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ラクサって何?復活リクエストNo.1のカップヌードルが復活!

富江弘幸ライター・編集者

「カップヌードル シンガポール風ラクサ」が4月10日に発売したということで、買って食べてみた。

2015年に発売していたようで、「復活リクエストNo.1」の商品でもあるらしい。以前発売されていたことも知らなかった。知らなかったのは単に見たことがなかっただけなのか、あえて記憶から消していたのかわからないが、実は20年以上前に本場のラクサを食べたことがある。

タイのバンコクからシンガポールまで、マレー半島を縦断する旅に出たときのこと。マレーシアのバタワースだったかペナンだったか、はたまたクアラルンプールだったか、そのどこかの街なかで普通のレストランに入った。レストランというよりも、定食屋とか半分屋台のような店とか、そんな表現のほうが合う店だ。

マレーシアの名物としてラクサの存在自体は知っていたので、どんなものかと試しに注文。しかし、その店でラクサを食べてみると「名物にうまいものなし」なんて言葉そのものだな…と思ってしまったのだ。

この店の味が悪いということではなく、ラクサという食べ物の方向性が自分とは合わないなと。その後、マレーシアではラクサを食べていない。音楽性の違いを理由に解散したバンドのようなものだ。

何が合わなかったかというと、ところてんのタレのような酸味とところてんのような麺。こう書くとところてんも嫌いな感じに見えるが、確かにところてんもそこまで好きではない。そこに海鮮がちょこっと乗っていた。

そんな記憶があったので、「カップヌードル シンガポール風ラクサ」が出たと聞いてもすぐには飛びつかなかった。しかし、パッケージをよく見てみると、「ココナッツミルクの濃厚スパイシースープ」と書いてある。

自分が食べたラクサはココナッツミルクは入っていなかったと思うが…。ところてん的な感じだったはずだが…。20年以上も前の記憶なので、そもそも記憶が間違っていた可能性もあるし、調べてみるとラクサは地方によってだいぶ味付けが変わるらしい。

となったら話は別だ。Twitterでも「カップヌードル シンガポール風ラクサ」がめちゃくちゃうまいなんてツイートも流れてきたので、ちょっと食べてみようかと思ったわけだ。コンビニでもたくさん売っていたので難なく購入。

特製ラクサペーストなるものが付いているが、これがレモングラス風味を出すものらしい。食べる前からココナッツ風味がタイのグリーンカレー的な風味で食欲をそそる。

ラクサだっていうのにグリーンカレー的と表現するのもアレだと思うが、イメージとしてはまあまあ近いと思う。

日清のウェブサイトには「まろやかなココナッツミルクをベースに、スパイスの辛みをきかせた濃厚なスープ」と書かれているが、辛みはそこまで強くない。辛いものが得意でない人でも問題ないレベルの適度な辛さだと思う。

レモングラスの風味がアクセントになっている辛味を抑えたグリーンカレーのような味わい、といったところだろうか。正直言って、これは濃厚だけど飽きないスープにカップヌードルの麺が最高。買い占めたくなる人の気持ちがよくわかる。

これは絶対買いなので、見かけたらぜひ。

ライター・編集者

ライター・編集者。1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、英字新聞社ジャパンタイムズに勤務。現在はウェブ、紙を問わずさまざまな媒体で記事を執筆している。日本ビアジャーナリスト協会のビアジャーナリストアカデミー講師も務める。著書に『教養としてのビール』(SBクリエイティブ、サイエンス・アイ新書)など。

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