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【赤穂市】イラストレーター・大和綾さんによる交通広場ギャラリーに飾られた赤穂八景の版画の作品がステキ

歌見フリーライター、御朱印ガール、仏像女子(赤穂市・相生市)

赤穂市加里屋の息継ぎ井戸の西側にある交通広場。その一角にある公衆トイレの壁面がギャラリーになっているのをご存じですか。4月13日まで、赤穂市在住のイラストレーター・大和綾(やまとあや)さんによる版画の作品が飾られています。とってもステキなので、ぜひご覧ください。

白壁ギャラリーにアート作品を

赤穂の観光名所の一つ「息継ぎ井戸」。その西側にある「交通広場」(「いきつぎ広場」)の一角に公衆トイレがあるのをご存じでしょうか。建物の一部にギャラリースペースがあり、季節ごとにさまざまなアート作品が飾られています。
4月14日までの1か月間は、赤穂市在住のイラストレーター、大和綾さんによる版画作品が飾られています。

犬や猫を擬人化し「赤穂八景」を紹介

今回並んでいるのは、綾さんの版画の作品8点です。
「赤穂八景」として、忠臣蔵や塩に負けない、赤穂の良いところ、良いものをテーマにして、4~5年かけて8点完成させた綾さんの大作。犬や猫を擬人化して採用しているのも特徴です。

例えば、こちらは坂越のシンボル・生島をフレンチブルドッグと一緒に描いた作品。ひょっこりひょうたん島のような生島なので、ひょうたんをちりばめているのもかわいいですね。

こちらは、尾崎にある赤穂八幡宮の秋祭りのスター「ハナタカ」の衣装の市松模様や御幣をデザインしたもの。シャムのハナタカ、なかなかイイ感じ。
他にも、赤穂緞通や赤穂御崎のライオン岩、塩の結晶など、赤穂八景のセレクトは綾さんなりにひねりの利いたもので興味深いです。

宮前桜を使った版木
宮前桜を使った版木

版画とともに飾られている版木です。
こちらの版木、赤穂八幡宮前の道路の拡張工事で切り倒された宮前桜を使用したもの。縁があって、備前市にある「一嘉彩工」さんという木の看板などを作る会社から譲り受けたそうです。

「木口木版(こぐちもくはん)」というイギリスの技法で、原画を反転した画像にしてカーボン紙に挟んで木口に写し、ビュランという西洋彫刻刀で彫ったとか。
洋物の版画専用の油性インクを用い、バレンを使って雁皮紙に印刷していくのですが、30枚摺っても、使えるものは13枚程度だとか。半分以下になってしまうなんて摺るのも大変なんですね。
「黒い線を残すのが難しかったですね。でも木口木版は木工の要素があって、クラフト気分でできるのが楽しくて好きです。手軽に材料が手に入るし、身体にもいい。今後もライフワークとして続けていきたいですね」と綾さん。

「版画」額縁付き5,000円、額縁なし1,500円
「版画」額縁付き5,000円、額縁なし1,500円

8枚ズラリと並べると壮観ですよね。大作ですよ。
今回の版画は販売も可能なので、気に入ったものがあれば、ぜひご相談を。

教科書や絵本の挿絵も担当

「うさぎとかめ」廣済堂あかつき出版「しょうがくせいのどうとく1・2・3」
「うさぎとかめ」廣済堂あかつき出版「しょうがくせいのどうとく1・2・3」

作者の大和綾さんは、美術系大学のイラストレーション学科で学び、卒業後はファンシーキャラクターグッズなどを作る文房具のメーカーに就職。その後、独立してフリーランスのイラストレーターに。

「森のゆうびんやさん」日本文教出版「小学どうとく2、5」
「森のゆうびんやさん」日本文教出版「小学どうとく2、5」

イラストは、赤穂市内で使っている小学校の道徳の本にも採用されているそうです。

取材して話を考え、1年半かけて入稿する絵本仕立ての幼稚園周年記念誌も担当しています。

ポストカード各150円
ポストカード各150円

展覧会などで声を掛けられ、描いた絵を絵葉書にしたもの(一部)は、赤穂御崎にあるガラス工房&shop「御崎ガラス舎」や「赤穂サンクチュアリ」で扱っています。
「構図(デザイン)を考えている時、色を塗っている時が楽しいですね」と綾さん。版画の作品で、さらに分野を広げ、今後の活躍にも期待が寄せられます。

大和 綾(やまとあや)
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※交通広場ギャラリーの展示は4月13日まで

フリーライター、御朱印ガール、仏像女子(赤穂市・相生市)

フリーダムな仕事人で、居住地・赤穂から、兵庫県を中心とした関西一円を飛び回っています。旅行が好き、旅先でおいしいものを食べるのが楽しみな食いしん坊です。手がけた「乙女の御朱印めぐり旅」シリーズ(共著)で紹介しきれない神社仏閣の魅力、女子目線でのグルメやショップ情報、イベント情報なども、赤穂・相生発でお届けできたら幸せです。

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