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何が3割?「ぎょうざの満洲」のチャーハンが「3割うまい!!」

富江弘幸ライター・編集者

中華料理系チェーンはいくつかあれど、そのチェーンのキャッチコピーを思い出せるかと言われるとそう多くはない。多くはないというかひとつしか思い出せない。

そう、「ぎょうざの満洲」だ。

「ぎょうざの満洲」といえば「3割うまい!!」、「3割うまい!!」といえば「ぎょうざの満洲」なのである。

他の中華料理系チェーンでは、キャッチコピーを思い出すどころかキャッチコピーもないのではないか。調べてないので、しらんけど、だ。実際には自分が知らないだけの可能性も大いにある。

まあ、他のチェーンのことは置いといて、気になるのはこのキャッチコピーの意味である。「3割うまい!!」とは何が3割うまいのか。普通に考えたら、料理が3割美味いということだろうが、もしかしたら店員の技術が他店に比べて3割上手いのかもしれない。

ただ、「ぎょうざの満洲」に行くといつもこれが気になってしまったり、誰かと「何が3割なんだろうね」なんて話すこともあったりするのだが、なんだかんだで調べないまま料理を食べて「うまかった」で終わってしまうのだ。食べ終わったら3割がどこかに行ってしまってばかり。

ということで、やっと今回「3割うまい!!」について調べてみた。

とりあえずチャーハンを注文

調べる前に、やはり3割うまいのか実際に食べてみた。何度も食べたことはあるが、改めて。今回食べたのはチャーハン。

ちなみに、「ぎょうざの満洲」なのに餃子は注文しないのかよ、というツッコミが入るだろうというのは想定の範囲内だ。

「チャーハンください」

と店員さんに注文したときの店員さんの反応も、

「単品ですか?」

だったからだ。「単品ですか?」は少し文章が省略されていて、実際には「(ぎょうざの満洲ですが餃子は?)単品ですか?」だろう。省略された結果、店員さんが実際に言いたいことの3割くらいになっている。

「はい」

と答えて、チャーハンが到着するまでの5分くらいで、何が3割なのかを調べてみた。

「3割うまい!!」の原点と現在の意味

まず、ぎょうざの満洲公式サイトで調べてみた。下記のように書かれている。

ぎょうざの満洲のキャッチコピーは「3割うまい!!」。これは「うまい、安い、元気!」でうまさ3割増しという意味から生まれました。また、もう一つ重要な意味があります。それは原材料費3割、人件費3割、諸経費3割でバランスの良い経営をするということです。

なんとなくわかるようでわからない。

ただ、「埼玉発「ぎょうざの満洲」 消費増税に負けない“独自すぎる”ビジネスモデルに迫る」という記事によると、もともとは餃子を安く提供していたので、「他店の3割安い」とか「同じ値段でも3割増しの満足感が得られる」といった意味が原点だったようだ。

さらに社長によると、「原材料費を3割しっかりかける」ということらしい。

店を増やして原材料費を安くできたら、いい原材料に見直した上で3割かける。そうすれば、さらにおいしくなって店が増えて、また原材料を見直して、というサイクルらしい。

チャーハンは3割うまかった

ということを調べていたら、チャーハンが到着。

結論から言うと、このチャーハンは3割うまかった。どこと比較したかは言わないが、実際に3割うまいと思った。特徴は玄米と白米を半々で使っていることらしく、たしかに食感が一般的なチャーハンとはちょっと違う。ナルトが入っているのも個人的にはポイントが高い。

そして、しっかり熱い。当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、「強火で米を炒めました!」という感じがすごい。

これが500円(税込)ってすごいことだと思う。

しっかり完食。食べた後の画像でお目汚しだが、ちゃんと3割うまかった。

ごちそうさまでした。

ほかにもチャーハンに言及している記事をいくつか書いてます。

ライター・編集者

ライター・編集者。1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、英字新聞社ジャパンタイムズに勤務。現在はウェブ、紙を問わずさまざまな媒体で記事を執筆している。日本ビアジャーナリスト協会のビアジャーナリストアカデミー講師も務める。著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ、サイエンス・アイ新書)など。

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