絵本原画展開催中！くるみ割り人形＆リスの日常を優しい絵とユーモアあふれる会話に込めて【神戸市中央区】
ぬくもりある絵に、愛情や絆が伝わる物語をつくりだす絵本作家・えのもとかずきさんの「アゴのはずれたくるみわりにんぎょう えのもとかずき 絵本原画展＆cafe’」が、元町のコマコアンドカフェで開催中です。
アンティーク絵本
アゴのはずれた くるみわり人形
えのもとさんは今年5月「うまれもった ひかり」の原画展を行いました。絵本そのものがアンティークのような、味のある絵が特徴です。ただ原画を見て楽しむだけではなく、店内の空間演出が楽しめる展示が好評で、第2弾として「アゴのはずれた くるみわりにんぎょう」（WEB配信済）を製本、原画展を開催することになりました。
まずは、配信済みの動画でお楽しみください。BGMとして使われている音楽の雰囲気も、登場する「くるる」と「リンス」の楽しい会話のやりとりや優しい絵のタッチにピッタリあっていて、つい、ほっこり笑ってしまうようなお話です。
今見える世界を味わう楽しみ
今回の原画展でえのもとさんがこだわったのは「座ってお茶をしながら見上げる世界」です。この絵本が、ある程度規則的に描かれていることにお気づきの方もいるのではないでしょうか。店内の原画配置は、物語の流れではなく、座る位置によって、楽しめる絵の種類が違ってくるよう工夫されています。開催期間の中で、一度といわず、二度三度と足を運んで、違う席に座ってみるのも楽しいかもしれません。また、その時に味わう飲み物や食べ物でも、絵の見え方が変わるかもしれませんね。喫茶店で行う原画展ならではの楽しみです。
珈琲を片手に「まちがい探し」を楽しむ
同じ規則性の中で描かれた絵が、座った席から見えるように配置されているため、もしかすると一見、似たような絵に見えるかもしれません。ところがよく見ると、小さな違いを発見します。その違いを比べてみると、本筋から枝分かれした「小さな物語」がそこに見えてきます。この辺りは、おとなよりも子どもの方が気づきやすいそうです。
友人と「まちがい探し」をしながら語るもよし、一人で訪れて、原画をじっくり眺めながら物思いにふけるもよし、自分なりの楽しみ方を見つけてください。
絵本ならではの良さを持ち帰る
私がこの絵本に感じたことは、まるで人間が生活する中の小さな一部分を切り取ったような「コビトの世界」のようということ。その一方で「舞台セットでコントをする二人」のようにも感じられました。皆さんはどのように見えましたか。
動画で見た場合と、製本されたものを見た場合では、心に響くシーンや面白いと感じるところが違ってきます。我が子にこの絵本を読み聞かせていると、動画では気づけなかったことが沢山見えてきました。ぜひ、製本された絵本でも読んでみてくださいね。何度も読めば、その度に違った味わいを感じられます。
えのもと かずき
中学2年生で不登校になり、その後、恩師らとの出会いの中で「絵本作家」への道を見つけました。現在は、創作活動と並行しながら、アンティークを題材にした絵本「アンティーク絵本」というジャンル開拓のため、その世界観を表現する活動に注力されています。
今後の活動予定は具体的に公開されていませんが、他のカフェからもお誘いがかかっているそうで「前向きに検討したい」とおっしゃっていました。彼が生み出すアンティークの世界観を、どうぞお楽しみください。
イベント情報
アゴのはずれた くるみわりにんぎょう
えのもと かずき 絵本原画展＆café
期間：2022年9月4日（日）～18日（日）
入場料：無料（ただし要カフェ利用）
場所：comaco&cafe
住所：神戸市中央区栄町通2-2-12 ヨーコービル3F
アクセス：JR・阪神 元町駅より徒歩約4分
営業時間：11:00～18:00（L.O. 17:30）
定休日：火曜日
