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「助けてもらえる人」になる方法 心理学者が実践する3つの方法を伝授します

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。

普段は大学教員として心理学の教育や研究を行い、また学校や企業でのカウンセリングなどの実践から、You Tubeインスタでこころの健康の大切さをSNSで発信しています。よろしければフォローをお願いします。

突然ですが、あなたは助けてもらえる人ですか?また、助けてもらえる人の周辺には、たくさん人が集まっていると思いませんか??

普段から助けてもらえることができると、一人で孤立することはないですし、むしろ相手から気を遣ってくれるようになります。今回の記事では、助けてもらえる人になるためにどうすればよいかについて、対人関係の心理学の観点からお話したいと思います。

助けてもらえる人ってどんな人?

助けてもらえる人とは、どんな人でしょうか?自分になにかあったときには、誰かが助けてもらえると思っている人です。また、そういう人は、自然と周りから大丈夫?と尋ねてくれるようです。できそうもなくて悩んで困っている時に、どうしたのって尋ねてくれることや、やりたくないことに対して、「やらなくていいよ」言ってもらえると、とても心がほっとしますね。心理学では、ソーシャルサポートといって、周りからの助けがあるとストレスを乗り越えられ、うつ病や不安神経症などの精神疾患を予防し、充実した生活を送ることができるとされています。

助けてもらえる人が普段から行っていること

それでは、心理学者の私も普段から実践している、助けてもらえる人は普段何をしているのかについてお話したいと思います。

①周りの人を気づかっている

助けてもらえる人は、自分からも大丈夫?とまわりの人に声をかけています。意外なことかもしれませんが、気遣ってもらえる人は、実は普段から周りを気遣っている人なのです。これにはちゃんとした理由があります。人のコミュニケーションには返報性の概念というものがあり、人は何かをしてもらうとそれに対して対価を返さないといけないと思います。今回の場合、心配をしてくれているなら、私もあなたのことを気にかけていますよ、という形でお返ししたくなるものなのです。

②いろいろな人に気軽に挨拶をしている

助けてもらえる人は、日頃から挨拶などをきちんと行っていて、日常の会話の中で「 最近、こんなことが大変なんだよ〜 」と困っていることを気軽な気持ちで話しています。またコミュニケーションの一環として、相手には「最近どう?調子は」と話のネタを探すかのようにこれまた気軽に聞いています。

このような気軽さは、問題が深刻になる前に助けてもらう形を取ることができます。深刻になった後では、その対処法が難しかったり、相手に負担が大きかったりするのですが、気軽に話せるうちはその負担も軽くて済みます。こうした気軽さによってお互いの心理的な抵抗感が下がり 、助けてもらいやすくなるわけです。

③助けてもらえそうな内容をあらかじめ考えている

助けてもらうということは、さまざまな助けられ方があるわけです。たとえば、話を聞いてもらってすっきりしたり、その人の専門的な知識を尋ねて対処法を教えてもらったり、実際に作業を手伝ってもらったりなど、色々な助けられ方があります。このような助けられ方は、助けてくれる人によって違うわけです。その助けられ方をあらかじめ考えておくことで、その人の得意なことに頼ることができるようになります。助ける側にとっても、自分の得意なことについてお願いされると、嬉しくなるものですよね。

助けてもらえる人は孤立しない

ここまで読んでいただき、もうすでにお感じになられたかとは思いますが、助けてもらえる人は、その周りの人にとっても、助けてくれる存在なんだと認識されている人だ、ということです。

人には得意不得意があります。ですので、自分の得意とするところで人を助けていくことができれば、孤立することはないのです。自分の得意とするところで助けてあげるという体験をすることは、自分にとっても「 役に立てた」という充実感を感じることができます。結果的に人が集まってきて、孤立することはないのです。

いかがでしたでしょうか?

今回の記事では、普段のコミュニケーションを変えることで人間関係が改善できる方法について取り上げました。積極的にこちらからコミュニケーションを取る意識を持つことで、対人関係が改善すると思いますので、さっそく明日から取り入れていただけたらと思います。

さらに、人から助けてもらうために必要とされる対人関係「ソーシャルサポート」について詳しく解説している動画を、以下にリンクを貼っておきますので、さらに対人関係のことを知り、改善につなげていきたい方は、動画による詳細の解説をぜひご覧ください。

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

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また次の記事でお会いしましょう!

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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