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【英会話】合いの手入れてたら、怒られた。なんで?

英語雑学エッセイスト 徳田孝一郎英語・英会話研修スクール「英語・直観力」代表

 わたくし徳田孝一郎と申します。

 現在は、こうして英語をネタにしたエッセイを書いたり、英語の問題集を作ったり、人様に英会話を指導させていただいたりしていますが、実は英語を話せるようになったのは30代中盤でして。仕事で必要に迫られたんです。

 今回は、英会話を始めたころの私の失敗談をご披露したいと思います。

 これから夏休み。
 海外旅行に行かれる方も多いと思いますので、Native English Speakerとの会話の際、Uh-huh.の使い方を注意してください。巧く使えば、レストランやお店での店員さんとのやり取りが愉しくなりますが、私みたいに使うと怒らせること請け合いです。ご注意を。

It’s my turn. の含むもの

 私がNative English Speakerを怒らせちゃったのは、始まったばっかりの時のことです。初回レッスンの冒頭から怒らせちゃった。

 その時のやり取りを再現すると、こんな感じ。

Tom instructor: “Hi! How are you, Toku?”
I: “I’m fine. Thank you. And you, Tom?”

 と、はじめはあいさつから。私のつたない英語にも優しい講師のTomは、

“Good.”
 と返してくれる。そのあとは、Tomの自己紹介。

“I’m from London.”
に対して、私は
“Uh‐huh.”

続いて、
“I’ve been in Tokyo for 5 years.”
には、
“Oh, good.”

“I prefer airplanes.”
には、
“That’s interesting!”
と、知っている限りの単語を使って合いの手を入れたんですが、ここでTomが怒り始めちゃった。

“Stop! It’s my turn. You must not interrupt my talk!”
「黙れ、おれの番だぞ。話をさえぎるんじゃない!」

 ですって。

 これ、どうしてだかわかります? 

 こっちとしては、君の話をよく聞いてるよ のサインのつもりで合いの手と相槌を入れていたんですが、これってNative English Speakerにとっては不愉快なことなんです。

 なんで、不愉快に思うかと言うと、Native English Speakerにとって会話というのは、情報の交換だから。合いの手や相槌がはさまったりすると、自分の情報(意見)と相手の情報(意見)があいまいになってしまう。
 だから、相手が話しているときはできる限り、口を挟まない。合いの手や相槌さえ入れないんです。そのうえで、自分はこう思う、さあ、君はどう? というやり取りを愉しむ。

 なのに、私はどんどん合いの手を入れちゃった。怒るのも当たり前です。まぁ、私はTomに、

"I didn't mean to interrupt your talk. Why did you get angry?"

と言い返せたんで、合いの手についての情報の交換ができてTomの機嫌は治ったんですが。トラブっても引かずに、強く出るものですね(笑)

 みなさんは、これから海外旅行に行った際は、合いの手や相槌を巧く使ってください。
 相手が話している間は禁物です。話し終わってから、相槌を入れて、ご自身の要望を言う。そうすると、スムーズに事が運びますよ~。

 そして、万が一、みなさんが話しているとき口をはさむような失礼なNative English Speakerがいたら、Tomが教えてくれた、

“Stop! It’s my turn. You must not interrupt my talk!”

を使って黙らせましょう!

 と、こんな感じで、Native English Speakerたちとの英語やカルチャーギャップのお話をご披露したいと思っております。
 お気に召しましたら是非ともごひいき(フォロー)くださいますようお願い申し上げます。

イラスト 大橋啓子

英語・英会話研修スクール「英語・直観力」代表

英語嫌いだったが、仕事で必要に迫られ日本語を英語にする方法で英文法をマスター。その実績を買われて英会話習得カリキュラムを作成するために英会話スクールに転職し活躍する。この時期に英文法をネタにした小説「英語の国の兵衛門」も上梓。その後Vice-presidentに就任。Native English Speakerのマネージメントを経験し、日本人とは違った価値観や思考法に振り回されるという経験を多々する。現在は独立し、英会話スキルだけではなく、Native English Speakerとうまく交渉できるスキル習得を目指した英語・英会話研修スクール「英語・直観力」を経営している。

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