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【板橋区】予約必須のレストランで珠玉の創作料理。テーマは「スパイス×食材~無限の組み合わせの追求~」

名月子店(めいげつこてん)板橋を「歩いて、撮って、書く」ライター(東京都板橋区)

皆さんは「これまで食べたことがない料理」を口にしたとき、どんな行動をとりますか?

店員さんに「これって何の料理ですか?」とすぐに確かめる人も多いと思います。

そんなときはもう一口食べてみて、料理にその正体を聞いてみるのもおすすめです。

今回は安心して料理との「対話」を楽しめるお店を紹介します。

「まいばすけっと 西台2丁目店」の横断歩道を東に渡ってすぐ。
「まいばすけっと 西台2丁目店」の横断歩道を東に渡ってすぐ。

こんにちは。地域情報ライターの名月子店(めいげつこてん)です。

今回紹介するのは「ロジャーズキッチン(Roger's Kitchen)」。都営三田線「西台駅」・「蓮根駅」から徒歩15分、西台交差点南バス停から徒歩3分の場所にあるレストランです。

まずはディナーを予約。

店内はとても落ち着いた、清潔で高級感のある雰囲気。

テーブルが7席、外にはテラス席が2席あります。これからの季節はテラスもおすすめ。

カウンター席もあります。お一人での食事ももちろんOK。

今回は入口付近の、一番居心地が良さそうな席に案内してもらえました。

ソファーがふっかふかです。

お店の照明は少し暗め。テーブルにはろうそくがあり、よりオシャレな雰囲気。

どんな料理が食べられるの?

メニューはこちら。

チキンカレーやフィッシュカレー、渡りガニのスパイシー炒めなどのカレー料理、カボチャやキャベツのオーブン焼きなどの野菜をふんだんに使ったメニューなどがおすすめ。

骨付きラムのビリヤニも人気。

スリランカビールはいろんな料理と合う。

ドリンクは「スリランカビール」の「ライオン ラガー」(700円)を注文。麦の香りとさっぱりしたさわやかな味わいが特徴。

香辛料が効いた料理にぴったりなのだそう。

ほかにもスリランカの黒ビールや、オリジナルスパイスのウイスキーなどもあります。

「Roger's Omakase Dinner Course〈ロジャーのおまかせディナーコース〉」の始まりです。

一品目にこの精巧さ。うっとりします。
一品目にこの精巧さ。うっとりします。

今回は前日までの完全予約制「Roger's Omakase Dinner Course〈ロジャーのおまかせディナーコース〉」で、ロジャーシェフ渾身の料理をいただきます。

まずは、自家製日替わりサラダ。

シェフは化学調味料を一切使わず、自然由来のものだけで調理。

例えば、このサンゴのような飾り一つとっても、ケールとビーツで着色しているのだそう。

濃厚でなめらかなアボカドに、甘いトマトと苺が乗っています。

パリパリのレンコンが食感のアクセントに。

特製ドレッシングは、フルーツとスパイスが絶妙なバランスで配合されています。

ロジャーシェフの料理のテーマは「スパイスの組み合わせの探求」なのです。

「シーフード入りクレープロール包み揚げ」。

ロールの中には、季節変わりのシーフード。今日はお魚。ポテトやにんじんと一緒にパテになっています。

パテに入っているスパイスが魚の旨みを引き立て、少し酸味のあるオリジナルソースとも相性抜群。

このキツネ色がなんとも食欲をそそります。
このキツネ色がなんとも食欲をそそります。

餃子のような形で包まれた「パティス(サモサ)」。

油を使わず、オーブンで焼きあげています。

さっくりと割った瞬間、閉じ込められていたスパイスの香りがふわり。

中のあんには野菜が使われていて、優しいバターのような風味も感じます。

日本では珍しい野菜ばかり。
日本では珍しい野菜ばかり。

「野菜のオーブン焼き」。

本日の野菜は白にんじん、黒にんじん、アスパラ、フェネル(独特の香りがある、地中海原産の野菜)。

どれもシャキシャキで、甘味が最大限引き出されています。

2種類のソースは、ほどよい甘味とスパイスの香りが調和した「マンゴーソース」と「ビーツソース」。

上:白にんじん 下:黒にんじん 初めての出会いです。
上:白にんじん 下:黒にんじん 初めての出会いです。

メイン料理は、香ばしく肉厚なサーモン

「サーモンのオーブン焼き」。

野菜に包まれ、繊細に盛り付けられています。 

肉厚のサーモンは、柔らかくてジューシー。香ばしい皮の香りも楽しみます。

周りに盛り付けられたごぼうは、パリパリ食感。

ビーツソースとにんじんソースをお好みで付けて召し上がれ。

日本人が食べやすいように、わさび菜を乗せてくれています。
日本人が食べやすいように、わさび菜を乗せてくれています。

「エッグホッパー」。

スリランカ人に一番人気の料理だそう。

「ロジャーズキッチン」のエッグホッパーは一味違います。

生地にはコシヒカリを使い、スリランカのココナッツミルクと合わせて発酵させることで、日本で親しみやすい味へと仕上がっています。

パリッとちぎって、エッグにつけるのが正解の食べ方。

カリカリの記事はお米とミルクの甘みが心地良く、クセになる一品です。また、コショウも優しい味がしたので、シェフのこだわりを感じました。

朝昼晩いつでも食べられるのが、エッグホッパーの魅力。

デザートとしてアイスを乗せたり、カレールーをかけてもおいしいですよ♪

今までで一番美味しい紅茶のケーキでした。

デザートは「アールグレイシフォンケーキ」。

一口食べた瞬間、紅茶の香りの濃さに驚きます。あまりのおいしさに一瞬、時が止まったように思いました。

おそらくこれ全部一人でいけちゃいます。
おそらくこれ全部一人でいけちゃいます。

ケーキにもスパイスを配合しているそうですよ。

紅茶の香りが引き立つスパイス、気になる…!

ルイボスティーにバニラを加えた、オリジナルティー。

ケーキと一緒にどうぞ。

【人気No.1】LUNCH BUFFET〈ランチブッフェ〉

ディナーの時とは雰囲気が違うところもポイント。上品さの中に活気があります。
ディナーの時とは雰囲気が違うところもポイント。上品さの中に活気があります。

ディナーがあまりにも美味しく、洗練されていたので、すぐ「LUNCH BUFFET〈ランチブッフェ〉」(金・土・日限定)も予約しました。

2000円で約20品、食べ放題です。スープやドリンク、デザートもついてきます。

「食べログ」で3名以上の予約だと1600円でいただけるそう!

予約必須で、満席になることも多いため、お早めに。

これは何の料理だろう?どんな味がするんだろう?

ロジャーシェフは、お客さんが料理に対していろんなことを思う時間を大切にしたいと言います。

各料理には説明書きがありますが、ぜひ料理との「対話」を楽しんで、味わってみてください。

色とりどりの野菜料理。

左下:パパダム、右下:ココナツのふりかけ
左下:パパダム、右下:ココナツのふりかけ

ごはんやおかず。

新しい料理が運ばれてくることもあるので、20品以上食べられることもあるかも…?

左上から、チキンのブラックペッパー、バスマティライス、ダール豆カレー、チキンと大根のカレー炒め
左上から、チキンのブラックペッパー、バスマティライス、ダール豆カレー、チキンと大根のカレー炒め

チキンにカレー、ライス。

その日によってメニューは異なりますが、やっぱりこの3種類は食べたいですよね。

まずは香り豊かなスープ

できたての「マッシュルームのスープ」。

香りが凝縮されていて絶品です。

ブッフェ第1弾

野菜はラディッシュや大根、ケール、ビーツ、ゴーヤ。

それぞれ異なる味付けですが、どれもさっぱりしています。

ドレッシングはもちろん、スパイス風味のオリジナル。

「スリランカのランチってこんな感じで盛り付けられていたっけ?」と、筆者なりに考えてみました。いかがでしょう?

▼イチオシ料理!

・バスマティライス
ヒンディー語で「香りの女王」が由来のインディカ米。
無限に食べられそうでした。スパイスとビーツの食感がクセになります。
・チキンのブラックペッパー
コショウの効いた、パンチのあるチキン料理。チキンの食感はホロホロで、繊細さも感じます。ジューシーでやみつきになる…!
・野菜の春巻き
これは特におすすめ。素材の甘味がある生地に、ツナと野菜が入っています。
スパイスとシーザードレッシングのような味付けかな?と思いますが、ハバネロやわさびも入っているそう。でも辛くなく、さっぱりといただけますよ。

ブッフェ第2弾

少しオシャレになったかも?
少しオシャレになったかも?

2回目を盛り付けているとき、スリランカ出身のお客さんが「全部混ぜて食べるのがおいしいよ」と教えてくれました。

別々の料理が、混ぜることで一つの料理になるって、日本ではあまり味わえない体験ですよね。

▼イチオシ料理!

・バスマティライス+ココナツのふりかけ
ライスにココナツのふりかけをかけると、味がまろやかになってさらに美味しいです。
・ダール豆のカレー
ココナッツミルク風味のカレー。お肉が使われていないためヘルシーです。
・パパダム
南アジアのスナック料理。野菜や豆、ナッツなどと和えられていて、この料理だけでさまざまな食感を楽しめます。

このあと混ぜていただきました。

「ダール豆のカレー」がどのおかずとも相性がよく、混ぜて食べるときの「まとめ役」になってくれました。

食後に「エッグホッパー」を出してくれました。

エッグが温かいうちに食べてくださいね。

紅茶はなくなると注いでくれるのですが、毎回味が異なりました。

ルイボスティー、ルイボスティー+バニラ、バニラティー。細部までお客さんを楽しませるための工夫が詰まったお店です。

デザートとの対話も楽しんで

デザートはこちら。

いちごと、ドラゴンフルーツと…プリンでしょうか?

いいえ、こちらは「パッションフルーツのムース」。そしてピンクペッパーが乗っています。

ピンクペッパーはデザートのイメージがあまりありませんでしたが、これが本当にパッションフルーツの味とよく合うんです!

食べたお客さんも口々に「意外と相性抜群」と驚いていました。

特別にもう一種類。こちらも食べたお客さんは皆、感動に包まれていました。

これ、何の味だと思いますか?抹茶?ピスタチオ?

正解は「ケールのチーズケーキ」です。

一口食べた瞬間、筆者ももれなく感動しました。

ケールといえば「苦味」。そんなイメージを忘れさせてくれます。でもケールの味はするんです。本当に不思議なチーズケーキでした。

ロジャーシェフの思いを知れば、料理がもっと美味しくなる

▼ロジャーさんってこんな人

西麻布で23年間、日本初のハラール(イスラム教の教えで、食べることが許されている料理)専門の焼肉店で料理人をしていた。純粋な醤油だけを使った、日本のハラールの第一人者。

コロナ禍の中、板橋区蓮根に「ロジャーズキッチン」をオープン。
「ロジャーズキッチン」では、スリランカのスパイスや日本の食材を使った完全オリジナル料理を提供し、ここでしか食べられない料理を日々研究している。

ロジャーシェフの唯一無二の料理は、30年以上の日本生活の賜物です。

「エッグホッパー」を作っているロジャーシェフ
「エッグホッパー」を作っているロジャーシェフ

▼ロジャーシェフにインタビュー!

Q.料理のこだわりは?
A.化学調味料や油を使わず、その日に仕入れた新鮮な野菜をたっぷり使っていること。日本人のお客さんの口に合うように、日本の食材や調理法も使います。
完全予約制にしているのは、その日の食材をその日に使い切るため。お客さんにも自信をもって提供しています。

Q.黒にんじんなど、珍しい野菜も多かったですね。野菜の仕入れはどのようにしているのですか?
A.群馬や山梨などの農家さんに実際に行ってみて、そこで「美味しい!」と感じた野菜を仕入れています。

Q.お客さんへの思いを聞かせてください。

A.ぜひ、料理と対話しながら楽しんでほしいです。
「これは何の味だろうか、これは何のスパイスを使っているんだろうか、あのスパイスかもしれない、このスパイスかもしれない」と、味わいながら考えてみてください。

お客さんが対話できるような「奥深い料理」を日々研究しています。
いつも新しい料理を生み出し続けているので、いつ来ても飽きることなく楽しめますよ。

お一人でも気軽にお越しください。

「ロジャーズキッチン」の料理の数々は、スパイスとすべての食材が調和しています。

無駄が一切ない、珠玉の逸品。

それまではスパイスというと「辛い」「香りが強い」というイメージが強かった筆者。

ロジャーシェフの料理と対話することで、これまでのイメージに加えて、「甘い」「まろやか」「さわやか」といった新しい表現が浮かびます。さらにはスパイスを通して「楽しい」「面白い」「ワクワクする」といった、味覚を超えた体験もすることができました。

「スパイスと食材の無限の組み合わせ」、その追及の先に生まれた料理、皆さんもご賞味あれ。

「ロジャーズキッチン(Roger's Kitchen)」店舗情報

●住所
〒174-0046
東京都板橋区蓮根1-12-12

●アクセス
都営三田線「西台駅」「蓮根駅」から徒歩15分/車5分
国際興業バス 西台交差点南バス停 徒歩3分

●TEL:050-5872-0661

●営業時間
ランチ:11:30~15:00
ディナー:17:00~21:00

●定休日
月曜日と火曜日
※祭日は通常営業

★ランチ・ディナーともに「完全予約制」★
予約は前日までに、お電話やWEBホームページで。

●公式SNS
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板橋を「歩いて、撮って、書く」ライター(東京都板橋区)

板橋に住んでもうすぐ1年の、「板橋初心者生活」を楽しむライターです。板橋に昔から住んでいる人と、今日から暮らし始めた人との「笑顔の交流」をコンセプトに、板橋という「地元」をもっと楽しめるような情報をお届けします。内容のジャンルはグルメ、お出かけスポット、憩いの場所などさまざま。

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