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心理学者が実践している、睡眠時間が短くて困っている人が生活を3つ改善したら毎日スッキリした

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。

普段は大学教員として心理学の教育や研究を行い、また学校や企業でのカウンセリングなどの実践から、You Tubeインスタでこころの健康の大切さをSNSで発信しています。よろしければフォローをお願いします。

この記事では、睡眠時間を長くできなくて困っている人が取り組みたい、生活の改善ポイントを3つお伝えしたいと思います。これらに取り組むと、睡眠時間を取れるようになって毎日がスッキリしますよ。

適切な睡眠時間とは

適切な睡眠時間とは、そもそも何時間なのでしょうか?かなり個人差があると言われていて、日中眠くならない時間数とされています。ただ、それでは基準としてわかりにくいので、時間数でお伝えすると、2日の合計で16時間と言われています。ですので、おおよそ8時間になります。前日にあまり寝れなかった場合は、翌日多めに睡眠を取ることで回復できます。

また、残念なことですが、いわゆる「寝だめ」と言われる多めに睡眠をとって備える、ということはできないと言われていますので、注意してくださいね。

睡眠時間が短くなる理由

まず、睡眠時間が短くなる理由についてお話したいと思います。この3つの視点を持つと、自分の睡眠について、どのように考えたらよいのか見えてくると思います。

①加齢

年齢がいくと、睡眠時間は徐々に短くなり寝れなくなります。これはだれしも一般的なことです。早寝早起きになりやすくなります。なので、そういうものなんだと思いましょう。

②過緊張

毎日の生活で緊張感が高いと、睡眠時間が短くなります。そもそも過緊張ってなに?と疑問を感じておられると思いますが、日常生活の中で、気になることやストレスに感じていることがあると、緊張感の水準が高まり、何もしていないときにも緊張感が高まり寝にくくなりますし、また睡眠時間も短くなります。

③気持ちの落ち込み

いわゆるうつ状態と言われる気持ちの落ち込んだ時にも、睡眠時間が短くなります。過緊張にも由来していますが、うつ病の初期症状として、不眠になることはよく知られています。

やることが多すぎたりすると、だんだん生活全体に意欲ややりがいがなくなってきます。そういう状態になると、疲れているにも関わらず、眠りにつきにくくなります。これは、心の疲れが取れていないという証拠にもなります。

スッキリするための生活改善ポイント3つ

それでは、生活全体の見直しによってお金をかけずに睡眠をスッキリさせる方法についてお話しましょう。

①オンオフのメリハリをつける

仕事なら仕事、家事なら家事、あとは自由時間、というように、生活のオンオフを意識することが重要です。人間は、緊張と弛緩(ゆるむ)の2つの身体的機能(交感神経と副交感神経)があり、この2つにメリハリをつけることで、バランスよく仕事と休憩を繰り返すことができます。眠れない人は、その切り替える能力が弱まっている状態といえます。

今は頑張る、今はしっかり休む、この意識がとても大切です。休む時に仕事のことは考えない、これが休むときのコツになります。余計なことを考えることそのものが、心理的緊張を高めてしまうのです。

②緊張感のある日常の出来事をなくす

どうしてもやるべきことが多すぎると、当たりまえですが、休む時間を取ることができません。休むことができないと、何が起こるかといえば、その分長時間休むことが必要になります。

つまり、燃え尽きて何もできなくなってしまうということです。そうなる前に、しっかりと休む時間を取れるように、仕事量を調整しましょう。単純に仕事量が多いだけで過労死リスクが高まります。

休んでいる時に、いろいろ仕事のことを考えてしまうようでしたら、それは仕事が多すぎるということです。日常から精神的に離れるためには仕事量を減らすことを意識しましょう。

③寝る前に興奮しない

なかなか寝れなくて困っていませんか?いわゆる寝付きのことですが、寝るときは、興奮と弛緩の切り替えのタイミングになります。

寝る前に仕事をしたり、ゲームをしたり、スマホで動画を見たりすると、どうしても脳が興奮して寝付きにくくなります。仕事がぎりぎりになっていて寝る前にも取り組んでいたりすると、寝たい時に寝れない状態になります。寝れないので仕事をするとなると、それこそ、悪循環に陥ります。

生活全体の見直しで睡眠を改善しましょう

いかがでしたでしょうか?今回の記事では、何か特別なことをするのではなく、むしろしないようにするだけで改善できる方法について取り上げました。あまり普段意識することがなく、日々過ごしていると、この3つの視点について見落としがちになります。一度日常生活のあり方を見直すだけで、睡眠が改善すると思いますので、積極的に取り入れていただけたらと思います。

さらに、休養と睡眠の方法について詳しく解説している動画を、以下のリンクに貼っておきますので、さらに休養や睡眠のことを知り、改善につなげていきたい方は動画をリンクして詳細の解説をぜひご覧ください。

記事を最後までご覧いただき、ありがとうございました。

赤田太郎の仕事に役立つ心理学では、社会における心理学的な解説や仕事に役立つ心理学をお届けしています。ぜひチャンネル登録をしてあなたのこころの健康にお役立てください。

また次の記事でお会いしましょう。

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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