。長さは約110cm、重さは580gです。
甘く濃い味、と口コミで評判
千姫が食した野菜たちの感想は「素直」です。本来の野菜の味がダイレクトに届きました。口コミでは甘い、濃い、と評判。調理方法は、インスタグラムで赤穂一家の食卓が紹介されることもあるので参考に。
たつの市内のこども園や亜衣子さんが運営スタッフとして関わるこども食堂でも農園の野菜が使われています。
「販路を増やし、ゆくゆくは直売所を開設したい」と亜衣子さん。直近ではピオレ姫路・無印良品でのイベント「つながる市」に出店します(はるかぜ農園は12月18日)。
はるかぜ農園の野菜パワー、感じてみません?
はるかぜ農園
・野菜の購入はインスタグラムのDMで連絡を。
・共営食品でも販売(兵庫県姫路市網干区大江島41 / 平日8:30~18:00、土曜・祝は17:00まで。日曜休み※祝は休みの場合あり)。
イベント情報:12月18日(日)10:00~16:00「つながる市」 ピオレ姫路の無印良品で。