神戸発!文化芸術領域の作品を生むハンドメイド作家たち「クラス神戸」に注目【神戸市中央区】
アートレベルのハンドメイド作家が神戸大丸に出展していた「THE CLASS KOBE premium」へ行ってきました。代表の奥谷佐和子さんの話を参考に、作家作品とともに「クラス神戸(外部リンク)」についてご紹介します。
THE CLASS KOBE premium
価値を高めるための魅せる空間
空間デザインやディスプレイは、プロからアドバイスを受けながらこだわったそうです。壁面に飾られた作品やロゴマークが人目を引き、そこから他の作品に目が向く方も多くいました。さらに一見無駄に思える広いスペースも、しっかり見てもらうための計算された場所です。
製作過程を紹介
各作家のブースでは、それぞれの製作過程を知ることができました。例えば「多緒」の作品「天竺牡丹」は「言葉遊び」からスタートします。「咲き綻ぶ」「百花繚乱」「大輪」「繊細」…様々な言葉を繋ぎ合わせてつくられたイメージから、試作を繰り返し、物語のある作品へと仕上げられます。
絶妙な色調変化でつくられたグラデーションは、樹脂粘土の色の配合を少しずつ変えながら混色し、加熱硬化、研磨します。小さなパーツはとても繊細で、手作業で丁寧に磨かれます。加熱で割れてしまうものもあるそうです。成形・組立は指先に神経をとがらせ、花びら一枚一枚の表情を表現していく、技術とセンスが必要な作業です。
どの作家作品も、本当に細やかな作業の積み重ねでつくられていることがよくわかり、感動しました。
上手いだけでは百貨店にはおいてもらえない
ハンドメイド作家の中で、素晴らしい作品を生み出す人は他にも沢山います。ただ、そのような人たちみんなが百貨店で販売できるかというと、そうではありません。その理由は、質の高い作品をそれなりの数、コンスタントに製作できなければいけない、売り場を空にはできないからです。手づくり故に、安定して高品質な商品を沢山つくることは並大抵ではありません。
チームでハンドメイドの価値や地位を高める
作家や作品の素晴らしさが伝わり、百貨店のお客様にも認めてもらえたといえる反響ぶりから、新しい神戸ブランドの誕生を感じることができました。この神戸大丸への出展は、作家たちの人柄やチームワークも大きく影響していたそうです。同業でライバル視しがちな作家同士が、お互いをリスペクトし合い、協力し、かといって仲良しサークルでとどまることなく「自分たちを高める行動ができていた」と奥谷さん。彼女がそんなプレミアムな6組を集めて環境を作り、まとめあげることができたのは、そこに強い想いがあったからだと思います。
今後の活動についてお伺いしたところ、次の選択肢も多くあるそうですが「プレミアム作家を増やし、その作家たちにとって成長できる道を進みたい」とのことでした。取材時は会期中頃でしたが、この記事が配信される頃には、成功の祝杯を経て次のステージへと進みだしているのではないでしょうか。今後のクラス神戸の活動や、そこから生み出されるプレミアムなハンドメイド作家が楽しみですね。
最後に、ほんの一部ではありますが、プレミアムな6組の作家による、その他の作品もご覧ください。