【北安曇郡池田町】伝統を守る昔ながらの文具店
先日、池田町をブラブラしていると、店頭にソヨソヨと輝く七夕飾りが置かれている文具店に出会いました。池田町の二丁目にある、「文具マツダヤ」さんです。
どこか懐かしい店内
初めて訪れるお店なのに、どこか懐かしい店構え。店内には、ロングセラーの文具が並んでいます。
店内中が、小学生の頃、登下校時に立ち寄った文具店を思い出す懐かしい空気に包まれていました。文具好きの筆者は、文具店に入るだけでも嬉しく、懐かしさが相まってさらに胸が高鳴ります。
七夕飾りについて
京都育ちの私は、見慣れない七夕飾りに興味津々です。さっそく、店の奥から出て来てくださった店主の松田さんに、店頭や店内に置かれている七夕飾りについて尋ねてみました。
池田町では、7月7日ではなく8月7日に七夕を祝うそうです。京都育ちの私が知っている七夕飾りは、折り紙で作る紙製のものですが、マツダヤで販売されている飾りはビニール製でツヤツヤとして、風にサラサラとなびく様が涼しげです。
昨今は、伝統的な七夕飾りを飾るお家が減ったようですが、「良い伝統を絶やさないように」と、今も昔ながらの七夕セットを販売されているマツダヤさん。マツダヤのある二丁目では、回覧板で募集して笹本体の販売もされています。
1,000円、1,400円と2つの価格帯がある七夕セットと、箱に入った個別の飾りは、1個300円前後~500円前後と、飾りのボリュームによって値段が異なります。
どの飾りも可愛くて、選ぶのが楽しい! さっそく、自宅用に七夕セットと、個別の飾りを購入しました。
「文具マツダヤ」の歴史
さらにお話を伺ってみると、「文具マツダヤ」は、店主のご祖父様が、昭和初期に和紙の問屋として開業されたのが始まりだと教えてくださいました。
マツダヤのある池田町二丁目から北へ行くと、大町に宮本地区というエリアがあり、その場所はかつて宮本和紙と呼ばれる和紙で有名なエリアでした。「文具マツダヤ」は、宮本和紙を取り扱う問屋だったのです。
「池田町は子どもが減ったね……」マツダヤさんだけでなく、他の池田町のお店でも耳にする言葉です。そして、昨今は、百円均一やネットショップなど、どこでも手軽に文具を購入することができ、町の文具屋さんの利用が減りました。現在は、店頭での文具販売だけではなく、企業への外回りや文具事務用品の納品が多いと店主の松田さんが話してくださいました。
昔ながらの文具店で購入する文具は、手軽に購入した文具よりも愛着が持てそうです。購入した七夕飾りを手に、「また来ます!」と店を去りました。文具が必要になったら、また来ようという思いとともに。
店舗情報
文具マツダヤ
住所:399-8601
長野県北安曇郡池田町池田4338
営業時間:平日9時~18時、土曜日9時~19時
定休日:日曜日、祝日、お盆、正月
電話:0261-62-2036
公式サイト:https://matsudaya.com/