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心理学者が実践している、なかなか寝つけない人が寝る前に3つを工夫したらあっさり寝落ちした

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。

普段は大学教員として心理学の教育や研究を行い、また学校や企業でのカウンセリングなどの実践から、You Tubeインスタでこころの健康の大切さをSNSで発信しています。よろしければフォローをお願いします。

いつの日から、こんなにすぐに寝れなくなってしまったんだろう…。寝付けないことって、苦しいことですよね。今回の記事では、心理学者の私が実践している、寝つきにくいときにしている3つの工夫をお伝えしたいと思います。

寝つきにくい原因とは?

寝つきにくいこととは、自分が寝たいと思ったタイミングに、なかなか寝る状態に至らないことを指しています。専門的には入眠困難といい、実は、うつ病のひとつの症状にも挙げられている現象のことです。

実際のところは、身体を緊張状態からリラックス状態にうまく切り替えることができない状態になっています。その切り替えに時間がかかることを、寝つきが悪いと言うわけです。

早く寝たい、早く寝たい、明日も忙しいのに、、。このように、なかなか寝つけないと焦る気持ちが出てきます。しかし、これが眠れないという悪循環を生み出します。なぜなら、この焦りは、こころと身体の緊張を生みだしてしまうからです。結果的に寝れなくなってしまうのです。

つまり、寝つきやすくするためには、身体の緊張状態をリラックス状態にスムーズにシフトできれば、スヤッと寝落ちできることになるのです。

寝つきを良くする3つの工夫

それでは、さっそく寝つきを良くするために寝る前に行いたい3つの工夫について、お話していきたいと思います。

①寝る前に興奮することをしない

仕事をしていたり、ゲームをしていたり、動画を見ていたり、明るいスマホやテレビの画面を見ているときには、人は興奮状態になります。また、強い運動を行うと、身体の興奮状態を収めることができません。

また、寝るときには体温が1度下がるときに寝落ちするとされています。寝る前には身体を暖かくしておき、就寝時にはあまり熱くならないように寝具を調整しましょう。例えば、ぬるめのお風呂に入ったり、身体を温める食物や飲み物を取るなどの工夫ができると思います。ただし、カフェインが入っている飲み物(緑茶、紅茶、コーヒーなど)は避けましょう。逆に興奮してしまいます。

寝たい時間の1時間前から、できるだけ暗い部屋で、気持ちを落ち着けるための時間を取るようにしましょう。その時間で、自然と眠気が出てきたら、そのまま眠ってしまいましょう。

②こわばった筋肉を緩めるストレッチを行う

首を傾けてみてください。筋肉のこわばりを感じませんか?緊張感は、筋肉のこわばりを生み出します。こわばりがある状態では、それが固定されてリラックスにシフトすることができません。

人間の身体は心身相関と呼ばれるメカニズムがあり、心と身体はつながっているとされます。筋肉のこわばりは、こころの緊張感を生みます。その心身相関を逆手に取ることで、こころの緊張感を取り除くことができます。つまり、筋肉をストレッチして緩めることで、こころの緊張を緩めることができるのです。

それでは、ゆっくりと身体全体をストレッチしていきましょう。首、肩、背中、前屈、後傾、足の曲げ伸ばし、もし可能なら顔の筋肉など…ゆっくりで構いません。その時に、ゆっくり息を吐き出すと、もっと効果的になります。あくまでゆっくりと動いて筋肉を伸ばすストレッチしましょう。また、頭の中で筋肉が緩んでいくイメージを浮かべてみましょう。こころの緊張がどんどん緩んでいきますよ。

③日中昼寝をしすぎない

睡眠はリズムが大切です。30分以内の昼寝であればリフレッシュできるのですが、あまりに寝てしまうと、今度は寝つきが悪くなってしまいます。また、疲れて帰ってきて食後に少し眠ってしまうようなことがあると、同じようにリズムが狂ってしまい、寝つきにくくなります。

夜ふかしなどをせずに、起床時間と就寝時間をある程度一定にしておくことで、睡眠リズムを整えることができます。そうすることで、決められた時間には自然に眠気がくるようになり、寝つきにくさで悩まされにくくなると思います。

寝る前のちょっとした工夫で仕事も効率アップ!?

いかがでしたでしょうか?

今回の記事では、寝つきにくくなる原因を理解したうえで、寝る前に工夫できる改善方法について取り上げました。この3つの視点について取り組むと、日常でも緊張とリラックスの切り替えをうまくできるようになります。その結果、仕事においても、集中して取り組める時間が増えて、時間をより有効に活用できるようになると思います。

さらに、緊張があまりにも強すぎる人のために、専門的にリラックスできる方法について詳しく解説している動画を、以下のリンクに貼っておきますので、さらに緊張とリラックスのことを知り、改善につなげていきたい方は、動画のリンクから詳細の解説をぜひご覧ください。

記事を最後までお読みいただきありがとうございました。

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また次の記事でお会いしましょう!

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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