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鳥羽さんは広末さんに純愛?!なぜ異例の展開をみせる不倫が、世間から純愛に見えるのか【心理学者が解説】

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。

普段は大学教員として心理学の教育や研究を行い、また学校や企業、家族へのカウンセリングなどの実践から、You Tubeインスタでこころの健康の大切さをSNSで発信しています。よろしければフォローをお願いします。

みなさんは、世間を騒がしている広末さんの不倫に関して、鳥羽さんが純愛とされていることに違和感は感じないでしょうか?それとも、純愛と感じますか?

普通はよろしくない不倫をしているにも関わらず、純愛と報道されていることについて、なぜわたし達はそう感じるかについて心理学から解説したいと思います。

不倫の価値

筆者は、不倫に対して特別な価値観はありません。シンプルに社会的現象のひとつとして捉えているに過ぎません。それに困っている人がいるから、心理的に支援するという仕事をしているのですが、私は不倫に対して、一定の価値があると暗に認めている社会があるのではないかと思っています。

不倫のテーマが頻繁にドラマになるのは、ふたりの関係性を考えさせられる大きな機会になるということが挙げられます。また、結婚してもそれで幸せが保証されているわけではなく、他に自分とつながれる幸せを追い求めていく時には、やむを得ないと考える心があるからではないかと思います。

得るものと失うものの差が大きいことや、妻や子どもの存在から、世間を二分する対立が起こるわけですが、不倫をするということは、間違いなく冒険的で挑戦的です。だからこそ、逆説的に価値があると感じてしまうのでしょう。

ロミオとジュリエット効果を再現している

恋愛の心理学では、ロミオとジュリエット効果と呼ばれる純愛?に関連する理論があります。

ロミオとジュリエットという二人は、階級が異なる恋愛が認められていない時代に一緒になろうと思いました。しかし、周りは大反対します。その結果、ふたりの絆がより強くなって、いよいよ駆け落ちする…というストーリーです。

このストーリーに合わせて、周りが反対すればするほど、当のふたりはより絆を強くなる現象を指しています。ダメ彼氏だから別れた方がいいと友人にアドバイスしても、まったく効果がない現象のことです。

このところ、鳥羽さんの行動を見ていると、ある新聞社の記者に対して、「火遊びだったらすいませんでしたってなるけど、彼女も離婚したくて、助けてあげるって感じだったら別に謝罪する必要ないじゃん」などと語り、キャンドル氏に対して謝る意思はなく、和田アキ子さんには「頭悪いご意見番」呼ばわりをして自分を正当化しているようです。

このように、広末さんと鳥羽さんは疎遠になるどころか、さらに二人の仲は燃え上がっていて、ともに多くの仕事を失い、互いに孤立したことで、逆に依存する関係が生まれています。

まさに純愛ドラマのような話になっていて、正義の味方は私です、という感じです。周りが反対すればするほど、燃え上がっていくのです。

燃えあがる純愛は通過点に過ぎない

純愛とは何でしょうか。

何を持って純愛と呼べるのでしょうか。日常生活を送る中で普段から純愛を感じるものなのでしょうか?

心理学から言えることは、燃えあがる純愛とはそう長続きしないということです。

こうした燃え上がる時期に、ふたりの絆を強くするわけですが、その関係が続くためにはお互いの価値観を認め合い、現実的な生活を送るための役割分担をしていく必要があります。こういった作業は、純愛とは異なるステージにあります。

私たちの日常からみて、大恋愛は通過点に過ぎないのです。だからこそ、純愛に生きるふたりに、ある種の憧れを感じてしまうのかもしれません。

ただ、この純愛のステージのみに依存してしまうと、さまざまな人と恋愛を繰り返す人生になってしまいます。

いかがでしたでしょうか?記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

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また次の記事でお会いしましょう!

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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